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2009年2月26日木曜日

トルコの料理本


昨年からずっと捜していたトルコの食文化と料理の本『Timeless Tastes--- Turkish Culinary Culture』(英語版)が、やっと手に入りました。

この本は、Divan Hotelの40創立周年を記念して出版されたもので、料理だけでなく、オスマン帝国時代を中心に、絵画に残された当時の食にまつわる生活文化が詳しく紹介されています。

昨年の光景とオーバーラップさせながら・・・・

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アーレムダル村の結婚式での食事風景

取り皿無し。スプーンひとつで、真ん中に置かれた料理を、スープでさえもみんなで分けて食べます。

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ここでも同じ。一つのちゃぶ台(?)を10人程度で囲んで大きなスプーンで食べています。

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アヴドゥラさんのお宅にあった「ちゃぶ台セット」

こちらは木のスプーンです。これぐらいの大きさがあれば、スープもひとすくいでかなりあるでしょうけど・・・。

宴が始まると、このスプーンを2つ合わせてカスタネットのようにカチカチさせたんだそうです。

その他、トプカプ宮殿の厨房跡に飾られていた当時の食事風景の絵画も・・・。

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こちらはちゃぶ台ではないですが、みんなのお膝に掛けられた一枚の長い布が興味深いです。

現地では、ちゃぶ台テーブルの下に引いた薄い布の下に膝を入れて、ナプキン代わりに、滴れこぼれる食べ物から洋服を防御していました。なんだか変則コタツ布団状態(笑)。

王宮では、きれいな織物がつかわれていたのかな・・・??

一昨年前、東京と京都であったトプカプ展の中にも、素晴らしい刺繍の生地があったけれど、「ナプキン(!)」でした。

食事や料理などの人の営みの記録というのは、案外文字には残されていないけれど、絵画には沢山描かれているもの。軍隊にも鍋部隊があったほどのオスマントルコなら尚更・・でしょうか。

2008年8月15日金曜日

井戸跡


トルコ--コンヤからチャタルホユックに向かう途中で、古い井戸の跡を見かけました。

なんだか今ひとつ機能的でない気がしたのだけれど、映画『アラビアのロレンス』のあるシーン、ネフド砂漠を横断した後に20日ぶりの水の恵みを受けた井戸---が、これそっくり(!)で、なんだか感激してしまいました。

長細い石(ここにあったのは後にコンクリートで固められたものでしたが)に注がれた水を、羊たちが囲んだんでしょうか。)))

2008年8月4日月曜日

濃厚! トルコの食2


こうなると、もう何も申し上げることはゴザイマセン・・・。

これでもかーっ!と蜜を掛けまくられるお菓子の塔・・・ではなく、コレは俵状のナッツのお菓子を積み上げてあるのデス。見てるだけで胸焼けしそうな甘〜いお菓子。




2008年8月3日日曜日

濃厚! トルコの食

ドラム型の炙り肉をそぎ落としていくケバブ料理はトルコ料理の形容詞的イメージとなっていますが、まさかスウィーツもこうくるとは・・・!

ナッツやドライフルーツを固めたヌガーのようなお菓子。
コレもまた、そぎ落としながら量り売り。

なんだか食への気迫すら感じる。「カロリー摂るどぉ~!」という感じデス。

ダイナミックな食を支える強靱な胃袋がトルコ料理を世界三大料理たらしめる。

そんな気がしてきました。

2008年8月2日土曜日

アヤソフィア




円盤にはアラビア語でコーランの言葉が書かれています。ちなみにこの円盤は、こんな感じ(右下写真参照)。(なんだか舞台装置みたいだ。)

イスタンブールのシンボリックな遺産、アヤソフィア。

創設がAC4世紀、ローマ帝国の都をコンスタンティノープルに移したコンスタンティヌス帝による。その後、暴動による破壊や焼失を経て、537年に再建されたのが、今に至っています。

15世紀半ばまで東方のキリスト教会総本山だったアヤソフィアが、オスマン帝国時代に、イスラム教のモスクに改装され20世紀まで使われ、トルコ共和国建国の折、キリスト教とイスラム教両方の歴史遺産として博物館となりました。

モスクに姿を変えられるとき、建物内のキリスト教のモザイクは、壁から天井まで全て漆喰で塗り覆い隠され、偶像は取り除かれ、聖堂はジャーミィに変えられ、ミフラーブ(聖地メッカの方角を示す壁のくぼみ)が設置されています。博物館になってからは、漆喰はかなり取りはずされ、素晴らしいモザイクが見られるようにしてあります。

モザイク

アヤソフィアを眺めていると、キリスト教とイスラム教文化が、あまりかけ離れていないようにも感じてしまいます。博物館となってここに共存(?)する文化は、どこか共通の美意識があるようです。

2008年8月1日金曜日

おもしろグッズ



ほんとは10日間の旅なのに、とうとう7月いっぱいトルコ旅行談を書き続けてしまった。

でもまだ終わらないのよぉ~。

この扇風機、妙にごちゃごちゃしたデザインだと思ったら、下の方は自動香水噴射機になっているではないか。

数分置きに、シュパァーッ・・・、シュパァーッ・・・とフレグランスを吹き出す。

これが、どこでもだいたい結構メンズ系の香りで、イマイチなのだ。)))

飲食店の使い捨てお手ふきもこのテの香り。

ちなみに飛行機の中でもこの香り・・・。

オーナーのおじさん、扇風機、この機能付きでいくらでしたか??

トルコ語ができるものなら聞いてみたい・・・。

どうせなら、フレグランスの方にももうちょっとお金を掛けませんか??

トルコ語ができるものなら言いたい・・!

爽やかな夏の地中海を思わせる香り・・・モロッコ人みたくローズウォーター振りかけてくれるのならもう言うことないんだけどなあ)))。

扇風機の風に当たって、おもわず「う~ん、マンダム」の香りが掛かってしまうとあんまりうれしくありません。




2008年7月31日木曜日

「山羊の角」 from Turkey





トルコのアナトリア地方で見かけた「山羊の角」とよばれるケチボユヌズ

イナゴマメというマメ科の植物の乾燥らしい。

子供が食欲が無いときなどに、煎じてジュースにして飲ませたりといった使い方があるらしいのですが、一足先にトルコを旅行した友人は、露天でこれを購入し、煎じて飲んでみたそう・・・。

そのコメントは・・・「干しバナナや棗のような味」。

果物のような豆・・・タマリンドみたいなのかな??

豆は豆でも、こちらは木になる豆。それも意外に大きな木・・・!

2008年7月30日水曜日

ひよこ豆




ひよこ豆の畑がありましたー)))。(コンヤ郊外)

畑のお肉大豆に並ぶたんぱく質の豊富なひよこ豆は、世界中のベジタリアンが重宝している食材。

ひよこ豆は直径1センチ近くもある豆だから、枝豆ぐらいの大きな枝で大きなサヤに入っている豆だろうと想像していたけれど、こんなかわいいサヤにたったの1粒ずつ入っているのでした。




2008年7月29日火曜日

ココレッチ





Kokorec Porsiyon


羊の肉のウュクルックという部位(1頭で100g程度しかとれないらしい)を、羊腸を細く紐状にきったもので巻き付けて炙り焼きにする食べ物。

腸は、牛乳で茹でて、蜂蜜に漬け込んで・・・と、1週間ぐらい下ごしらえがいるんだそうです。

意外に手の込んだ肝料理)))。

肝の料理法がいろいろあるのは、肉食文化を感じさせます。

(豚や牛のように、血を加工する料理はないのかな??)

モツ肉もこんな風にすると、ちょっとご馳走。

食べるときにはこれをまた細かく刻んでパンにはさんじゃうのだ。

イスタンブールのガラタ橋界隈では、焼き鯖を挟んだ鯖サンドが名物となっていますけど、鯖をパンにねえ・・・・。
つい「これは御飯となら美味しいだろうなあ・・・」と思ってしまいます。

トルコには、お米も料理も豊富ですが、やはりみなさんパン食なのですね。

2008年7月28日月曜日

肉食トルコ!?

飲食街にはどこからともなく漂う羊肉のにおい。炙り肉ケバブのドラムなどを、ここかしこに見かけるにつき「トルコの人は、きっと肉食なんだろうなぁ~」というのが、旅前半の印象でした。

ところが、実際日々トルコで外食を続けていると、やたらと煮込み野菜料理がつきまとう。

豊富な前菜「メゼ」(これが最も凝っていて美味しいので、これだけで食事が済ませられそう!)の殆どは、野菜と穀類&ヨーグルト。肉料理も、必ずといってよいほどその同量以上の野菜が付いてくる。

トルコはベジタリアンにも優しい国かも知れない・・・(???)

現地で接触した方々は、騎馬族、遊牧民族の末裔・・というよりは、ずーっと何世紀も農業をして暮らしてきたような農耕民族のような気風で、みな穏和でした。(まあ短時間だったからわからないけど)

アフリカ象とインド象、テリア犬とレトリバーぐらいの違いが、人間にもあるのかもしれないけれど、人の性質と食べる物には、少なからず関係があるかも。

アグレッシブなアメリカ人は、よく肉を食べてきたし・・・。
ペンで戦う作家も肉好きが多い!?
(あ、選挙では議員はおにぎりばかり食べてるのはあれ、あの時だけなのでしょうか??)

トルコ人と日本は同じモンゴロイドだし・・・という考えは、あの、民族が混ざりきった容姿をみるにつけ、もう通らないかな(笑)。いろんな民族が行き交う中で培われた叡智もいろいろあるのでしょう。

旅では、所詮その上澄みをすくうに留まるけれど、いろんな人の話を聞いて、私なりの感触をつかみたいものです。

写真:たっぷりとヨーグルトが添えられたケバブ

やっぱり肉食なのかしら・・・。

たべもの賛歌その5 アプリコット


ピスタチオ同様、見た目で判断できないおいしさ、アプリコット。

ほんのり赤身のある方が美味しそうなのですが、実は、真ん中の黄色いのが断然甘い。
その名も「シェケルパーレ」(品種名)。
「シェケル」=「砂糖」の意。

先述のカメも喜んで食べたシェケルターレ。
トルコ語で、唯一かろうじて口に出せるようになった(??)「ティシェケレデリ(=ありがとう)。正しくは「テシェックュル・エデリム」らしいですが(現地では終始コレで通してしまった)、これも甘い響きなのかなあ。

<写真は、コンヤ市街にて>

2008年7月26日土曜日

たべもの賛歌その4 チェリー




これを見て、思わず「アメリカンチェリーだ!」と思ってしまった。
これは「ターキッシュチェリー=ヴィシュネ」デス。
ナッツ同様、日本ではほとんど産地別食べ比べのできない食べ物のひとつ。
トルコのチェリーの美味しいこと!!
アメリカンチェリーにはない山形産のさくらんぼの要素、清楚な酸味がある。
トルコでは、日本の梅ジュースみたく、たっぷりのチェリーを砂糖漬けにして作るというおいしいハウスドリンクにしたりするようだ。
種をプイプイ出しながらそのまま頂くもよし。ジュースにするもよし。




2008年7月25日金曜日

食もの賛歌その3 ヘーゼルナッツ





ヘーゼルナッツ。日本に入ってくる95%がトルコ産という。

どんぐりみたいな実だとは思っていたけれど「帽子」がなくて、こんな風に「サヤ」(?)に入っているなんて知らなかったー(!)。

ピスタチオと並んで、トルコ自慢のナッツ。
ちなみにピスタチオ、見た目はちょっと小振りで貧相に見えるかも知れないけれど、ガ-ジアンテプ産が格別においしい!

ナッツがこれだけ豊富な国なのに、ナッツとベストマリアージュのチョコレートは、イマイチいまニなのが不思議(笑)。

賛否両論のEU加盟。私としては、EUに入らずにトルコはトルコらしくトルコのままでいてほしいなぁ~と思うのだけれど、EUに加盟したら、トルコのナッツチョコがもう少し美味しくなるでしょうな。




2008年7月24日木曜日

食物讃歌その2 野菜市場



セリミエ地区の水曜野菜市では、イキイキ働く人々が、誇らしげに自分のとこの野菜を手にとって「買っていきな!」・・・と言ってるのかとおもったら「写真に撮ってくれ!」と言ってたようです(笑)。




2008年7月23日水曜日

食べもの讃歌その1 干し野菜





スパイス屋さんには、こんな乾物が沢山ぶら下がっていて、何処までが食用やら・・・。
茄子、パプリカ、ヘチマ、海綿等々。

写真左端は、オクラだ。
紐に通して干してある僅か1cm程度のまだ未熟なオクラは、コンヤでも食したバーミャチョルバス(オクラのスープ)の具となる。小粒なものの方が高価だ。

サイズ違いを2種類買って帰ったけれど、大きめの方は、なにやら産毛(?)がもしゃもしゃして硬かった。スープの具には、ツルッとのど越しのスムースな代物でなくては・・・価格の違いの訳を実感した次第。




2008年7月22日火曜日

動物讃歌その5 カメ




ユルギュップで宿泊したホテルのお庭にいたカメ。

乾いた大地にオアシスのようなホテルの庭。この風景に溶け込んでいながらも、おっとりほっくり、ほのぼの空気を醸し出しているこのカメくん。

「生きてるかーい?」と、甲羅をノックし、草を差し出すと、ムックリと起き上がって手足頭を少し山し、2,3歩あるいて草をムシャムシャ・・・。杏の実を目の前にすると、首がにょにょ~~んと伸びた。食欲も旺盛だ。

私達もおいしい朝ごパン。

静かな風に当たって、石の陰はひんやりと涼しい。




2008年7月21日月曜日

動物讃歌その4 犬



ネコに比べて、ちょっと後ろ姿に哀愁ただようのは野良犬たち。

細々と・・・細々と、生きている感じだ。

みんな痩せてるねぇ~)))。

これだけネコが多いのに、ネコを追いかけている犬など見かけることはなかった。

二十世紀の始めには人口以上に増えた野犬を皇帝の命令で一網打尽に捕獲し、マルマラ海沖合の孤島に捨てて餓死させたという悲しい歴史秘話が・・・。

昔は犬もネコと対等に張り合っていたのかな?




2008年7月20日日曜日

動物讃歌その3 あひる




コンヤからアレムダル村に向かう途中で見かけたあひるさん。

きゅっと締まって小振りな体つき。動きもなかなか機敏だゾ。

追いかけていたら、あひる達の機嫌を損ねたのか、ちょっと威嚇モード・・・。

「ちょっとあんたぁ~、調子に乗るんじゃないわよ!」
・・な〜んて、吹き出し付けたくなります。




2008年7月19日土曜日

動物讃歌その2 ハト



エジプシャンマーケットには、ペットフード三昧の一角もあったが、豆屋となると、もうペットフードなんだか人間様のフードなんだか訳が分からない光景。

売り場もこんな風にオープンなものだから、ハトもまた、こんな風にふらっとやってきて、腹ごしらえしたりする。

店主も、追っ払いもせず容認しています。(ほのぼの・・)

ハトさんハトさん、どうせなら、おトイレだけは、どうか他所でお願いします。




2008年7月18日金曜日

動物讃歌その1 ネコ




さて、この写真の中に、ネコは何匹いるでしょう?

ネコはコーランの中でも保護されているらしい。
そのせいかは分からないけど、とにかくみんな、野良猫を可愛がり、ネコを飼っていなくても、キャットフードを用意している家が多いらしく、付近をうろつくネコには時折エサをやったりしているようだ。

港町にネコは付きもの。港町の風景=ネコのいる風景みたく思っていた。そりゃぁ、お魚には事欠かないし。

が!!

トルコのネコは、お魚を食べないそうだ(!)。

イスタンブールには魚料理屋もけっこうあるとはいえ、魚料理は本来のトルコ民族にはない食事なのだ。イスタンブールの魚料理は日本のそれの2倍以上が相場のようだし、ガラタ橋辺りの鯖サンドのようなファストフードを除けば、魚を食べているのは殆ど旅行客のようにお見受けした。

魚食は、ギリシャやローマ人からの名残の食なのかもしれない。

ネコは、犬とちがって「人に付かず家につく」などというが、さすがに餌付けしてくれるトルコ人の残飯は、お肉が多かったのか、お魚は食べ付けてこなかったのか・・・。

肉食のネコ・・・。

勝手気ままに堂々と俳諧しているネコがだんだんヒョウに見えてくる。

食うに困らないネコは、警戒心もなく、ひときわ自由で気ままで、気高く優雅である。

子供の頃、野良ネコを追い回して反撃をくらったことのある私は、あまりネコ好きではない。

特に、野良のあのコソコソッと逃げ足の速い様、チラッと振り返り、こそ泥っぽいところ、あれがネコらしさなら、ネコはやっぱりすきじゃないなあ)))と思うのだけれど、そんなネコはイスタンブールには居ないのである。

思えば、こそ泥ネコは、追っ払う人間が生んだのかな・・・・。

生き物に対する寛大さは、人にも、その社会の生き易さにも通じるものがあると感じる今日この頃。