2021年11月15日月曜日

12月の料理教室

2021年も、早師走。

なんだか 短く感じる1年でした。

気候とうまく付き合っていくのが難しかった1年でもあったように思います。

引き続きのコロナ禍・・・薬膳もですが、楽しく食事をすることに一層力が入った気もしています。

さて、シメの12月は、スパイスフェスと参りましょうか♪


 ●テーマ:冬のスパイス使い

 ●日時: 12月4日(土)5日(日), 11日(土) 12日(日)   10:30 ~ 14:30  
       
 ●定員:各5名 
 
 ●内容:
   ・ウェルカムドリンク 温まるスパイスティー
   ・人参とお豆の優しいスープ
   ・ざっくりキャラウェイ風味のパン
   ・ラムのスパイシーグリル with グリーンソース
   ・デザート(スパイス風味のもの)
   ※ お土産のスパイスミックス


  恒例(になりつつある?)「福袋(旨袋)」やります!!
   @6000yen

   内容:名店のお取り寄せ総菜
      イチオシの香味オイル又はこだわりオリーブオイル
      藤井真紀手作り総菜やタレ、ソース
      イチオシのお取り寄せスウィーツ
      良質スパイスや食材
      美味しいお茶(飲み比べセットなど)




      
     


2021年9月19日日曜日

月餅作りの会

みんなでつくった月餅〜

 内輪で小さく月餅の会。

行事食は、ひとりですると労働。皆で取り組むと団欒。
コロナ禍ながら、ささやかな団欒のひととき。

包んで型押しして焼いて・・・焼きたてを、紙で包んでお持ち帰り。
ご家族に…明日の自分に、アツアツのお土産♪

立ちのぼる甘い香りに「焼き芋みたい」・・・とw

焼きたての美味しさ??
いえいえ、月餅は、2−3日寝かせてから食べるのだよ。

じゃ〜ん!


2021年9月1日水曜日

10月の料理教室

「老若男女が満たされる定番料理(を)」
〜ご馳走なれる介護食 & 定番料理を美味しく作る〜

Covid-19で自粛生活も長期戦・・・流石にお疲れが出ておられる頃とお察し致します。

いや、私だって(!)。 三食に1回(2回?)は手抜きを心掛ける日々ですw

そんな中、今月は、安心感のある美味しさ、失敗したくない定番料理を取り上げました。

「大学いも」ではなく「抜絲地瓜」を作りますよ〜



 ●日時: 10月2日(土)、日(日)、9日(土)、10日(日)   10:30 ~ 14:30  

 ●定員:各5名

 ●内容:
   ・湯葉入りするする蒸しスープ
   ・野菜の腐乳(フゥルゥ)炒め
   ・やわらか秋刀魚の胡麻煮
   ・抜絲地瓜(パースーティグワ/甘藷の飴がらめ)
   ・ごはん
   ・美味しいお茶
   ・デザート   

    ※一部変更になることがあります。


   

     

2021年6月26日土曜日

キムチ論争2  唐辛子談


Bali バドゥン市場にて(2009)

今日は、真っ赤っかなキムチに必須の、唐辛子についてです


唐辛子は、15世紀後半までは、中南米にしか生息していかった植物。
コロンブスが、スパニョーラ島(今のキューバ)で唐辛子を発見したのが1493年。
その後、スペイン人とポルトガル人により持ち帰られた唐辛子は、瞬く間に世界中に広がり、100年足らずで、インド、日本、中国、韓国に伝わり、最終的には料理を激変させていくことになるのです。

日本へは、1542年にポルトガル宣教師によって、苗ごと持ち込まれました。
朝鮮半島には、豊臣秀吉の朝鮮出兵(1592年)で、日本が医療用(凍傷予防対策)または「武器」(目潰し用)として持ち込まれたのがはじまりとする説が有力となっています。
こうして伝わった唐辛子は、朝鮮半島でもやはり最初は毒薬扱い。李朝中期に記された百科全書『芝峰類説』(李サイコウ編纂/1613年)の食物部の章には、唐辛子を指す「南蛮椒」「倭芥子」が猛毒として記されているそうです。また、それより少し後に書かれた料理書『飲食知味方』(張桂香・著)に、まだ唐辛子は出てこきていないのだといいますから、まだ食物扱いではないということのようです。
料理に登場するのは、それから更に100年後の18世紀に入ってからで、農書『増補山林経済』にキムチやコチュジャンが紹介されているらしいそれでもまだ、唐辛子の使用料はほんの薬味程度で、今日のような「真っ赤っか」になるのは20世紀に入ってからのようです。
これは、辛くない品種が普及したからかも知れないな。))

唐辛子のことをハングルでは「고추/コチュ」といいます。漢字があったなら、どんな表記になっていたのでしょう? ちなみに、日本の「“唐” 辛子」、「唐」は、歴史的に「外来のもの」というニュアンスで使われていおり、中国から伝わったという意味ではありません。


さて、中国においてはどうか?
古から食医がいて食薬や料理書が折々に記されている中国ですが、食薬書『本草綱目』(明代半ば/1578年)にもまだ唐辛子は取り上げられておらず、文献に出てくるのは、明代末(17世紀半ば)料理に登場するのは、次の王朝 清代初の園芸書花鏡』(陳淏子/1688年刊)で、唐辛子のことは「番椒」と書かれているのだそうです。「番」は、日本でいえば南蛮の「蛮」のように外国から入ってきたものを指す言葉(ex:番紅花=サフランのこと)。薬用、または観賞用であったことがうかがえます。
清代全盛期 乾隆帝の子にあたる7代皇帝 嘉慶帝(1760-1820)の時になると、ようやく四川で唐辛子の栽培が始まり、長江流域(四川料理、湖南料理、湖北料理など)の料理に影響を及ぼすようになっていったようです。

中国には、シルクロードという西域との交易ルートあるし、チベットと四川、雲南とは、いわゆる茶馬古道と呼ばれるルートがあり繋がっています。しかしながら、いち早くマカオに到達していたポルトガル人経由で伝わったと考える方が妥当に思えます。

いずれにしても、中国、韓国、日本・・・唐辛子の伝わった時期に大差はなく、それぞれに活用の幅を広げていったのではないかという印象です。

エスニック料理というカテゴリーの料理には唐辛子が必須といってもいいほど定着しています。それは皮肉にも、列強による植民地支配の歴史ともつながっていると言えるでしょう。

唐辛子は、19 - 20世紀になって「スパイス」として料理の中で花開し、食文化に大きな影響を与えて植物なのでした。こうやって見ると、伝統料理の歴史も、案外数 二、三百年程度のものなのですよね。)))
どんな環境にあっても、したたかに、軽やかに、各々のとらえ方でそれぞれの食文化にとりいれていく人々と唐辛子の柔軟性に、深い感慨を覚えます。


参考文献:『世界地図から食の歴史を読む方法』辻原康夫 
     『世界食物百科』マグロンヌ・トゥーサン=サマ
      レファレンス共同データベース
      『香辛料Ⅳ』山崎峰三郎

2021年6月20日日曜日

キムチ論争?!

泡菜擅子(パオツァイタンズ)
老四川瓢香にて撮影

何やら、中国と韓国の間で、キムチの起源を巡って論争になっているらしい。
火付け役は、中国の人気Youtuber李子柒さんによる投稿。 
<#(ハッシュタグ)中国の食べ物>で「キムチ」がUPされているのです。

youtubeも、人口14億の国でヒットすると、白も黒、黒も白になりかねないから、その影響力は侮れませんねえ。)))真実が多数決で決められては、研究者にはたまったものではないでしょう。

何をキムチとして論争を起こしているのか??
見ればYoutubeのそれは、真っ赤な唐辛子入り。
中国側が<中国は、1500年前から云々・・・>と主張しているところからすると、唐辛子が使われるようになる以前からのお漬けもの文化について言及しているようです。
「塩漬けなんて・・・どこの国にもあるじゃないか」と言いたくなる。

中南米原産お唐辛子が世界に広がったのは16世紀以降。
これが唐辛子入りのものについてならこの論争、着地点がありそうなのだけれど、中国が議論の俎上に載せてきたのは「泡菜(パオサイ)」。塩と香辛料、酒を加えた水床で作るお漬けもの。
泡菜は、日本で言えば、糠を使わないぬか漬けのようなもので、乳酸発酵させる一手間で、旨みを増した状態にし、そのままでも、また料理に使ったりする。インゲンなどを泡菜にして炒めると、それはそれは美味しい一品に(!)。

泡菜は、泡菜擅子(パオツァイタンズ)という漬物壺【写真】で作ります。
野菜が豊富な四川省独特のものなのだそうですが、中国各地で使われているみたいです。


キムチの語源は「沈菜(チムチェ)」、または「鹹菜(ハムチェ)」とか。
「沈菜」と「泡菜」。確かに似ています。
陸続きのお隣だし、元漢字を共有していた国同士だもの。
発酵食は温暖な南方が得意とするところ。日本でも、ぬか漬け文化は北九州が盛んです。
もちろん、影響を受けてもいるかもしれないけれど
日本の味噌や醬油だって、あぶない、あぶない。
「味噌は中国のものです」なーんて言われたら・・・やっぱり暴れますw

物事の本質は、お漬けものでは無く、国家間の言いがかりのネタに漬物文化を引き出したようなところが大いにありそう。

こういうことは「諸説あり」でくくるとして、美味しさを共有しようではないか。

せっかくだから、この機会に、赤いキムチに欠かせない、唐辛子のルーツをたどってみるとしましょう。

 「諸説」が気になる方はコチラをどうぞ♪
  ↓

<つづく>


2021年6月6日日曜日

7月の料理教室



 7月は、暑さに備えるメニューです。
名店の共同お取り寄せも+αで、おうちのご飯を充実させるおいしいタレと活用を色々ご紹介します。

 ●テーマ:夏支度  元気支度 香は食薬、鼻は味覚〜


 ●日時: 7月3日(土)日(日), 10日(土) 11日(日)   10:30 ~ 14:30  

               ※全日程、満席となりました。以降はキャンセル待ちのご予約となります。

 ●定員:各5名 

 
 ●内容:
   ・坦々麺 *特製タレづくり
   ・夏野菜の揚げ浸し  中華マリネ *マリネだれづくり
   ・デザート
     美味しい緑茶とお菓子(ホンモノのわらび餅)
     



★ お取り寄せシリーズ:美味しい金沢の蒲鉾 
★「暮らしのスパイス」オリジナル バーニャ・カウダのソ—ス
★飄香の火鍋セット&神田雲林の坦々麺 お取り寄せ予約受付




2021年6月5日土曜日

仕込みの6月 らっきょう 梅 奈良漬け 


一昨年前の大雨が影響してか、昨年は、梅がほんとに少ない年でした。
なので梅仕事はお休み。その分今年は!!・・と、腰を上げました。
春の到来も、梅雨も急ぎ足の2021年。仕込みも前倒しで大忙しです。

らっきょう、梅干し、カリカリ梅に梅ジュース、梅ジャム、奈良漬け・・・願わくば、ひとつずつ着手したいところなのですが、よい素材に出会った順に手掛けると、なかなか首尾良く、都合良くとはいきません。


奈良漬けの酒粕も入手していないのに取りあえず下漬けを始めた胡瓜。
買ってみたら、既にちょっと熟れすぎててカリカリ梅に不向きだった梅は梅ジュースや煮梅に・・・。

今年は柴漬けにも挑戦したい・・・!

・・・・と、台所に張り付いている今日この頃です。<つづく>





 

2021年5月5日水曜日

ホロホロ鳥 


「禽」

食用の鳥、こんなに(!)。
鶏にチャボ、鶉にアヒル、鴨、七面鳥にガチョウ・・・ウコッケイもいるね♪
手前右から二番目の見かけないのは、ホロホロ鳥。

アフリカ西部 ギニアあたりが原産の鳥。
日本で唯一専門に飼育している石黒農場(岩手・花巻)さんのホロホロ鳥をお取り寄せしてみました。

赤道直下の地が原産ということで、本来温かい気候が好きな鳥のはずなのだけれど、石黒さんは、東北岩手で花巻温泉の熱を利用してホロホロくんたちをほろっと温かく育てていらっしゃるようで。(NHK「うまいッ!」,「満天青空レストラン」

味わいの深さは成分の濃さであり複雑さでもあります。
同じ鶏でも、地鶏とブロイラーの味わいはちがうし、野生のセリやクレソンも香の強さがちがい、それは成分の濃さの違いでもあるようです。
ホロホロ鳥は栄養価がとても高く、高タンパク低脂肪、肉の赤身に含まれるミオグロビンは牛肉並み(!)で、ビタミン、ミネラルも豊富。まるでジビエのようでいながら、野生臭はほとんど無い。
このホロホロ、飼育環境はもちろん野生とは異なるけれど、スモークされたお肉(写真)は、まるで豚肉のハムのよう。
美味しいです♡



モモ、胸+手羽、ガラにざっくり解体。

ホロホロ鳥は、ギリシャ・ローマが地中海を制している頃からの食鶏らしいですが、商品に添えられた栞には<16世紀初頭にポルトガル王がローマ法王に献じたとされ、ヨーロッパでも飼育されるようになりました>と(!)。

「献上」ということは、まだ16世紀初頭=大航海時代までは普及していなかったということ。
なぬっ・・・!?
名前には、食材(食肉)のルーツや伝播がこめられていることが多いので、ちょっと調べてみました。
すると、なんとホロホロ鳥は、あの、クリスマスの主役ターキー(七面鳥)と、同じく「ターキー “Turkey”と呼ばれていたことが分かりました(!)。

 
ターキー(七面鳥)中〜北アメリカに生息する鳥。でも、なぜ「Turkey=トルコ」なのか?
そして何故ホロホロ鳥がターキーなのか??

それは、こう。
16世紀、北アフリカを含む地中海沿岸を制していたイスラム勢力オスマントルコ。当時はイスラーム世界からの伝来モノは、トルコと直接関係があるわけではなくても漠然と「トルコの」なんて風に呼んでいたらしい。なんだか私達が国籍がよくわからない外来のものを「エキゾチック」なんて風に言うのとちょっと似てます。昔の人なら「唐もの」とでも言ったでしょうか。
元々ホロホロ鳥は、イスラム圏だったアフリカからヨーロッパにもたらされたので、当時は "ターキー(トルコの鳥)" と呼ばれていたようです。
一方、新大陸---中米に渡ったスペインは、現地人が 「pavo=美しい鳥」と呼ぶ七面鳥に出会い、これをヨーロッパに持ち帰りました(1518年)。
ヨーロッパの人々は、この七面鳥を、ホロホロと同じ種類の鳥だと勘違いしたのか似ているのでそう呼んだのか、通称のターキーと呼んだのだそうです。
つまり、ホロホロも七面鳥も同じ中までターキー・・・と。
この混合があって、それがそのままアメリカ大陸に逆流し、七面鳥をホロホロの呼び名だった「ターキー」と呼ぶようになってしまい、すっかり定着してしまいましたとさ。
- - - とまあ、こういうことらしい。

 ●ホロホロ鳥
  キジ目ホロホロ鳥科。
  原産地:熱帯アフリカ
  和名:ほろほろ鳥(珠鶏)
  ※<江戸時代にオランダ船に乗ってきて、オランダ語の「ポルボラート」が
   なまってほろほろとなったと言われる>(栞より)らしい。
  英語名:guinia fowl(or cock / 「ギニア鶏」の意)
  仏語名:pintade(パンタード=「斑点模様の」の意)
  蘭語:parelhoen


 ターキー(和名:七面鳥)
  キジ目シチメンチョウ科の鳥。
  中〜北アメリカに分布。
  羽根は光沢のある青黒色。頭から首にかけての皮膚の裸出部が青・紫・赤等に変化する。
  (七色に変化するので日本語では19世紀の終わり頃から「七面鳥」)
  英語名:turkey
  仏語名:poule/coq d'inde→略してdinde (ダンド= 「インドの鶏」の意
      →(インド産ではなく)西インド諸島で発見されたという意味)
  蘭語:kalkoen(カルクフーン、カラクン鶏 コルカタ(現・カルカッタ)に由来)
  ポルトガル語:peru(=「ペルーの鶏」の意)
  スペイン語:pavo (=「美しい鳥」の意)
  中国語:火鶏(または吐綬鶏)


七面鳥には、斑点模様はないものの、カラフルなお顔に黒っぽい毛の姿は「トルコの鳥」ホロホロ鳥を彷彿とさせるものがあったのでしょう。大きさはずっと大きいので、大型ホロホロ鳥または大型トルコ鶏という感じだったかも。))

また、(イタリア人だけど)スペインの船に乗って航海し、新大陸を発見(1492年)したコロンブス(1451-1506) は、当初、その地をインドだと信じていました。
インドの美しい鳥といえば、クジャクですから、スペイン語の「美しい鳥=Pavo」は、クジャクのことを指すこともあったようです。
クジャクも、食肉とされていたりするようですが、ホロホロ鳥同様、大変栄養価が高いのだとか。更に、孔雀は毒蛇を食べても死なないことから、不死鳥として、ローマ帝国の頃から高貴な方々のお口に入っていたようです。中国でも、クジャクは不死鳥のシンボルで、鳳凰(フェニックス)のモデル。そここそが中国人が孔雀を好んで食す所以なのだとか。
ちなみに「七面鳥」のことを中国語では「火鳥」・・と(!)。


あれこれ日がなこんなことに考えを巡らせている内に、GWは終わってしまいました。

参考文献:『西洋たべもの語源辞典』内林政夫 著
     『世界食物百科』マグロンヌ・トゥーサン=サマ 著 玉村豊男 監訳
     『Food's Food 食材辞典』



2021年4月29日木曜日

オレンジワイン ( 天地人 Friends )






 天地人 Friends(オレンジワイン)。


もちろん果物のオレンジとは何の関係もない。
白ワインは種&皮を取り除いて醗酵、赤ワインは種&皮ごと醗酵させて作りますが、これは、白ワインの葡萄品種を、種と皮も一緒に醗酵させて作られています。
つまり、白ワインのぶどうを使い赤ワインの製法で作られているのが通称「オレンジワイン」。
アンバー色に仕上がるので「アンバーワイン」とも呼ばれているそうです。
旧ソ連支配下で埋もれていた中東コーカサス地方 旧グルジア(現ジョージア)に残る伝統的なワイン製法なんだそう。

昨今、この製法を復活させて作られるワインがちょっと注目を浴びているらしいのです。

中東コーカサス地方といえば、ワインのルーツとも繋がる地。
う〜ん・・・ワイン8千年の歴史の気配がするゾ♡

このテは結構冒険なのだけれど、ルー・デュモンの仲田晃司さんが手掛けているのなら・・!


古きを新しく。

マリアージュ云々と四の五の言わず どんな料理にも合わせやすい気さくさが魅力。
ワイワイ呑みにぴったりなので「フレンズ」。
ラベルはジブリの鈴木敏夫氏の書。

コンセプトが実にスマートですね。流石♪

そんな訳で、GWのおうち時間の為に1本購入してみました。

あ、ワイワイは・・・我慢しまーす(^^;)

PS: 現在、旧グルジア地方は、中国の一帯一路計画で、鉄道突破の工事中。
  この工事が様々な社会問題を生んでいます。
  トンネルが掘られ、自然破壊や労働者問題等々・・・。
  ※NHK BS 世界のドキュメンタリー
  「トンネル建設に揺れる村 〜ジョージア“一体一路の陰で”」
  (2019/ジョージア&ドイツの共同製作)でも取り上げられました。
  


2021年4月27日火曜日

パンは生きもの

お米のことを思えば、パンは随分コスパの悪い食品です。
ちょっと美味しいのをトレーに数個乗せてレジにいくとすぐに千円を超えてしまいます。
千円あったら、ちょっと高級なお米が1〜2キロ買えちゃう。
でも、忙しい朝に、パンは助っ人。
紅茶かコーヒーを沸かして、パンをトースターに放り込むだけで朝ごぱんの体裁が整います。

日頃は栄養価が云々かんぬんと聞いたり言ったりして、こうしたらいい、ああしたらいいという理想は知っていても、現実には、朝は時間との闘いなのだ。

昔、東京でひとり暮らしのOL時代、朝は「何か適当にお腹に入れて」駆け出す毎日でした。
仕事帰りに菓子パンを買って帰っていた記憶もあるので「トースト」すらしていなかったなあ〜))。
そして、ティーパックの紅茶。(コーヒーより早くて簡単!)
ささやかなバラエティーをと、あらゆるメーカーのモノを試しましたねえ))。
「パンとコーヒー」は「ご飯とお茶」(要するにお茶漬け)より、格好が付く気がしていました。

ご飯と味噌汁の組み合わせが黄金コンビだと知ったのは、随分後になってからでした。
このコンビで、必須アミノ酸が全て摂れるというのです。
パン(小麦)は、米に比べてアミノ酸スコア*が低い食べ物なのです。だから、パン食の時は、卵とかハムなどの動物性のものをプラスするのが宜しいそうで。

解っちゃいるけど、時間に追われ・・・

冷凍庫にパンがあると、安心してしまいます。

でも、市販のもので、マーガリンやショートニングなどのトランス脂肪散を使っていないパンは本当に少ない!!且つ、日本の柔らかふんわりパンには砂糖が沢山使われています。

小麦(パン)が主食の国の中には「100g中○g未満」という風に、加えられる砂糖や油脂の量を決めて課税率を変えている国もあります。(例えばアイルランドでは、主食としてのパンは脂肪分や砂糖などが小麦粉の重量の2%以下としており、それを越えると「お菓子」「嗜好品」という扱いになり付加課税の対象となります

そんなこんなを聞き及び、我が家ではなるべく食事パンは自分で焼くことにしています。
(ホームベーカリーですが)
しょっちゅう焼いていると、もう形などどうでもいい気分になってきますが、最低限、山型食パンを目指し、ホームベーカリーの全自動ではなく、仕上げの成形だけは自分でやる「半自動」仕上げに。

すると、同じ配合なのに、日々出来上がりがちがうのです。
気温や湿度の違いが影響するのでしょう。あと、「自動」じゃないところが一律じゃないせいか?!

過醗酵でしゅぼんでしまうと、本当に悲しい〜)))
気候と私の成形にはいるタイミングがバッチリ合ったのか、今日はものすご〜〜〜く美味しく焼き上がりました♡

「パンは、焼くまでは生き物」と、フランス人のパン職人さんがおっしゃってましたが、
酵母のご機嫌伺いをしながら作ると、美味しくなってくれます。

今は出勤がない生活なので、パンと紅茶に、ゆで玉子を付けて、アミノ酸スコアもバッチリ。(卵はスコア100です!)サラダと果物がつけば、充実朝ごパンです♪



 

2021年4月20日火曜日

4日間の「楽伍茶会」、無事終了。

ご参加下さった皆様、ありがとうございました!

PCR検査のご協力も 有り難うございました。

今回は、世の中の状況を考え、小さく参加を募りましたので、
馴染みの顔ぶれでの会となりました。
お声掛けが届かなかった方、ごめんなさいm(_ _)m

饅頭も、いつもの教室で頂くより旨かったでしょ😉?!
それはきっと、小粋なオーナーの生み出す心地よい空間のお陰です。
感謝です。


荒れる濾水の河を鎮めるためになされていた人身供養。
饅頭でよしとしようと、天に掛け合った諸葛孔明。
新型コロナも「饅頭で良しとして」・・・とはいかないか。 
49個、目指してみますか??




   




2021年4月2日金曜日

5月の料理教室

新年度が始まりました。
今年は、ふきのとうに始まり、つくし、わらび、うど・・・桜も筍も早〜い!
4月1日に、筍第1弾を頂きました。昨年は、各地で筍が少なかったようで殆ど頂く機会もなかったせいか、久しぶりに食べた気がしました。
筍団子(←筍が沢山要ります)、今年は作れるでしょうか??
今年は筍料理を〜〜と思いましたが、GW明けには、もう終わりムードかもしれませんね。

さて、次回はGW開けの日程となります。

なんと、料理教室始まって以来初の「パスタ」を決行すること致しました。
パスタなんて・・・パスタなんて・・・!
ああ・・お叱りの声が聞こえてきそうですが、これだけは!というガツンと美味しいパスタを作りたいと思います。
きちんと薬膳に仕立ててみせますデスよ♪

本年度のテーマ「薬膳は食材にあり!」で参ります!!



●テーマ:「色は食薬〜イカ、蛸のヒミツ」 

●日時:5月8日(土)10:30 ~ 14:30   *満席 キャンセル待ち
       9日(日)10:30 ~ 14:30   *満席 キャンセル待ち
            15日(土)10:30 ~ 14:30
            16日(日)10:30 ~ 14:30

●定員:5名 
 
●内容:
・スミレ色のスープ
・オーボン・ヴュータンのパテ &テリーヌを使ったプレート
 (付け添え野菜料理2種)
・子イカとトマトのパスタ
・ブラッドオレンジ
・アールグレイいろいろ

★お取り寄せシリーズ:オーボン・ヴュータンのパテ or テリーヌ 
※食材の都合で、メニューは若干変更となることがあります。



2021年3月30日火曜日

中国茶会のご案内

 





昨年2月の「龍の茶会」。龍と来たら、次は「鳳凰」?!

鳳凰を名乗るお茶もいろいろあります。飲み比べも楽しいことでしょう。

・・・が! 今回は心機一転「楽伍茶会」(らくごちゃかい)と名付けまして、特徴的なお茶をいろいろ飲んで頂きながら、大いに語らいのひとときを楽しんで頂こうという趣向にしました。(もちろん、語るときはマスク着用)中国茶のエッセンスを感じて頂けるかと思います。

折しも広島県では、4/1〜5/31の間、最寄りの薬局で、広島市にお住まいの方&お勤めの方で、無症状者を対象に無料PCR検査が可能となりました(!)。

少しでも、ご参加の方々がリラックスいただけるよう、私もPCR検査をして臨むつもりです。

お茶会にご参加予定の方、丁度よいタイミングですので、是非♪


薬局探しはコチラ
 ↓




2021年3月10日水曜日

3月の料理教室

蒸し鶏用たれ3種

 

新型コロナ禍を考慮して、今年初の教室は3月にスタートと相成りました。
試食タイムの無い料理教室。
カルチャーでは、既にこのスタイルで昨年から展開中です。
サロン教室も午後スタートで、夕食のおかずをお持ち帰りという形に。
作る側からすると「いただきます」と「ごちそうさま」が聞けないのは、とても残念なのですが、ご家族にもご賞味頂けるよい機会となっているみたいです。

3月の内容は・・・
  ・台湾烏龍茶とお茶請け
  ・大根餅
  ・かぶと干貝の上海煮込み
  ・白斬鶏(バイジャンヂィ)
  ・たれ2種(怪味ダレ・金桔醬)+お取り寄せ 麻布十番飄香のたれ(!)
   ※プロの味も交えて、お家で2度3度楽しめるたれをお持ち帰りいただきました。
  ・デザート:糯米紅棗

来月は、中国茶月間♪

お楽しみに〜♪


2021年2月21日日曜日

如懿伝(10)飲食  お茶編

 今回で最後にしまーす♪

最後はお茶。
ドラマでは、なかなか素敵な茶器が出てきます。

まずはご覧に入れましょう、貴妃たちの蓋碗を♪


富蔡皇后は、ネイビー
(実母の訪問シーンで)
皇太后はピンクの蓋碗

飲み方もご覧下さい♪
皇帝はとにかく所作が美しい〜))
いつも蓋をかなり大きくずらして呑んでいますが、はたして茶葉は濾せているのかw?
如懿は七宝焼きの蓋碗です。
品格ピカイチ、首の領巾の巻き方も、彼女のものが正統なのだそう。
片手でちょっとワイルド(ワル?)な飲みっぷりの嘉貴妃。
海蘭もドラマ後半は愉貴妃になって、貫禄をつけてます。

「貫禄」といえば、もうこの人を越える人はいません。
蓋碗の持ち方ひとつとっても隙が無い(!)
黄色い蓋碗。きっと皇太后が皇帝のところへやってきて出されたお茶です。

お茶請けもなかなか美味しそうなのであげておきます。
このポエムのようなお菓子は??
ご長寿祈願に桃饅
(銀の針で毒のチェック)
これ「ミルク菓子」・・とのことでしたが。
美しい形は、美意識の高い陛下の好物。

このお菓子は如懿の実母が宮殿に訪ねてきた時だされたもの。
素朴で美味しそう。

茶外茶(茶葉以外のお茶)もいろいろ。
薬茶としての菊花茶を・・・陛下(右)にはコチラ↓
 
今日の茶芸館のようなたたづまい。
如懿は、よくハーブティー(花茶?)をブレンドして呑んでいます。
如懿はお茶文化を解する人物。茶道具も凝っています。
急須を使ってお茶を淹れるシーンがあるのは如懿の宮殿でだけだったように思います。
後半の女官容珮が茶壺でお茶を淹れています。
(茶こしも使ってます。)
ここでもハーブ(花?)ティーブレンドを。

この銅製のケトル、気に入った〜欲しいよう。
こういう味わいのあるケトルをストーブにかけるということも無くなりましたが。

潤いの漢方煎じ薬も、ガイワンで届けられます。
(しばしばレンゲ付き)


<おまけ>
台北の故宮博物院に展示されていた茶器。
茶道具は離散したのか、意外と展示が少ないのです。
取っ手と口の向きが不思議なこの急須は、チベットなどでみられる形。
朝貢のお土産の品につくられたものだったかもしれません(?)。


蓋碗(がいわん)は、ドラマでは、現行の景徳鎮が専らでしたが、きっともっともっと意匠を凝らしたモノだったに違いありません。そう確信させるこの綺麗な茶器。(使いやすさはともかくw)

いろんな飲み方、茶葉がそろった時代。
蓋碗 ーーこの形に、中国らしさを感じるのも、マルチな表情の器だからかもしれません。
写真でお気づきかも知れませんが、蓋碗は日本の茶托とは異なり、下のお皿ごと持って口に運びます。


お茶談は、また折々のアナログ茶会で語り合いたいと思っています。


<完>



2021年2月14日日曜日

如懿伝(9)飲食 お料理編

 ドラマを見始めて早々に食事シーンがでてきました。
それがなんともリアルで美味しそうで、録画を一時停止をしては画面を写メするという所行にでたのでした。
語るより見るに限るね♪ お料理は。(ほんとは食べるに限るんですけどw)
・・・ってことで、以下写真でご覧に入れます。(画質はイマイチ。悪しからず。)


(1)〜(4)後宮の最上位、皇太后のお祝いで、お妃達が手料理を持って集まっています。よく見ると、満漢全席…というより、点心の数々が並んでいるか感じです。一品一品クローズアップで写ることはなかったのが残念でなりません。如懿(当時は嫻妃)はこの時、燻製肉のスープを持参して「こんな味の濃いものを!」とお叱りを受け・・・

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(5),(6)は、懐妊した海蘭の朝食。朝からご馳走♪
器も、お妃別(お妃の宮殿別)に違うようです。 
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宴の時は・・・
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(8)会場設営後、配膳中
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確かこのシーンは、皇太后(ニオフル氏)のお誕生日か何かでした。
ニオフル氏は、息子(史実では乾隆帝は実の息子)に大事にされ、節目節目にご長寿のお祝いをしてもらい、南巡(江南への旅行)にも再々連れて行ってもらい、後宮のトップとして君臨し、86歳というご長寿で人生を全うしました。
このドラマに登場する多くのお妃が子供に先立たれることが多かったのに、乾隆帝も長生きで87歳という長寿。ずっと皇帝の地位にあった実の息子の庇護の下、最後の最後まで何の不自由もなく過ごせたであろう 「福・禄・寿」揃った人生に、かの西太后も憧れたといいます。

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写真(10):重陽には、高い所に昇って菊花酒を飲むのが厄払いになるといいます。
丁度重陽の節句だったのでしょうか?
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お妃達が手作りの餃子を献上。
いつもあの指サック(爪カバー)をつけているお妃ら、餃子なんて包めるのかしらw??
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甜点心も運ばれ、宴会も終盤。
(14)
肉田麩入りの点心は、金玉妍(嘉貴人)からのものでした。
朝鮮民族出身の彼女も、最初はしたたかに・・そして次第に激情型に・・肉食女子ぶりを発揮していくことになります。ドラマではとっても憎ったらしい役所ですが、この女優さんの活きの良さ、ふとっぱらぶりは、現代劇で見てみたい気がしました。
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このテーブルはどのお妃のものだったか、メモを取りそびれていて不明ですが、
料理の映像と字幕が合ってなかったのを記憶しています
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玫嬪が懐妊。「賢い子が生まれる」とのことで、魚介ばかりを食べる。
DHA,  EPAにそんな効果がw!??
辛いものを欲すると男の子、酸っぱいものを欲すると女の子・・・とも言われていましたっけ。

古代〜中世に食されていた魚介は、ほとんどが川魚に川蝦だったと中国料理研究会で張競氏が語っておられたのを印象深く覚えていますが、さてこの頃の北京は如何に!??北京から最寄りの漁港である渤海までは150キロぐらいある。宮廷とはいえ、新鮮な海鮮の入手がどこまで可能だったでしょう??
フカヒレや干貝(干貝柱)、干しナマコなど、乾物が魚介のご馳走であるという印象の北京で、本当にこんなお料理が毎日並んでいたとしたら、牛馬を走らせたに違いない。そんなご馳走だったかも。
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如懿の宮殿に「おなり」の乾隆帝。絨毯とお皿でわかるのだw
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(21)(22)は、乾隆帝の寝殿、養心殿での食事シーン。
緑豆春雨と鳩の卵、金針菜を煮込んだものに燕の巣を3両・・・燕の巣に鳩の卵と、大奮発した衛常在(後の怜妃)の一品が差し入れられましたが、「高級食材が満載では調和も何もない」と乾隆帝の一言。 
絨毯はインペリアルな文様で、お皿も皇帝のカラー黄色に龍♪

(23)
(23)白磁の馬上杯。馬上杯(高台部が長い杯)は、馬上において杯を交わす騎馬民族によりもたらされたと考えられています。宋代には登場していました。どこかワイングラスやゴブレットにも通じるこの形。
(24)
(24)で注目したのは、如懿の前にあるレンゲの向き。取っ手が向こうにしておいてあり、向こうから手前へ持ってくる持ち方が妙に優雅。
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皇帝から差し入れられた3種の点心。モチモチ食感。
それは・・・
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・・・だった(!)
(ドラマの終盤、かなりイヤなヤツになっている乾隆帝)
(28)
潤いのデザート・・・か??
(29)
必ず(?)鍋料理がありますねえ))

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皇太后、皇帝、皇子が食卓を囲む。


満漢全席。清の乾隆帝の時代から見られる宴会料理。
それは、満州族と漢民族両方の食文化を合わせた選りすぐりの料理なのですが、実際は、その多くが山東料理。バラエティー豊かな中国料理に遊牧系や狩猟民族の肉料理が盛り込まれた宴会料理のようです。歴代皇帝の中で最も贅沢を堪能した乾隆帝。食に美術に旅に戦にーー、1年の「お小遣い」(?)は、国家予算の数年分にもなる額だったといいます。
乾隆帝が偉かった・・・というより、お祖父ちゃんの康煕帝(中国史上きっての名君といわれる方!)とお父さんの雍正帝(倹約家だったそう)の蓄えが半端なかったらしいです。ご先祖が堅実で、三代目辺りが豊かさを享受するというのは、万国共通ですねえ。))清朝も、乾隆帝をピークに、徐々に下降線を辿っていくのでした。

ところで「中華料理」なんてよく言いますが、「華=文明」、「華人=文明人」という意味なのだとか。
華人に対し、南蛮、北狄 東夷 西戎 といい、中央の華人(主に漢民族)に対し、外側の異民族をさしていた言葉なのだそうですが、満州は北狄 。その満州が興した国・・です。なんだか面白い。そしてその清の時代に育まれた料理が、今日の中国料理の礎となって「中華料理」と呼ばれていたりする。

北京ダックは、明代、永楽帝が南京から北京に遷都して以降とか。
唐辛子が中国に伝わったのも明代末で17世紀。
フカヒレは、清代初期・・・17世紀頃から記録にあらわれはじめる料理。

北京ダックもフカヒレ煮込みも、乾隆帝の時代には既にあったはずだけれど、ドラマの食卓には出てきていない。しかしながら、バラエティー豊かなお料理の数々が、いずれもあっさり滋味なことが見てとれます。


<つづく>