2023年12月7日木曜日

福袋の製作、はじまりました♪

 

3年前からはじまった 教室の皆さんへの福袋。

昨年今年と教室で調味料やタレ、ソースをご紹介してきたので、今回は調味料いろいろと、それらをベースにしたソースなどを中心に♪

本日手掛けるのは、怪味ソース。

「怪味」とは、怪しい味ではなく、五味がそろった味のこと。

使う調味料が美味しければ、必ず美味しくなるのだ(!)。

味覚センサーをフル稼働させて味わって頂きたい。


それにしても、作る度に、つい微調整をいれてしまいます。

レシピいつもはupdat “ing” ♪
今日の「おいしい」をそのまま。
味覚センサーは体の声。
料理は「今」の舌に忠実に♪

おたのしみに!


2023年11月12日日曜日

『ロスト・キング 〜500年越しの運命〜』



 「ロスト・キング 〜500年越しの運命〜」(於・サロンシネマ)を観てきました。

キング”とは、リチャード三世のこと。イングランド王位継承を巡る内紛 薔薇戦争の渦中の人。そしてプランタジネット朝(ヨーク家)最後の王。

後世のシェイクスピアの戯曲で悪役に仕立てられたものだから、長い間すっかり嫌われ者の王となっていたのでした。

悪人のイメージは、二人の王子(甥)をロンドン塔に幽閉し密かに殺害したのでは?との疑惑があること、そしてシェイクスピアによる設定「せむしの醜男」により、体だけでなくコンプレックスによる性格の歪みがあるとされているから。(1674年には、塔内で、王子たちと思われる二人の子供の頭蓋骨が発見され、何者かによる殺害の事実は明かされている。)


描かれた時代はかなり下るけれど、ミレイとドラローシュの絵画はあまりにも有名。中野京子さんの著書『名画の謎』の表紙になるほど。

【塔の中の王子たち】(ジョン・エヴァレット・ミレイ作)
書かれたのは1878年。
少年たちがロンドン塔に幽閉されたのは1483年。


【幼きイングランド王エドワード5世とその弟ヨーク公リチャード】(1830年) 
作者ポール・ドラローシュ(ルーブル美術館蔵)



ちなみに、シェイクスピアは、1564年生まれ。

エリザベス1世(1533-1603/在位1558~63)が、織田信長と1つ違いなら、シェイクスピアは、もろ豊臣秀吉と重なる。(重ねる意味は特にないんですがw)エリザベス1世の治政後、イギリスは、革命で王が処刑されるような時代に突入しているのでした。日本は戦国時代。

シェイクスピアが「リチャード三世」の戯曲を書いたのは、実際のリチャード3世没後100年の1592年。

日本では秀吉の朝鮮出兵(文禄の役)の頃。1680年には『リア王』が。黒澤明監督がこれをモチーフに『乱』を製作したことは有名。

別に戦国時代だから・・ではなく、シェイクスピアの物語の普遍的テーマ性にこそその理由はあったのでしょうが、なんだかつい重ねてしまいたくなります。


映画は、歴史好きの主婦フィリッパ・ラングレーさんが2012年にリチャード三世の墓を見つけた(!)という事実に基づくもの。

フィリッパ・ラングレーさんの独自リサーチで浮かび上がるリチャード三世は、真っ当な政治を行おうとする心優しき王でした。お墓の発掘は、そのイメージを以て突き進んだ彼女の信念でした。

2009年には、イギリスの歴史作家フィリッパ・グレゴリーが『ホワイトクイーン』を書き、ベストセラーに。これは2013年にBBCでドラマ化されましたが、その中でも、リチャード三世は、フィリッパ・ラングレーさんのイメージに近いものでした。

この二人のフィリッパが、リチャード三世の名誉回復に大いに寄与したとも言える??!

勝者によって造られている歴史。

世界でも日本でも。

リスキリング」と盛んに言われる昨今、歴史は万事のそもそも論、学びの一丁目一番地。

常にUP−DATEが大切だなとしみじみ思う次第。



PS:映画によれば、リチャード3世は「疑わしきは罰せず」の原則を取り入れたり、印刷技術のを推奨したりと、実はかなりの名君だったようです。





2023年10月30日月曜日

「三献茶」のウソ・ホント

 大河ドラマの最後にある『紀行潤礼』コーナー、好きなんです。

先週は、三成・秀吉の出会いの地、長浜・米原で、有名な逸話「三献茶」が紹介されていました。
鷹狩り帰りに秀吉が休憩に立ち寄ったのが観音寺。
そこで、お茶を所望した秀吉とお茶を供した小姓の佐吉(三成)。
彼の地では、三成人気にあやかり、亀山茶畑、そして「こだかみ茶」の復活が試みられているとのこと。
でも、「三献茶」については、様々な説が。
『紀行潤礼』では、その場所が長浜市石田の観音寺と紹介されていましたが、木之本の古橋にある法華寺という説もあるようです。
観音寺は、三成の父が有力檀家だったお寺(三成は長男ではなかったので寺の小姓にだされていた)で、法華寺は母の出身地であり関ヶ原の後三成が最後に頼ってかくまわれた地にある。
(『近江が生んだ知将・石田三成』大田浩二著)
お茶談にも「ん?」ってなところがあります。


  最初にぬるめの1杯。
   ーーお茶の成分テアミン流出で甘味、旨み、リラックス効果。
  おかわりを所望され、やや熱めで1杯。
   ーーバランスのよい味わい。
  さらにもう一服ご所望。熱々の1杯。
    ーーカフェイン効果でシャキーン!


温度によって味わいや体への作用が変わるお茶。
それを演出できるのは、お茶が「煎茶」になってからのような気がします。
この時代は、まだお茶といえば「抹茶」で、お煎茶は生まれていないはず。
煎茶製法が、中国から伝わるのは17世紀半ば。
さらに、普及するのは18世紀にはいってから。
(ちなみに玉露の製法が生まれたのは1835年。)
抹茶や碾茶でも「三献茶」ができなくもない気はするけれど、「三献茶」のエピソードが初めて記されたのは、100年以上のちの『武将感状記』(1715) だと聞くと、どうもこのエピソードが書かれた時代のお茶談のような気がしてくるのです。


遣唐使として中国に渡った最澄が、茶の木の実を持ち帰り、各地に植えたところに始まり、長い間、お薬的存在に留まっていたのが、12世紀に宋に渡った栄西が抹茶の飲み方を広め、喫茶儀礼が重ねられ、やがて茶の湯の文化へと昇華。そして江戸中期になってやっと庶民に喫茶文化が普及するーー。

お茶が庶民の身近なものになりつつある頃にまとめられた『武将感状記』に、当時の世相を現すお茶が使われたのかもしれません。


さて、『紀行潤礼』で紹介された「こだかみ茶」は、実はこの辺りの在来種(最澄が持ち帰った茶木の実!?)で、21世紀になってから(たぶん観光資源としての意味も多々あり) 地元農家さんの手で復活させたものらしい。



大河ドラマは「ドラマ」だもの。
その末尾の『紀行潤礼』も、観光的紹介コーナー。
真実の追究ではないのだ。

でもね、ウソから引き出す誠ってのもある。
浮かび上がる人物像や、登場人物。そしてそのの縁(えにし)が、やっぱり楽しいのであります。

来週の大河ドラマ、いよいよ関ヶ原!!


公益財団法人日本城郭協会 公認サイト「城びと」より「関ヶ原」



追記・「三献茶」科学編:
アミノ酸は 旨み、甘味成分で、低温にも溶けやすい。
お茶に含まれるアミノ酸は、半分以上がテアニン、その他、グルタミン酸、アスパラギン酸、アルギニン、セリン等。テアニンには、リラックス効果が。

カテキンは、ポリフェノールの一種。苦み・渋みの成分で、80℃以上で溶出。

カフェインは、苦み成分で、高い温度で溶出する。脳の中枢神経に興奮的に作用。覚醒作用、利尿作用。

三成(佐吉)は、結果的に、最初の1杯でアミノ酸効果を、次にカテキンで疲れを癒し、三杯目で出立に向けてシャキッと覚醒効果を利用し、秀吉の「休憩」に、見事なホスピタリティーで応えたということですね♪



2023年10月15日日曜日

MUNI Carpets オーナー楠戸謙二氏のお話


さて本日は、 MUNI 絨毯ギャラリー広島で、MUNIオーナー 楠戸謙二のトークイベント開催。
私は、録画係と茶話会担当、二刀流の裏方で参加しました。

「出藍」= 青は藍より出でて藍より青し


「弟子が師を越えること」と習った気がするけれど、本来の意味は<学問は中断しなければ、すぐれた効果を上げるということ>と、辞書にはあります。
荀子の、この言葉の前後は、<学問は中途でやめてはいけない。青という色は藍(あい)という草から取るが、その色は元になっている藍よりもいっそう鮮やかな青色になる。氷は水が元になってできるが、いったん氷になると、水よりももっと冷たい>…と。
たまには、辞書も引いてみるものですね。
植物の藍から青を作り出す製法を知らなければ、この喩えは出来ないのでした。))
言葉とその対象がしかと結びついているからこそ、賢者の言葉も、しかと伝わったのではないかと思います。


トークイベントは「MUNI絨毯が出来るまで」がテーマ。

中国明代最高峰の絨毯 “クラシカル・チャイニーズ・ラグ” 。
いったん消滅していたその製法を蘇らせようと、大陸を奔走した20代の楠戸氏。
それは、羊毛(糸)を探し、藍を探すエピソードに始まりました。

植物由来の天然染料。
中国での染料探しは漢方薬の生薬*の産地へ行き着いたといいます。

  ↑
開くと、藍色が飛び込んできます。

やはり藍。それは最初に生み出した色。原点の色だったからなのでしょう。

伝統絨毯、そしてMUNIのアイコンカラーは“ブルー”(!)・

*「藍」生薬名:板藍根  
  清熱涼血解毒・解毒利咽、抗炎症、抗菌作用等の効能。


さて次は、文様について。

様々な吉祥文の中で、ちょっとユニークな「柿のヘタ」の文。
そのデザインが施されたアンティーク絨毯(MUNIのプロトタイプ)も見せて頂きました。
コレです。




柿のヘタ=柿は、音通 が「如意」と似ているため吉祥となったそう。

色とは関係ないですが、柿のヘタも一応生薬なのです。


蔕:
脾胃虚寒、しゃっくり止めや夜尿症に使います。
柿は体を冷やすと言われますが、蔕は温。陰陽の縮図が1ヶの柿の実にも見て取れます。



楠戸氏が大陸を奔走されていた ‘80年代末〜’90年代という時代にも、思いを馳せるひとときでありました。

トークイベント、第2弾がささやかれています(!)

楽しみです。

*「藍」生薬名:板藍根  
  清熱涼血解毒・解毒利咽、抗炎症、抗菌作用等の効能。

2023年10月8日日曜日


桔梗とススキがそよいで 音の無いBGM。
MUNIギャラリーの心地よさに助けられ、「余白茶会」無事終了しました。
実は、設定の3日間+その前後に、特別チーム(グループさん)の回もあり、全5回。
本日終了。

今回は、中国料理に向き合う日々の「余白」- - - - - 折々に浮かんだクエスチョンについてのメモ- - - - - をテーマ(?)にしました。

  マリー・アントワネットはお茶を飲んだか
  エカチェリーナ2世が飲んだお茶はどんなお茶だったか
  ジャムを入れる(?)ロシアンティーの真相
  コーヒー、紅茶、烏龍茶のはじまりの時期
  茶名にも付く「貴妃」「貴人」のこと
  日本の中華街 v.s. 海外各地のチャイナタウン
  日本の中国料理 v.s. 世界各地の中国料理
  卓袱料理と中国料理
  中国のおもしろ食材
  薬膳の真相(?)  ・・・等々。
たっぷりのお茶で聞き流して頂けていたなら幸いです。




2023年8月31日木曜日

愛玉子 オーギョーチ

朝ドラ、今週のタイトルは「オーギョーチ」

 愛玉只/愛玉子(オーギョーチィ)

万太郎が台湾から持ち帰り、寿恵子が始めた渋谷の茶屋で売り出し知られることとなった台湾スウィーツ・・・な〜んて展開になったら面白いけど、これはウソです!

でも、そんなストーリーがありそうなお店は実在します(!)。
根津に(!!)。

“ところてんの如き、怪しげな、食いもの” と、戦前戦中のコメディアンでエッセイストの古川緑波は食エッセイ* に記しているけど、「カンテンイタビ」とも呼ばれる植物なのでした。

種からとれるペクチンで固まる植物性のゼリー。
今では、バジルシードとかチアシードの方がすっかり有名ですが、それらと同様に、種が備えた濃厚ペクチンで固まるゼリーなのです。

レモン果汁とシロップをかけるのが定番の食べ方。

ポン酢を掛けて、ところてんのように・・・とはいかなかったのは、その弾力のせいかも。
ぶよん♪とした食感は、かみ切れる寒天でもなく、口溶けるゼラチンでもなくなんともいえません。

台湾で、発熱した万太郎は、この愛玉子の解熱・解毒の効能により救われることになるのかな。
この植物の原産地は、台湾烏龍茶の名産地 台中の阿里山辺り。
本日の万さん、阿里山を探索中だったか・・?!


台湾が日本の統治下となって、日本では台湾茶の喫茶も流行った時期があるというのは意外でしたが、このオーギョーチィも、その流れの中で、日本に紹介されたもののひとつだったにちがいありません。









*『ロッパの悲食記(ちくま文庫)』(1995年)
浅草を本拠地にコメディアンとして出世した古川緑波)
 

2023年8月3日木曜日

9月の料理教室

  「食在広州  - - - 食は広州に在り」


9月は、広東省というお土地柄とその食について触れたい思います。
広東省、広州、そして香港。グルメの方にはビビビッとくる響きでしょう。
そして点心、飲茶が頭に浮かびます。
中国の南の果てであったこの地は、南方アジアや海洋族からすると中国の入り口。
それが故の独特の歴史が刻まれています。

さて、お料理は、北京の宮廷にも取り入れられた南方のお料理を。
久々に大皿にて供します。
中国料理らしさをお楽しみ下さい♪



 ● 日時:2023年9月2日(土)、3日(日)10:30~14:30

 ● 各日 6名

 ● 内容:
  ・海蜇皮(水母/クラゲ)の和え物
  ・冬瓜と干貝のとろとろスープ
  ・腰果鶏丁(ヤオグオジーディン)/宮保鶏丁(ゴンバオジーディン)
  ・咕咾肉/クゥラオロー
  ・サッパリパラパラごはん
  ・デザート:漢方亀苓膏
  ・美味しい中国茶

2023年8月2日水曜日

今年の紅茶

 スリランカ・ヌワラエリヤの、今年の紅茶が届きました。

紅茶は完全発酵茶。他のお茶ほど「今年の」が重視されるお茶ではないけれど、毎年同じ茶園のお茶を頂いていると、茶葉の形状や味わいがちがうな〜・・と。

2022年、スリランカが過剰債務で財政破綻。
お国の情勢は、地球のコンディションと同様、やっぱり農作物にも影響してしまうのはさもありなん。
いつもの時期がきてもなかなか茶葉が届かず、2カ月遅れで届いた紅茶の味わいは、何時になく妙な苦みがありました。

スリランカ。
その昔、沿岸地域をポルトガルが植民地とし、その後オランダが乗っ取り、そしてイギリスが乗り込んで全島が支配下に置かれた。
そのことを人々は
「胡椒の後に唐辛子が来た」。
そう表現したといいます。
(10年前に訪れた時聞いたお話。)

唐辛子を持ち込んだのはポルトガルだけれど、その激辛さはイギリスによってもたらされた。
スリランカがイギリスの手におちてから25年後に、イギリスにしてやられた中国は、180年後、そのスリランカを、“援助” という名で財政破綻に追い込むことになる。
「やられたらやり返す」の、矛先は、イギリスではなくスリランカ?!
支配の歴史から、何を学んだのか。

「歴史は繰り返す」がグローバルに展開する。
誰しも辛い味は忘れないのだ。。。










2023年7月3日月曜日

冬虫夏草 “Cordyceps”


“Cordyceps”

コレ、冬虫夏草ではないか!
ついにサプリに?!
生薬のお値段を知っていると、この値段にはちょっと「ほんまかいな?」と思ってしまう。
(本物は・・・イモムシ数本に万のお値段が付きます!)
冬虫夏草
 性:温 味:甘 帰経:肺・腎  
 益腎補陽 滋陰補肺 止血化痰 
子囊菌類のきのこの一種が青海省、チベットなどの標高3000m以上に生息しているオオコウモリガの幼虫に寄生し、幼虫を栄養分として菌糸を伸ばす。
古より不老不死、強壮の妙薬といわれてきた生薬で、手作業で採取される。
(チベットの貴重な収入源!)
昨今の成分の解析によると、ミネラルも豊富で、きのこなのにタンパク質も含まれるという。
血管や気管支拡張作用、動脈硬化改善の老化予防に役立つ成分、抗ガン作用、免疫増強作用、運動機能向上、疲労回復に役立つ成分が多種含まれているらしい。

本来、このオオコウモリガの幼虫についたもののみがこの効能に相応しいものとされているのだけれど、オオコウモリガ以外の様々な菌床でも培養できるので、サプリはきっと培養されたものが原材料のものでしょう。
蜂の子にはじまりイモムシ(幼虫)の栄養価の高さは、周知のこと。
そのイモムシの栄養を吸いこんだキノコと人工の床で培養したものは、同じはずはないけれど、それでも近いものができるのでしょうか。日本でも何カ所か研究所があり、幼虫に限らず様々な虫で培養させているのを、植物園の展示で見たことがある。
当然、床が違えばキノコの成分にも違いが出て、中には食べてはいけないものも(!)。

冬虫夏草は、イモムシ部分にも栄養がのこっているので、エキスではなく生薬まるごといただくのがいいらしい。

高価であることが知られているので、中国では薬膳料理にあえてそのままの姿を留める調理法で供されますが・・・コレ、少々グロい・・ですw

ともあれ、本物には手が出ませんし サプリの是非は不明なので、地道に日々の食事で養生するとします。
 

2023年6月29日木曜日

7月の料理教室

 「夏の魚貝料理」

中国料理と薬膳の教室14年にして、未だご紹介出来ていないお料理があります。
それは、食材(!)。
塩辛を作れるような新鮮なするめいかの肝をつかった肝炒め。

この度、食材が手に入らなかった時は第2候補の料理でという条件付で、盛り込むことにしました。

また、先日岩国のハス畑をお持ちの方とご縁があって、なんとなんと、蓮の葉を送っていただけることになりました!

デザートには、夏の北京の風物詩、蓮粥を。
これも大昔に1度だけ教室でご紹介したことがありますが、あの時のハスも、ある方からのご好意で♪

蓮の花はもちろんですが、葉っぱもいい香りがするのです。
そう、清められるような香・・・♡))


お楽しみに!!



 ● 内容:
  ・イカの肝炒め または 殻付き帆立と春雨の蒸し物
  ・冬菜和飯(夏のまぜごはん)
  ・ゴーヤ炒め & 国産金針菜炒め
  ・デザート:ハス粥 or 黒米のおしるこ
  ・美味しい中国茶 

   東西南北  中国料理のお話と共に♪




※8月は、料理教室はお休みです。


2023年6月1日木曜日

「梅雨」  梅と稲作と

 「梅雨」

やっぱり早かった。梅雨入り。
早速梅雨らしいお天気の今週。

そうそう、「梅雨」と言えば、昨年は古典の先生に大変興味深いお話を聞かせて頂いた。
古は、この雨の季節を「梅雨」とは言っていなかった…と(!)。

梅は中国から伝わった果実。
しかも、烏梅(ウバイ)という燻された黒い干し梅の状態で。
(お薬でした。)
音読みの「烏(ウ)」+「梅(メイ)」でウーメイ→「ウメ」と呼ぶようになったのが日本の「うめ」。

 
梅の季節の雨だから梅雨♪
梅雨の間、梅を漬けて、晴れた日には天日干しして・・・
そう、「日本はお米と梅干しの国さっ!」
な〜〜んてね。
そんな感じで思ってましたよ。ずーっと。
でも、違いました。

 
瑞穂の国では、梅ではなく、あくまでお米、稲なのです(!)。
梅雨の雨は、五月雨(さみだれ)。
「さ・み・だれ」は、「早・水・垂」。
この「早(さ)」は、稲の苗のことなんだって。
五月(さつき)は、早(=稲の苗)を植える時期だから「五月(さつき)」。

穀類の栽培が大きな集団・国の始まり。
そういっても過言ではない世界の歴史いろいろ。
日本は全てが米で回っていたのです。
それで、何故「梅雨(バイウ)」かって??
梅(バイ)は、黴(バイ=カビ・毒のこと、黴菌)の差し替え文字だったんだって。
同じ発音でより縁起のよい文字を当てがうというのは、中国でも日本でもよくある文化。
それをやった訳ですね。
漢字圏ならではの気の効いたことばあそび。
でも、元の文字は侮れません。
カビに気を付けてお過ごしあれ〜!との警告も忘れずに。
猛暑前に、エアコンのカビも、なんとかしたい))))。
写真は烏梅。


6月の料理教室

オーボンヴュータンで「暮らしCafe」

緊急事態宣言等々外食がままならなかった一昨年前、皆でいろいろお取り寄せを楽しみましたね。その中でも、特に好評だったオーボンヴュータン・シャルキュトリー部門。
前回はテリーヌでしたが、今回はソーセージ(一昨年前の福袋で味わった方もいらっしゃいますね!)を、美味しい付け添え総菜と共にお召し上がり頂く「暮らしCafe」企画です。


おっと・・・!

思わずランチ情報が先になってしまいましたが、6月の料理教室、本題は、特別講座でした。


「食品添加物と食品表示について」

薬膳の基本は、食べ物のチカラを体のメンテに活用すること。
故、要となる食材や食品が真っ当でなければ、せっかくの薬膳の試みも効果半減です。
そこで、昨年より、食材や食品選びのコツや見極め方について、折々にお話して参りました。
調味料に発し、今回は加工食品に含まれる添加物にフォーカスして展開します。

何故今?!
2024年から、食品表示の決まりがいろいろ変わるのです!

どう変わる?
そこを、 パッケージにあるラベルの読み解き方と共に解説致したいと思います。

この講座を受講後は、スーパーにコンビニにデパ地下に…旅先のお土産屋さん等々・・・手に取る食品がみーんな教材に見えてきますよw♪
知っておくと日々のお買い物が変わります!!



 第1部:「食品添加物と食品表示について」

 第2部:オーボンヴュータンで「暮らしCafe」


   ● 日時:10日(土), 11日(日), 18日(日) 11:00〜14:30       
             (11:00 ~ 12:30 レクチャー/ ランチのセットアップ30分程度/ 13:00頃~14:00  食事
    ※2部セットでのご参加となります。

   ● 定員:各 5~6名  

   ● 「暮らし Cafe 」MEMU
      ・welcomeドリンク 
   ・野菜のマリネ レシピ付  
   ・オーボンヴュータンのソーセージ  
    カスレ風インゲンの煮込み・リーフサラダと共に レシピ付  
   ・自家製ミネラルパンなど
   ・オーボンヴュータンのレシピで作る
    マルセイユの郷土菓子  “Navette” 
   ・紅茶

  

2023年5月7日日曜日

スコーンの由来と共に知るヒストリア  チャールズ3世国王の戴冠式より

我が家のミネラルスコーンは丸い「御影石」

 スクーンの石 / Stane of Scuin
〜スコーンの由来と共に知るヒストリア〜


昨日は、チャールズ3世新国王(74)の戴冠式。
映画『エリザベス〜女王陛下の微笑』(2022) で「you can't look down, because my neck will break. 首が折れそうなの」と、エリザベス2世がぼやく映像を思い出します。2kg強のその王冠が、チャールズ新国王の頭上へーーー。
儀式に使われたウエストミンスター寺院の王座は エドワード1世(在位1272−1307)の椅子。
王座は何故この椅子なのか?
エドワード1世の治政は戦争三昧。ウェールズにスコットランド*、そしてフランス(アキテーヌ)へも進攻。王妃にはカスティーリャ(スペインの前身)=レオン王の王女を迎えてイケイケドンドンだった。
そしてこのエドワード1世、スコットランド歴代君主が戴冠時に使用し王家の守護石としてきた“Stone of Destiny”「運命の石」を戦利品として持ち帰り、王座の下に取り付けた。
「スコットランド王」も兼ねる象徴としたという、新たな支配の象徴としたわけだ。1296年のこと。
ティータイムのスコーンは、その石を模ったモノだったという。
だからホントは丸型ではなく四角いのがオリジナルですね。
このストーリーを伴うと、ちょっとエグい歴史的伝統菓子になってしまうかな??
この石のその後だが、1950年頃、スコットランドの若者に盗まれたという事件(?)があるが、その後戻されそのままイギリスにあったよう。そして1996年、メージャー政権のときにスコットランドに返還されたものの、英国王室の戴冠式の時にはウエストミンスター寺院に戻されるという約束事になっていたんだそう。
故、今回「運命の石」は、チャールズ新国王が戴冠式のために、スコットランドから運ばれ椅子の下設置されたってことだ(!)。
わぉ〜〜)))
もちろん、エリザベス2世も、石入りの王座で戴冠していたのですね。
歴史を忘れないための、イギリスらしい守り方・・・と理解することにしよう。
スコーンと共にあるうんちく。
長いうんちくで紅茶が渋くなったらミルク増量でどうぞ♪
椅子の写真はこのBBCサイト内
     ↓

*スコットランド侵攻は映画『ブレイブハート』(メル・ギブソン監督・制作・主演)に。
 メル・ギブソンは、自信スコットランドのウォレス役)、人気絶頂だったソフィー・マルソーはイングランド側のお姫様(エドワード1世の息子の皇太子妃)でした。











2023年4月22日土曜日

5月の料理教室

5月と言えば、端午の節句。・・といえば、恒例の・・・アレです、粽です。
これまで竹の葉で包んだ三角錐の肉粽や、糯米だけの灰汁巻等々、糯米料理をご紹介してきましたが「成形する」という一手間をかけるには、ちょっとした“覚悟”と“決意”が要るようです。全行程一人で手掛けると思ったら、ムリもないことです。でも、本来お節句料理は、みんなで「しご」をして「てご」をして作るもの。そこに大きな壁があると思い至り、今回は、「巻かない粽」をご提案することにしました。

今回は、大きな蓮の葉を使います。蓮の葉って、ほんのりと優しい香り♡
葉っぱ使いになれたら、いろいろに応用が利くと思います。
台湾の魯肉飯(ルーローハン)のような気軽さを、お節句に♪

  ●日時: 2023年 5月13 日(土)、 14日(日)10:30~14:30

  ●内容:
     ・荷葉肉飯(薬膳仕立て)
     ・漢方煮玉子
     ・ポリポリ胡瓜漬け
     ・冷菓・山査 など
     ・美味しい中国茶(プーアール?)