2025年5月13日火曜日

 大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』


第18回は、冒頭いきなり「腎虚」(!)の喜三二さん(尾美よりのり)登場でした。
ここでいう「腎」は、中医学の「腎」のこと。泌尿器系の腎臓の機能だけでなく、成長、発育、生殖に関する働きを生涯に渡って左右する生命力の根源のこと。つまり、喜三二さんは、「生殖能力を失った〜〜」と、嘆いていたという、いきなり下ネタででした。

NHKも変わりましたデス。
いえ、変わったのは「お茶の間」の方か。
携帯やネットでで個々が好きなものを観られるようになって、お茶の間の団欒も消えていくのですね。)))


更年期〜老年期は、腎精が減っていき「腎虚」になりがち。
でも過労などで、喜三二さんのように、若くても一時的に腎虚になることも。

腎が衰えると、骨粗しょう症、足腰の弱り、下半身の力が衰え、排尿異常や夜間尿、頻尿、矢尿、失禁、老人性難聴、耳鳴り、難聴、耳鳴り、めまい、白内障、骨粗しょう症、歯が抜ける、白髪、脱毛、乾燥、口渇、熱感、足のほてり、空咳、のぼせ・・エトセトラ エトセトラ。

人生100歳時代。
更年期以降が40年もあるなんて?!
長生きって大変そうです。



2025年4月25日金曜日

大河ドラマより 生薬談「大麻」

 大河ドラマ『べらぼう 〜蔦重栄華乃夢噺〜』。

里見浩太朗、渡辺兼、尾美ととりのり、中村隼人…等々、主役級の役者陣が脇役に周って大いにドラマを盛り上げています。 でもきっと、「脇こそ要」のドラマのエッセンスが後々に出てくるのですね、きっと♪

先週は、平賀源内さんが亡くなって、寂しい限り。
巷(ネット上?)では、源内さんのトレードマークでもあるキセルで吸っていた “甘い香り”のものが、大麻かアヘンか?!…と話題になっている様子。
源内さんが亡くなったのは1780年。
イギリス東インド会社がベンガル地方のアヘン専売権を獲得し本格的な清国への輸出に乗り出したのも1780年…。
阿片だとするには少々時期が早すぎる気がするけれど、安田顕さんの演技はアヘンか!!? …と、思わせる迫真のものでした。 サスペンスドラマのような種明かしがないのは残念無きがもしますが、種明かしをしないことで視聴者の想像力をかき立てられているような、そんな気がします。 さて、阿片ではないのなら、大麻なのか?
大麻なら、古代からずーっとお薬として世界各地で様々にその麻酔作用や向精神作用が活用されてきた生薬としての歴史もある。
一方、暗殺者=assassin アサシンの語源にもなっていたりするほど、毒性も知られた代物。
長崎留(遊)学もした本草学者でもある源内さんなら、どちらも知っていたに違いないのに…?? 
大麻は、漢代(後漢1〜2世紀頃)編纂されたという最初の薬学専門書「神農本草経」に既に掲載されている生薬。江戸初期に普及しはじめた本草学の書「本草綱目」—源内さんはじめ、本草学者はコレで勉強しているはず—には、大麻も阿片/鴉片も当然載っている。
 ●麻蕡(まふん)←大麻の花のこと
  一名麻勃、味は辛、平。
  川谷に生ず。
  七傷を治す。
  五臓、下血、寒気を利し、
  多く食せば 人をして鬼を見、
  狂走せしむ。
  久しく服せば 神明に通じ、
  身を軽くす。
  麻子は、中を補い 気を益す。
  久しく服せば、
  肥え健やかにし 老いず。
  (『神農本草経解説』/森 由雄—より)
写真は、私の近代日本史の “教科書”「風雲児たち」(みなもとたろう/まんがです)の平賀源内。
5−6巻に、フルに登場。
関ケ原の戦いから幕末の動乱へ至る歴史を40年以上かけて描かれたマンガ。全54巻(1~20/1~34)。
2021年,みなもとたろうさん他界(享年74)により未完に終わりました(涙)。




2025年4月9日水曜日

4月 中国新聞文化センター 「暮らしの薬膳」講座 

新年度を迎える文化センターの「暮らしの薬膳」講座。
昨年4月、NHKカルチャー広島から移行して丁度1年、13回目を向かえます。

昨年度1年間のお持ち帰りは、スープとお粥(羮)料理。
今年前半は、ヘルシーなソースやタレ、そしてそれを使ったバリエーションをご紹介して参ります。
五行の中で、春は肝、そして酸。

実はお酢が主体のウスターソース。
熟成酢にフルーツ酢、タマリンドなどの酸にパインやりんご、プルーン等のフルーツや野菜の甘味が加わりまろやかな「甘酢」状態になったところへ、個性を決定づけるスパイスも加えます。
こうやってみると、ウスターソースはなかなかヘルシーな調味料ではありませんか!

これをベースにしたドレッシングもご紹介。
暖かくなってくると、生野菜サラダの出番も増えます。
いろいろにお楽しみいただけたら幸いです。







 

2025年4月7日月曜日

杏仁の毒性   料理教室 & 中国新聞文化センター より 



『飲膳正要』にも、ほーら。
有毒ってあります。

杏仁は分量に気を付けて使いましょう!





 

2025年3月16日日曜日

4月の料理教室

2025年は、節句料理、行事食を意識して、献立を組み立てております。

2月は春節餃子を取り入れたいろいろな点心での「飲茶会」。

そして、4月は、寒食節という日に食されていた杏仁露…から杏仁豆腐など。
薬食は「杏仁」です。杏仁といえば、杏仁豆腐ですが、実はこれ、元々の原型は、温かいお料理でした。

今年の寒食節は3月31日ですが、4月5日前後の清明節も近いので、現在では清明節に吸収されてしまった形です。

清明節には、踏青と墓参りの良い時期。ご先祖を祭ったり墓参りをいます。
「季節感より縁起担ぎ」の中国の節句料理ですが、春の食材を、複数の食材を合わせる中国スタイルは、栄養学的にも満たされる調理法です。

教室では、杏仁についてのいろいろを中心に、お話し、杏仁を使ったお料理2種もめ仕上がって頂きます。


  4月料理教室


  ●日時:2025年 4月 5日(土)、6日(日)11:00 ~ 15:00

  ●内容:

    ・白菜と高菜漬けの炒め煮 四川風

    ・風沙魚

    ・もち麦ごはん

    ★本当の杏仁豆腐 & 杏仁酪

    ・龍井茶(中国緑茶/ 浙江省)& お茶請け

     ※★は、メインテーマのお料理。変更になることはありません。
      その他のお料理については、食材の状況等により、変更になることがあります。



2025年2月10日月曜日