2006年3月9日木曜日

漢方で花粉症対策


花粉の季節になりました。
幸い花粉症でない私には、心おきなく春の日差しの下、アウトドアライフが楽しめるシアワセを噛みしめる季節でもあります。
さて、今日の漢方講座は、花粉症対策。
花粉症の方は、藁をもすがる気持ちで、いろいろ薬やお茶などを試しておられることと思いますので、その苦痛を知らない私が、1回の講座で聞いてきた内容など、とっくに調べ尽くしておられる内容かも知れません。
でもまあ、鼻炎に関しては、私も子供の頃、アレルギー(だったのかなあ)で「鼻タレ小僧」でしたので、なんとなく分かるきがしています。幼稚園ー小学校と、いつもポケットにティッシュが欠かせませんでした。
「アレルギー」なんて言葉は一般的でなかった昭和40年代、クラスメートが「万年風邪」と言ってたっけ・・・。中学で、部活をバンバンやってる内に、いつの間にか治っちゃってましたけど。

漢方では、喘息、鼻炎、アトピー等、アレルギー反応としてとらえているそうです。
これらはいずれも呼吸器系に出る症状です。え?「なんでアトピーは皮膚なのに、呼吸器系か」ですって? 私も同じ質問をしたんですが、五臓五腑理論(「「肺は体表部の皮膚毛孔を支配する」)では、皮膚も肺の一部=呼吸器系(肺経)とみなされている-----平たく言えば、皮膚呼吸(クスッ)ってことです。実際、皮膚の弱い人は、呼吸器系が弱いともいえるのだそうです。
(*アトピーは、ダニのような外界のアレルゲンに負けてしまう自己治癒力の不足に原因があるのであり、具体的には、自己治癒力を支えている内臓系(肺経)に弱点があると考えられるようです。)

アレルギー反応のほとんどに見られる鼻炎は、鼻水ーー「水」なんですねー。漢方では、これらは全て水の仕業と考えます。実際、鼻炎でくる患者さんの多くが、お腹を触診したとき、ちゃっぽん 
ちゃっぽんしていることが多いのだとか。
今は、地面に土がありませんから、落ちた花粉が土に吸収されていたのが、いつまでも地中にさまよっているから、花粉の絶対量も多くなっていることも確かだし、自動販売機の普及に比例してアレルギー患者が増えてきた感アリともおっしゃっていました。
ふーーーーん。
アレルギー等、現代病の要因を語られるとき、食生活やライフスタイル、環境云々・・・などと、よく申しますが、そういった抽象的言葉より、草木を見ながら山歩きをされたり、患者と日々向かいあっている方の感じたままの言葉の方が、ぐっと危機感を感じます。

さて、ズバリ鼻炎のお薬は・・・
「小青竜湯」。
麻黄(咳止め、発汗)、桂皮(血流・体液の流れを改善)、半夏(=ハンゲ/カラスビシャク/サトイモ科:痰(=胃に溜まる水分)を取る作用がある)、乾姜(カンキョウ/胃を温める)、五 
味子(咳止め効果・肺経を強くする効能)、芍薬(筋肉の痙攣を和らげる・消炎効果)、甘草(甘味付・痛みを取る働き)、細辛(サイシン/ 鎮咳作用 )が配合されています。
水っぽい鼻がでるような風邪にもよく効くそうです。

ちなみに、鼻炎は鼻炎でも、黄色い鼻水のでる蓄膿症、鼻づまりは、排膿作用のある桔梗や、鼻を通す辛夷(シンイ/こぶしのつぼみ)、のぼせを取るセンキュウ、大黄などを配合した「辛夷清肺湯」を処方するのだそうです。
こぶしのつぼみも、今膨らんできたところです。開花を待たず摘み取るのはなんだか忍びないですが・・・今が収穫時です。

おっととと、テーマは鼻炎ではなく花粉症でした。(ちっともズバリではなかった・・)
アレルギー体質の改善と、鼻炎や咳などの症状の緩和策としての漢方薬の紹介を書くつもりでしたが、学び立てホヤホヤ便りに終始してしまいました。

その他、花粉症にいいとされるお茶、甜茶と、(ガバ茶(蕃果)は甜茶と同じもの)、シジュウム茶(南米主産)などを飲んだり・・・そうそう、オナモミ(手榴弾みたいなトゲトゲの植物の実部)を煎じて飲むといいといういのは、高知の日曜市でおばちゃんが教えてくれました。「昨年飲んでみたら、とてもよかったから・・」と、若い女性が買い求められていましたから、期待できるかも。

お茶は、美味しくなくちゃあ!
私なんかは、専らお茶を嗜好品としてとらえてしまうので、あのお茶、このお茶といわれても、なかなか慣習的に飲むことができませんが・・・。いろいろ工夫して、のみやすいブレンドを作ってみるのも楽しいかも。


【写真:生薬の小清竜湯】


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