2018年5月21日月曜日

6月「食事会」

ほぼ恒例化してきた食事会。
一昨年前の東京版食事会「薬膳の真髄〜山本豊の中国料理を味わう会」に続き、今年は、「神田雲林 成毛幸雄シェフのエスプリを味わう会」。

13周年を迎えるこのお店。私も、上京の度に足を運んで12年(!)。
手を抜かない丁寧なお仕事ぶりと気さくさが心地よいお店という印象は、ずっと変わりません。

言うまでも無く中国は、本当に広大な国。「中国料理」と一言で言っても、実に幅広く地方色豊かです。多彩な料理の背景に思いを馳せると、中国という国の逞しさや底力が見えてくる気がします。
大陸や台湾に食紀行を重ねておられる研究心旺盛な成毛シェフのお料理で、それらを遠巻ながら感じ取って戴けたらとの思いで本会を企画しました。

薬膳とうたわない薬膳。
よい食材で、丁寧にとった濃いスープで、良い氣をもった料理人さんが丁寧に作るお料理ですから、皆さんの心身の薬膳にもなることと思っています。

既に定員一杯。皆さん、新幹線のチケット、航空券、ホテルも予約済み♪

シェフ、宜しくお願いしますよ♪

2018年5月14日月曜日

「大奥不健康物語」

BSプレミアムで、『偉人たちの健康診断』という番組をやっています。(水曜夜8:00~
)

現代の科学で、人物の記録を分析し、真実と共に歴史を紐解くというアプローチで、第4回目は、大奥の女性達の健康状態についてでした。

大奥の女性たちを診るのは、漢方医。
漢方の診察は、望診(舌診や顔色等のチェック)や問診もですが、何と言っても1に脈診2に触診です。しかし、直接顔を見てはいけないとか、触れてはいけないとか、高貴な方々の診察にはいろいろ制約があったようで・・・。
身分の高い方は高度な医療が受けられると思いきや、その実真反対という皮肉な状況におかれていたことが明らかになっていきます。

お世継ぎ問題でも同様に、この「高貴な人」故のいろんな不健康ぶりが。
例えば、乳母はお世継ぎの赤ちゃん(赤ちゃんでも高貴なのだ)の顔を見ないように、顔を隠されて、おっぱいをあげなければなりませんでした。
授乳タイムのアイコンタクトは親子の絆と情緒の安定をつくる大事なひととき。それが成されることで、心が折れにくい強い精神の人間になるのだそうですが、顔を隠され、アイコンタクトも出来ないままのおっぱいタイムで、絆は愚か、不安感を抱えてのおっぱいタイム。乳母の方も、緊張で、直ぐにおっぱいが出なくなっていたようなのです。緊張した乳母からのおっぱいにも、ストレス物質出てしまい、その成分を赤ちゃんが取り込んでしまうというシンクロが起こり、不安定な精神状態になるのだそう。

家康から15代慶喜まで、歴代の将軍の中で、お世継ぎを自ら産めた御台所は、なんと3代将軍家光の正室お江(信長の妹お市の方の忘れ形見三姉妹の末っ子)のみなのだとか(!)。その他、側室が生んだ子供たちでも、二十歳まで生き延びた男子はたった4人しかいないのだそうです。

大奥で育てられる子供が一様にひ弱なのは、そうした医学的根拠のない「しきたり」のせいであろうというお話でした。

動物として捕らえたとき、「しきたり」とは如何に不自然な行為の数々でしょう。
人間の生き物としての有り様を客観的に見つめ直すことが、健康の第一歩かもしれません。

このシリーズでは、上杉謙信、石田三成、豊臣秀吉、坂本龍馬に西郷隆盛等々、時代を動かす人物の健康が取り上げられますが、彼らの健康状態次第で、歴史も変わったかも知れないと思うと、これはもう、あなどれませぬ。

さて、次回、5/16(水)は、三代将軍徳川家光の健康チェック。
唯一御台所(お江)が生んだ子供です。
まだ「しきたり」がコテコテになる前の江戸初期、お江がお市の方から受け継いだ(?)子育て術が紹介されるかもしれません??





2018年5月7日月曜日

シネマンマ映画談『ダンガル きっと、つよくなる』



昨年の『ライオン 25年目のただいま』につづき、早くも今年のベストになりそうな予感のする映画です。

「ダンガル」とはレスリングという意味だそうで、娘達に自分の夢を託した熱血パパと娘の大奮闘物語。実は、吉田沙保里選手とも一戦交えた縁あるインドの代表選手の実話(!)。
スポ根系という印象よりも、親子愛いっぱい、笑いあり涙ありの映画という感じで、レスリングファンでなくても楽しめるいい映画でした。

物語はさておき、インド映画でいつも気になるのは、食事のシーンや、生活環境の映像、食に関係する台詞など。
この映画では、熱血パパが、娘達を鍛えるにあたって、タンパク質を摂らせるために「チキン料理」をつくらさせようとするのですが、いつもは従順なお母さんが「台所が穢れる!」と、猛烈に抵抗するシーン。
このパパの甥っ子が選手強化合宿所に付いていけとせがむシーンで言う「おじさんのために野菜料理を作るよ」の台詞。

このパパは、いやこの家庭は「ベジタリアン」だったのか!??

インドのスポーツ界で、しばしば宗教やカーストが障壁になることは聞いていましたが、「ベジ」では体作りに限界があるでしょうね。)))

それから、娘たちを鍛え上げるにあたり、禁止した食べもの。

1.あまいもの
2.油っこいもの
3.スパイス

思えば、これら抜きにインドは語れないほどこれらはインドらしいw
特に3は、インド人として骨抜きにされそうですw。

1,2は体脂肪率をあげてしまいそうで筋肉増強の妨げになりそうですから、なんとなく理解できます。では、3のスパイスは、何故禁止されたのでしょうか?

・体温が上がりトレーニング継続の障害になる?
・刺激物である?
・ドーピングにひっかかる成分がある?? 

インドのスポーツ選手は、世界水準で戦える体作りの為に、食の禁忌を破って、体作りに励んでいるのでしょうか?

ちょっと具体的に踏み込んで考えてみると、実に知らないことばかりのインドですが、私達には計り知れない数々の社会背景がさり気なく盛り込まれているところも、この映画、いえ、インド映画の魅力となっていると思います。







2018年5月4日金曜日

東西アフタヌーンティー


いつもの中国料理から離れて、今回はホームベーキングです。

お店では買えない思い出の味というものがあります。25年前の私にとっては、それはベーグルでした。「無いものは作るしかない」と、見よう見まねでパン生地を茹でて焼いて・・・結構それらしいものが出来たりして、パン作りにハマった20代後半。
やっと90点以上のものが作れるようになった頃には、巷にベーグル専門店なども出来ていたりなんかしてw
新しいものを追いかけるというのは、とかくこのような徒労も多いのですが、このプロセスの失敗の数々が、今思えば、何よりの勉強だったなぁと思う今日この頃です。

20代には20代の、30代には30代の味覚が求めるものがあるものですが、あの時のベーグルバリエーションのひとつ、ダークライ麦風味は、私にとっては普遍の味。実は今月のパンの元となっているのです。

ライ麦入りのダークブラウンブレッド。

体力温存の50代ですから、こねる作業は専ら製パン機におまかせw

そう。日々の食事づくりにそんなに気合いは入れられないのだ。
気軽に作れるからこそ、継続できるのだ。

暮らしとは、継続なのだよ、ルーティーンなのだよ(!)。


・・・そんな心持ちで、気合いたっぷりの粽作りの後は、ルーティーンのヘルシーパンをご紹介します♪

西の飲茶点心、アフタヌーンティー仕立てで、美味しい紅茶の飲み比べと共にお楽みいただけたらと思います。

  レッスンのポイント
  ※ホームベーカリーの賢い活用法
  ※パンの調理科学を知って失敗知らず
  ※紅茶の種類(中国、インド、スリランカ・・・どう違う?何が違う??)
  ※食文化「アフタヌーンティー」V.S.「飲茶」

  内容
  ・ポリフェノール増量ライ麦入りブラウンブレッド
  ・英国風サーモンサンド
  ・野菜のお料理
  ・ヨークシャープディングからスウィーツを♪
  ・紅茶2〜3種


日時:2018年5月19日(土)残り1席  20日(日)残り1席  10:30~14:30

2018年4月24日火曜日

たけのこ ~ 春の養生

筍とコシアブラの揚げ浸し
筍饅頭
桜が終わり、4月は、たらの芽、つくし、うるい、山葵の花、こごみ、こしあぶら、うど、わらび、ふき、ぜんまい・・・と、山菜のオンパレード。
いずれも短い旬を謳歌し、最後にトリをとるのがタケノコでしょうか。

今年も尾道から沢山筍をもらって帰りました。
先っぽの柔らかい所は、サッとお出汁で炊いたり、筍ごはんにしたり、揚げ出しにしたり・・・そして下部のちょっと硬めのところはフードプロセッサーで砕いて筍饅頭にします。

筍は淡味。中国料理にも相性抜群の筍ですが、筍の淡味を最大に引き立てるのは、お出汁だと思うので、専ら和食で頂いております。

旬の食材を効能だのなんだのといった視点から語るのは、なんだか野暮な気がしますが、筍の有り難さを噛みしめて頂くためにちょっとご紹介します。


   筍   性味 / 帰経 → 寒・甘/胃・大腸  
       清熱化痰 解毒透疹 順調通便  
       ※チロシン豊富  

   竹葉   性味 / 帰経  寒・甘・淡/心・肺・胃・小腸 
       清熱除煩 生津利尿  
       ※クロロフィル(葉緑素)豊富

   淡竹葉 性味 / 帰経   寒・甘・淡/心・胃・小腸・肝・胆  
       アミノ酸、ビタミン、カルシウム、鉄分など含む
       ※クロロフィル(葉緑素)豊富

   cf.熊笹 性味 / 帰経  寒・甘・苦/肺・肝
       疎風清熱 清肝明目
       殺菌 止血 理血   
       ※ビタミンK、クロロフィル(葉緑素)豊富

竹の仲間は、総じて、体の熱や炎症を取る働きがあり、ディトックス効果に優れ、冬の間の体の錆落としのような働きがあることが分かります。
春の山菜には、体をリセットするお助け成分満載ということでしょう。

農業節である二四節気の始まりは、立春(2月4日)。
ふきのとうにはじまる山菜暦も同じ頃かと思います。

春は気巡りを良くすることも大切。自然の中に身を置き、山菜摘み…お花見…と、山菜を行楽とともに楽しむことも、春の養生に繋がります。
次々に出てくる山菜を楽しみながら、気がつけば5月の立夏の頃までに、体はすっかりリセットされるという訳です。

科学の知識やうんちくからは少し距離を置き心を解放し、季節を丁寧にお料理して、只ただ「おいしいわぁ〜)))」と味わうこと。
これが、実は、体にも最高の仕事をしていることになるなんて、自然の摂理は常に人間の叡智の上を行ってます。

さて、筍料理を前に、一献。
・・・こちらは、人間の人間たる所以でしょうか(苦笑)。
ま、少量なら百薬の長ですもんね(^_-)-☆。


※チロシン:非必須アミノ酸の一種。必須アミノ酸のフェニルアラニンから合成されます。
アドレナリンやノルアドレナリン、ドーパミンなどの神経伝達物質の原料となります。
また、成長や代謝、自律神経の調整を行う甲状腺ホルモンや、メラニン色素の原料となります。
バナナやアボカド、リンゴなどの果物にも多く含まれています。

※クロロフィル:
クロロフィル(葉緑素)は、体内で、コレステロールやカドミウムやダイオキシンなどを排出してくれる働きがあり、動脈硬化などの生活習慣病の予防に役立っています。
また、鉄分と結びついてヘモグロビンを生成しています。
つまり、抗酸化作用、デトックス効果(カドミウムやダイオキシン)、貧血予防に役立つ成分ということ。
ヨモギ、小松菜、ほうれん草など、様々な緑黄色野菜に含まれる成分です。

※ビタミンK(K1とK2):脂溶性ビタミン(脂肪組織や甘草に貯蓄される)の一種。血液凝固促進(プロトロンビン)、骨の形成などに関与している栄養素。動脈の切開かを抑制する作用もあり。
葉野菜や豆類、海藻類、食肉や乳製品にも含まれています。
茶、紅茶や、海苔、ワカメ、ひじき、ケールやパセリ、モロヘイヤ、アシタバ、ほうれん草、春菊、ヨモギ、バジルえ納豆等々。
ビタミンKは止血作用があるため、血流をよくする薬「ワーファリン」などを摂取している人は要注意。




2018年4月16日月曜日

タイの「ロイヤルプロジェクト」

写真は、タイの故プミポン国王立案(1969年)、王室自ら開発と支援を行っている「ロイヤルプロジェクト」で生まれた完全醗酵茶=ブラックティー。

「ロイヤルプロジェクト」とは、プミポン国王の治世のとき、タイ北部の山岳地帯のケシ栽培を目の当たりにした国王が、国民が違法なアヘン栽培などに手を染めないよう、農業や食品加工の分野で自立しできるようにと考えらた支援策。
王室の私財を投じ、新技術も取り入れ様々なプロジェクトを運営しているのだそう。
売上げは生産者に還元されるので、それらを購入することは、社会貢献にもなる(!)。

このプロジェクトは、50年を経て、素晴らしいお茶も生み出していました(!)。
ストレート向きのこの紅茶、ちょっと烏龍茶(岩茶)ぽくもあり、なかなかイケてます。

タイ〜中国の雲南省にかけては、お茶の原産地であると同時に、しばしば麻薬街道とも重なる地域。
思わず、昔観た映画「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」(1985年制作/ミッキー・ローク&ジョン・ローン主演)で、NYCのチャイニーズ・マフィアがケシの栽培地に出向いているシーンを、思い浮かべてしまいました(古くてスミマセンw)が、「麻薬ではなくお茶で堂堂身を立ててもらいたい!美味しいお茶が出来るに違いない!」そんなとこからスタートしたのですね。

その国の文化を深く理解している王室が、その立ち位置でもって興したのがこのプロジェクト。深い知性を感じます。


振り返って日本。国民の税金を使って展開する様々な行政事項、いろんな支援策が、ちゃんと根っこの支援になっているだろうか? 深い知性でもって、10年20年先を見据えたものであってほしいもの。。。






2018年4月12日木曜日

滷水


写真は、台湾の抽化街で買ってきた小滷包。滷水の香スパイスブレンドです。
滷水は、香辛料入りの煮込み用のタレで、滷汁ともいいます。
醬油や酒に、スパイスを加えて香りづけし、そこへ下ごしらえした肉やキモ肉を加えて煮込みます。

日本でいうところの、鰻や焼き鳥の秘伝のタレみたく、足しながら使い続けることが出来る煮タレ。「秘伝」に育てるまでにはいかないけれど、ちょっとスパイスの配合を工夫するだけで「我が家の味」を生み出すこともできます。


4月の料理教室では、これをつかってお肉を煮込み、サッと糯米と一緒に包んで粽代わりの一品に。
このタレがあると、いろいろ放り込んで込んで作りたくなります〜。

でも、煮込み料理、実は私、スパイスなしの美味しい甘辛醤油だれでつくるのも好きです。香辛料に邪魔されることなく、竹の葉や蓮の葉の香りをごはんに移して楽しむ。
日本の風情にはこっちの方がしっくりくる気もするのですが、内臓類など、ちょっと一癖あるものを煮込むには、スパイスの香りが一役かってくれるのです。
日本人は、お肉と言えば、筋肉の部位ばかり食しがちですが、肉食に慣れ親しんだ食文化の国々では、内臓も幅広く食べられています。
類は類を補う=補いたいところと同じ部位を食べるとよい。
(内臓を食べたら、内臓が丈夫になる。)
そんな考え方もあってか、中国ではキモを始めあらゆる部位がしっかり調理され食べられています。

キモは要。丈夫な体をつくりたいなら、いろいろつくって、いろいろ食べてみよう!

ちなみに、滷水に使うスパイスは・・・
八角、花椒、小茴香、草果、桂皮、陳皮など。
甘草や草果、ローリエなんかも入れたりします。

美味しい煮込みができますように。

2018年4月1日日曜日



「健美膳 BLOG」は、「暮らしのスパイス」へと模様替えしました。
引き続き、食にまつわるいろいろ、料理、古今薬膳などなど書いていきます。宜しく♪

2018年3月30日金曜日

4月の料理教室



草花をはじめ、万物が輝きを増し、春の気配が満ちあふれる季節を迎えました。
気候が良くなると、なんとなく活動的になりますが、なんとこの時期、ぎっくり腰が増えるのだとか。
体の芯から春になるには、やっぱりしっかりウォームアップしなくてはいけないようです。
日本は季節先取りで、春色に薄着と決めたくなりますが、食べるモノで体の芯をウォームアップさせていただきたいものです。

そんな4月は、温のもち米料理。
姿形様々に、シンプルさや香りを楽しむお料理をご紹介します。
また、4月といえば、清明節!
清明節には、中国では、新茶銘茶を送り合う風習があります。
個性的な中国緑茶と、お茶請けもご用意致します。

  【内容】
   「荷葉ちまき」

   ・新玉葱のスープ

   ・山菜小皿 他2品の前菜盛り

   ・姜葱煨猪耳(和えもの)

   ・荷葉のちまき

   ・灰汁巻(試食のみ)

   ・Specialな美味しいお茶


  4/14(土) 4/15(日),  5/16(水)....

2018年3月19日月曜日

3月の料理教室



春を包む春餅。本来は立春のお料理ですが、春野菜はこれからが本場。
春の芽吹きの「氣」を取り込む食はまだまだ続きます♪

いっぱい作って、お腹いっぱい食べました。


2018年3月15日木曜日

紅豆鬆糕  NHKカルチャー教室より



紅豆鬆糕。蒋介石夫人、宋美麗さんの好物だったとか。
宋美麗さんは、蒋介石亡き後、NYCに移り住んでからも、台湾のグランドホテル圓山飯店からこれをお取り寄せ(空輸)していたのだそう。
お米と小豆、お砂糖だけで簡単にできる甜点心なのに、NYCでは調達できなかったの!? ワタシも最初にそう思いましたが、きっと皆さん、同じようにお感じになるのではないでしょうか?? 特にコレを一緒に作った後は(笑)。
でも、宋美麗さんは、政治的に物事を考える事が身に付いている人だったことを鑑みると、取り寄せることで、圓山飯店の名物になるであろうことをイメージしていた(!)。
そんな気がしてきます。
(あるいはその逆で、圓山飯店が宋美麗さんを広告塔にしたのかもしれないけど??)

9歳から十数年、中・高・大学をアメリカで過ごし、アメリカの教育を受け、キリスト教徒でもあった彼女が、こんな中国的で素朴なお菓子が好きだっただろうか??

事の真意はさておき、宋家の三姉妹、皆ご長寿!
その中でも軍を抜くのが美麗さん。なんと105(106?)歳!!
上海でも台北でもNYでも、何を好んで食べていたのか、どんな風に暮らしていたのか、大いに気になるところです。

紅豆鬆糕のオリジナルは、白地に小豆ですが、教室では、紅花や紅麹などで色付けして、春色に仕立ててみました。トッピング、桜にしようか、枸杞の実にしようか。。。


2018年3月4日日曜日

母乳が出ない? 薬膳対策



昨日は、広島駅からほど近い二葉公民館で、一日薬膳講座でした。
40〜80代(!)の幅広い年齢層での料理教室。
温茶の試飲、じっくり取ったスープベースの試飲。
調理は、子育ても孫育ても経験済みの、ベテラン主婦の皆さんが大奮闘で、手際よく進み・・・完成した料理の試食へ。
薬膳は、食べてこそ!
自分の体の声を聞いてこそ!
このころをモットーにしているワタシの教室では、試食タイムは一番大事にしたい時間です。

教室の後で、母子保健訪問指導員をなさっている方が質問に来られました。
おっぱいが出にくい母さんに、何か食事のアドバイスができないかとのこと。
若いお母さん、昨今の母乳神話もあってか、母乳が十分に出ないことを大層悩んでいるようです。

母乳は「血液」なので、血流をよくするよう、温まるものを飲むように進めたりしているそうなのですが・・・。
血液そのものが不足している状態だと、いくら血流を良くしても、流れる血が少ないのだから、母乳の出に変化がないのでは?

中医学では、血液検査で貧血ではなくても(=血中成分には問題無くても)体内の血液量が少ない状態=「血虚」という考え方があります。
妊娠中から出産で、相当の体力を消耗しているところへ授乳ですから、新しく血を作る力が残っていないという状態かもしれません。

「乳血同源」=母乳は、気(エネルギー)と血が変化したもの。
気血の両方が不足している状態(気血両虚)である可能性が高い。

まずはお母さんの体力回復です。

そして、お乳がでないことを悩むことをやめよう!
ストレスは、血を蓄える肝に直結しているのですから。かつ、血流にも影響します。


  中国では、産後に亀を食べる
  韓国では、産後にワカメスープ。
  日本では、「お団子を食べるとお乳がよくでる」なーんていいます。

これらを薬膳的に検証してみると・・・
  亀=コラーゲン、養血補陰=血液と体液の補充と、筋骨強化をお助け。そして補気!
  ワカメ=造血のお助けをする葉酸や、ヨウ素の補給(韓国はお肉は元々よく食べているからねw)プラス、血をキレイニしてくれる。
  お団子=補気か・・・!? 血を作るためのエネルギー補充が第一ということかな。小豆餡が一緒だと尚イイですが。

亀、すごく効きそうだけど、日本では難しい・・(^^;)。

代わりに、今の時期なら2月の教室で紹介したスパイシーな羊肉なんてどうでしょう。
羊肉は、血液増加とエネルギー代謝UPの必須アミノ酸 L-カルニチン多、温効果も高く、疲労回復に最適です。加えて、漢方薬の十全大補湯入りスープなんて飲んだらグーだと思うなあ。今日の豆苗のスープもいいです。

亀でなくても、血を作る食べものと、エネルギーを補充できる食べものをしっかり食べて、気分よく過ごすことを心掛けよう!

最後の「気分良く過ごす」。“言うは易し” ですよね。
「悩むな」といわれて「ハイ、悩むの止めます」とはいかない・・・。悩みって、忘れよう、考えまいと思っても、頭を支配してしまうもの。

簡単ではないけれど、始めの一歩、まずは気=エネルギーを補うところから始めよう!
ほら、自転車だって、最初の一こぎが一番重たい。まずは踏み出さねば。
そうしていると、少しずつ心が楽観的になれるのではないかと思います。

辛いことがあったら、まずはごはんを食べる。
これは昔から、おばあちゃん、おっかさんが、事情を尋ねるより、まずは何か食べさせる・・って、よくやってたこと。 

お腹を満たして、脳にも栄養が行き渡ってから、お悩み解決対策です。

焦らず、少しずつでも確実に栄養を取っていくことを考えましょう!


2018年2月27日火曜日

中国新聞カルチャー 1日講座

2018.2.27

本日の新聞に、中国新聞文化センター(ちゅーピーカレッジ)講座案内が掲載されました。
1日講座 新ライフスタイル学。
ライフスタイルのご提案など、おこがましい限りですが、現代人の不足しがちなミネラルを朝イチで補える朝の点心(早点/ザオディャンzǎodiǎn)をご紹介予定です。

朝イチ・・って、まあ、講座は午後イチなのですが(^^;).
実は、午後のおやつにも、ピッタリです。

「点心」は、「点=少し」「心=お腹」に入れる、お食事未満、おやつ以上の中国の食習慣。
忙しい朝、「朝食」とは呼べなくても、ちょっと小腹に入れるお助け食。
ゆっくり美味しいお茶がお供なら、ちょっとしたティータイムに。
更にもう1品、小皿モノを付ければ飲茶気分♪

パンケーキより簡単に作れて冷凍も可能な蒸しパンは、蒸籠にのせれば、いつでも出来たての顔になってくれます。

朝一杯の豆乳は、なんだかちょっと中国的ですが、是非取り入れたい食習慣。
これを、ひとひねりして、より美味しく栄養価UPで召し上がれる方法をご紹介したいと思います。

せいろの扱い方も〜〜〜指南いたしますよ♪

既に自宅教室にいらしてる方も、この機会に是非ご参加下さい。




タルトタタン





春めいて、天然の冷蔵庫(ベランダの発砲スチロール箱)も怪しくなってきました。
そこに保存していたリンゴも、そろそろ潮時のようなので、残りのリンゴ全部を使ってタルトタタンを作って見ました。

えへへ。フランス郷土菓子探訪の余白です。

パイ生地が生まれたのは17~18世紀とのことですが、タルトタタンは20世紀初頭生まれ。
ジャンヌダルクで有名なフランスはロワール、オルレアン地方で、タタン姉妹の怪我の功名的に生まれたデザートと言われています。でも、パイ生地を乗っけて焼いて裏返す手法は、もっと以前からあったとの説も。

焼きながら煮詰められたリンゴとリンゴのペクチンがカラメライズした糖分と相まって独特の艶を放ち、これにまたバターとリンゴの酸の香りが融合し、お口の中はフルボディ。

凝縮された味は時間そのもの。

タルトタタンの材料は、リンゴ、砂糖、バター、小麦粉、そして「時間」。

※月刊誌『料理通信』2月号の特集が “「時間が決め手」のお菓子レシピ” でした。
 もちろん、この中でも、大阪市北区のパティスリー・ラヴィルリエのタルトタタンが紹介されています。
 


ところで、オーボンヴュータンのタルトタタンは、紅茶を飲みながら頂くと、ビックリ現象がおこります。

お口の中が紫に・・・!!

リンゴを銅鍋で煮たせいで、紅茶の成分と反応して紫になるのです(!)。
ふと鏡を覗いて舌診(?)したときはビックリしました。
紫の舌は重篤です。
落ちるまで、しばらく掛かりました。

ちなみに、ワタシのタタンは、ホーロー鍋で煮ましたので、銅の補充にはなりませんが、このリスクはありません。

「タルトタタンが美味しいお店は、手を抜いていない店」という仮定は、実際に自分で作って見ると、確信へと変わります。
ま、ご家庭では、上手に手を抜くことも大切かもしれませんが。

でも、「買えないモノ、売っていないものこそ自分で作る」というのが、私の料理研究の原点なので、折々に、肝入りの逸品を作っていきたいと思っている次第。

そんな訳で、つい・・つい・・語ってシマッタ。
お許しを〜。




2018年2月25日日曜日

3月の料理教室

春を巻く「春餅」

旧暦では、1年は立春からはじまります。
お料理の春は、春を巻くことから始まります。
春の気を体内に取り込むには、芽吹きのエネルギーをパクリ。
そんなお膳も、点心なのです。
春巻のルーツでもある春餅を、ひとひねりの具材でご紹介します。

  内容:
    ・春餅
    ・炒め物1種
    ・和え物1種
    ・生姜のデザート
    ・おいしいお茶

     ※料理内容は一部変更することがあります。


  2018年 3月17日(土)、18日(日)、28日(水)、4月4日(水) 10:30〜14:30


2018年2月23日金曜日

パヴェ (オーボンヴュータン)

「パヴェ」


「オーボン ヴュータン」河田勝彦の『フランス郷土菓子』に、コレと酷似のお菓子が載っている。
「ガトー・ブレストワ」。
ブレスト(Brest)とは、ブルターニュ半島の西端に位置し、ローマ時代から栄えてきた港湾都市の地名。そこのスペシャリテなんだそう。
河田さんのご本には、「アーモンドパウダーやレモンエッセンス、オレンジのリキュール入りの生地を、小さなブリオッシュ型かマンケ型*で焼く。いうれもアンズジャムを詰めたり表面にぬったりし、アーモンドスライスを貼り付ける。きめ細やかでむっちりした触感と、卵のまろやかで優しい味わい・・・」とある。

・・が!!
私は店頭で「パヴェ」を買ってきたのです!!
「パヴェ」と書いた札が付いていましたし、レシートにだって「パヴェ」とあるのです!!
厳しく管理されているオーボン ヴュータンで札の付け間違いなど有る訳もなく、これはどうしたことか。

調べてみたら「パヴェ(Pave)」とは、石畳のことなのでした。
「パヴェ・ド・ヴェニス」=ベニス風アーモンドの焼き菓子なんてのもあるようで。
要するに、この形が「パヴェ」ということのようでありまする。

ご本にある「ガトー・ブレストワ」は、パヴェ・ドゥ・ブレストワと呼んでいい!??


河田さん、以前「お菓子にとって、型はとっても大切」と、力説していらっしゃいました。
どうやら、お菓子の型(形)は、まるで俳句の季語のように、お菓子の存在を確固たるものにする存在だということを、このお菓子からしみじみ感じ取った次第。

材料にアーモンドプードルが入っているか否か・・とか、コンフィチュール入りか否かとか・・・そんなことではなく、この形。形が醸し出す趣が、お菓子を叙情的なものとして重なって、人の心に残る伝統菓子になっていく。)))
型が違えば、趣も、導き出される情緒も変わるのだ。

だから、型は大事。

小麦粉、バター、砂糖、卵・・・アーモンドにフルーツ。
素材は大体が極めてシンプル。これらの素材を使って時に似通いながらいろいろに展開されているけれど、人の心に寄り添う郷土菓子だからこそ「型」は大事。

河田氏の意味するところが、少し紐解けた気がして、なんだか清々しい気持ち。

そんな訳で、もう少し、オーボンヴュータン通いは続きそうです。




*マンケ型(monque) :マンケ型とは、上面と下面の面積に差があり、側面からみると台形の形をしている型のことで、丸型のマンケや四角、楕円のマンケなど、いろんなタイプがある。
 


2018年2月13日火曜日

食べログ

来週、大阪立ち寄りでお江戸へ出掛けることにしました。
大阪では、東洋陶磁器美術館へ行きたいし、チェックしたいお店もあるし、道具街にも用があるし、会うと30年若返れる旧友にも会いたい・・・!

寒いけどちょっとガンバッテ、一日大阪市内を動き回る予定です。
こんないっぱいいっぱいのスケジュールを立てると、昼食難民、夕食難民になり、後から疲れがドカッとのしかかるパターンになりがち(←学習しました)。

ここはちゃんと安心して美味しいごはんにありつけるよう、夕食だけはお店を厳選して予約したいところです。(県外では、例によって、まず中国料理を模索します。)

   一碗水さん、火の鳥さん・・・予約一杯です。
   しの風さん、シェフがご病気に(!)
   アノ店、この店・・・満席、満席(涙)。。。

あてが無くなり、ついにネット検索のお世話になることに。

一休だの食べログだのの投稿写真と見ず知らずの方のお店の感想を頼りに店選びをするのは、なかなか怪しい作業ですが、複数見ているうちに、ひとつのコツを見出しました。

それは、レビューのいい感想より、悪い感想の方に、そのお店の特色が出ているということ。
「いい」というのは、無難であることが多いし、良くわからない人は、たいてい「まあまあ良かったよ」とか「おしゃれでした」などと言うもの。
逆に、「味にクセがありすぎ」とか、「とにかく辛い」とか・・・
これってひょっとして、スパイスを多用するお店かも!・・と。

それらの意見と料理や店内の写真を照らし合わせて絞り込み、あとはエイやっ!であります。

競争の激しいこのご時世、大半は頑張っているいいお店だと思うけれど、どこを頑張っているかがキモです。

料理人さんが、プライドを持って(持てて)料理を作っていて、かつ心地よいお店に行き着けたらいいなあ。)))


2018年2月7日水曜日

大学イモ


写真は、「抜絲地瓜」(または「抜絲芋頭」)=さつまいもの飴がらめ/飴がけ。
子供の頃、家族で食べに行った昭和の中華料理屋で、最後に食べるとっておきの一品でした。目の前で飴を絡めて供してくれるプロセスには、大いに胸躍らせたものです。まだ食べたことの無いものだらけだった頃のご馳走。

学校給食のメニューには、この抜絲地瓜とルーツを同じくする素揚げの薩摩芋にシロップを絡め、黒胡麻がふりかけられた「大学芋」というものもありました。こちらもやはり好物でした。

好物にもかかわらず、長いこと、「大学いも」という名前に何の疑問も抱かずにきたのが自分でも不思議です。

さて、なんで大学なんだ? 

大学いもの由来には、大正から昭和にかけて、東京の神田近辺で大学生が好んで食べていたという説、昭和初期に、帝大の学生が学費捻出の為にこれを作って売っていたからという説、大正時代、東大赤門の前で、ふかし芋屋が蜜に絡めたのを売り、これが人気を呼んだ説等々いくつかあるようです。
詳細はさておき、大正〜昭和に普及した志那料理に、この「抜絲地瓜」があったらしいのです。
この頃、西洋列国の植民地にされることなく近代化を遂げた日本には、中国からの留学生が沢山来ていたのでした。彼らは神田〜お茶の水周辺に沢山暮らしていて、横浜とは違う形の「中国人街」であったとか。今でも神田〜お茶の水界隈に中華料理屋さんが多いのは、その名残です。
この辺が発祥で、安くて腹持ちのいいお芋料理が日本の学生に広まったのでしょう。
昭和の中華屋さんのメニューの多くは、この頃確立したもの。天津にもない天津丼なんてものもその中にはありますが(笑)。

この大学いもは、食事の後半にいただく点心。薩摩芋に限らず、山芋の類に蜜を絡めるお料理で、「蜜賤山薬」「山薬糖衣」などと呼ばれる芋料理もありました。胡麻が掛かる所は台湾が発祥といいます。
根菜は、生活感あふれる滋養食。むしろ「大学いも」が「抜絲地瓜」のルーツだったかも?



2018年2月3日土曜日

1月の料理教室より

生徒さん初挑戦の餃子たち

恒例1月の「餃子道場」では、毎年道場破りが続出します。

餃子上手と手先の器用さは比例しているのでしょうか??
餃子包みは、複数の料理人の方からもご指導いただき、あちこちの本も参考にしながらしつこくしつこく練習して習得した料理です。そして、毎年、進化し続けている・・・と自負していましたが。。。あっという間に美しく包んでしまう教室の皆さん。

道場破りだ〜〜! と、叫ぶ私を、「教え方がいいからですよ♪」
・・・と、慰めて下さいます。)))

とりあえず、真に受けておくことにしよう。



2月の料理教室

北京〜西北の味

北京は、満州族の王朝、清朝の首都。遊牧民族、回教徒の文化も共存している都市でした。そんな地のお料理は、骨太で温。極寒の2月にピッタリの薬膳たり得るお料理がいろいろです。キーワードは「胡」「烤」。
胡桃酪は、いろんな作り方があります。前回は、古典レシピでご紹介しましたが、今回は、現代的なバージョンを召し上がって頂きます。
今年は点心を取り入れた菜譜で、調理法もいろいろに展開しています。
もちろん、薬膳の真髄はしっかりと押さえての組み立てです。
自分のカラダで確かめて、知識を確信に、確信を説得力へと変えていけたらと願っています。


  ○ テーマ: 冬の養生「助陽」「補腎」「理血」

  ○ 内容:
   ・スパイシーな羊串肉
   *今月の点心「葱花餅」 アツアツを召し上がれ〜♪
   ・野菜のスープ蒸し
   ・西太后の美容食「胡桃酪」
   ・おいしいお茶


  ○ 日時: 2月17日(土), 18日(日)満席 3月7日(水)満席 10:30~14:30
       ※キャンセル待ち、受け付けます。

2018年1月31日水曜日

焼き林檎  (12月の教室より)



リンゴのお菓子を食べると、「ウインターホリデー」なーんて言葉が、頭の中で踊ります。
フランス語でリンゴを「pomme ポム」というのは、かなり馴染んでいますが、ポムもアップルも、なんだか弾む響きです。

リンゴは聖書に出てくるほど古からの、特別な食べもの。
なんといっても、アダムとイブが食べた禁断の果実ですもの。リンゴの木は「智恵の樹」としてメタファーにされている訳です。
民話『白雪姫』でもリンゴが出てきましたっけ。あれは毒林檎でしたけど。
ヨーロッパではとっても身近な果物だったことが伺えます。

ところで、ジャガイモのことは、pomme de terre=「大地のリンゴ」といいます。
方や果物、方や根菜。このまったくことなる二つに共通することは・・・
飢餓を救ったということでしょうか。

NYC=Big Apple。ビッグ・アップルとは、ニューヨーク市のニックネーム。
1920年頃に、競馬関係者の間で、NY競馬に憧れる意味で使われたとか、大恐慌時代に失業者がリンゴ売りをしたからとか、ジャズマンが言い出した言葉だとか、いろいろ定説があるようですが、70年代頃に広く使われるようになった言葉のようです。
それはさておき、何よりリンゴは、東海岸へ渡ってきた移民達にとって、貴重な冬の食糧であり、保存食という意味でも欠かせない食べものだったのでした。
感謝祭(thanks Giving)でも、クリスマスでも、祭事でなくても、人が集うとアップルパイなのは、今も昔も変わらないようで。命の糧と宗教的行事が結びつくのは必然的です。

Pomme de terreこと、ジャガイモ。18世紀フランスでは、南米から渡来したジャガイモは、最初は悪魔の食べものなどと嫌われていたのですが、天候不良による飢饉対策に食糧として推進導入された食べものなのでした。
そう、あのルイ16世とマリーアントワネットが、飢饉から国を救うために、ジャガイモ推進キャンペーンを張ったわけです。
ジャガイモの花を髪に飾ったりしていたなんて話もあるけれど、ホントかな。

「糧」であったリンゴはどのように食べられていたのでしょうか?
焼き林檎・・・だったかもしれません。
煮リンゴ・・・だったかもしれません。
いずれにしても、簡単な調理だったに違いありません。

そんなことを思いながら、リンゴのもっともシンプルな食べ方=焼き林檎を作りました。
バターとブランデーを効かせ、ちょっとおフランスに近付けたでしょうか??


2018年1月23日火曜日

大阪市立東洋陶磁器美術館


東洋陶磁器美術館は、東洋陶磁器コレクションとして世界一の量を誇る美術館です。
一見地味でシックな佇まいですが、常設では、国宝級の歴代中国・韓国の陶磁器を時代を追って見ることができ、時代時代の特色や進化が手に取るように分かります。日本の陶磁器の移り変わりも、それらとと照らし合わせて確認でき、何度行っても新しい気づきがあるのです。
企画展では、北欧展や、バカラ展、20世紀の人気デザイナーの作品展なども。

そんな幅広〜〜〜い守備範囲の中から、今年一番は・・・

「唐代胡人俑ーーシルクロードを駆けた夢」(中国甘粛省 慶城県博物館所蔵)
http://www.moco.or.jp/exhibition/current/?e=440


唐代の墓地から出土した、胡人俑(陶製人形)。
胡人とは、ソグド人など、漢民族ではない異民族のこと。
ソグド人は、シルクロードに於ける交易の主役として知られるイラン系の民族。その活動域は、オアシス国家を繋ぐに留まらず、大規模なキャラバン隊を形成して東西の文化流通を担っていた人々です。
唐代には、ソグド人の活発な経済活動を抱き込むようにして、これまでせめぎ合いを続けてきた遊牧民族をも融合した統治が進んでいき、胡人の漢化も進んだといいます。

引き出しの少ない私は、ソグド人というと、すぐに安禄山を思い浮かべます。
青い目で、背が高く、力持ちで忠実だった安禄山。玄宗帝の時代、複数の軍隊を任され、国境警備などに当たり出世していきましたが、楊貴妃の寵愛で勢力が増した楊一族が、徐々に幅を利かせるようになり、宰相となった楊国忠(楊貴妃の従兄)との対立が深刻化。安禄山の身にも危険が迫るほどになっていったのでした。
そんな玄宗帝の治世を憂いて反乱を起こし、混乱の制裁は楊貴妃に及んだ・・たというのが、楊貴妃を取り巻く物語としても語られています。
楊貴妃を死に追いやるきっかけとなった安禄山の乱。その安禄山は胡人=ソグド人だった。(正確には、ソグド人と突厥人のハーフらしい)

この俑のような風貌だったのでしょうか??
力強く頼もしい姿に作られている胡人俑は、この時代の活躍ぶりを物語るかのようで、これはまた、歴史・心の旅に誘ってくれそうな展示ではアリマセンカ??

展示は3月25日迄。
私も期間内のどこかで行きたいと思っていますが、大阪方面にお出かけの機会がおありの方、是非是非♪
ささやかな知識でも、ちょっとずつイメージとリンクさせて、リアリティーのある知識に変えていきたいな。




2018年1月14日日曜日

オーボンヴュータン ピティヴィエ


ピティヴィエ(Pithiviers) とは、パリから真南へ約90Kmのオルレアネ地方にある町の名前。そこに残る伝統菓子がコレ。
ザックリ言ってしまえば、アーモンドクリームフィリングのパイです。
最初は挽いたアーモンド入りのサブレにフォンダン(お砂糖のアイシングのようなもの)を掛けたお菓子をそう呼んでいたのが、17〜18世紀にパイ生地が生まれて以降、こういう形になったのだそう。

シンプルなものほど実は難しい〜〜〜。
バター、バター、バターの国、フランス。バターを練り込んだパイ生地の仕上がり(焼き加減、膨れ加減)、フィリングとの絶妙な水分バランスが、このお菓子の難しさでしょうか。そして、こういうお菓子には、作り手の「美味しさの美学」みたいなものが見え隠れするからたまりません。
フランスの国家最優秀職人を決めるコンテストで題材にされたりするのも、このお菓子のそんな所以からでしょう。

お菓子然り、ワイン然り。フランスの底力は、伝統を守る仕組みや精神が根付いていることと、しみじみ思います。過去を踏まえて前へ進むところは、国としての成熟さを感じさせます。

9年間もの海外修行で伝統の魅力にガッツリ浸ってきた河田勝彦氏のお菓子。秀逸でないはずがありませぬ(!)。

河田勝彦氏率いるオーボンヴュータンさんのピティヴィエ。
アーモンドフィリングとパイ生地の一体感と、意外に控え目な甘さが印象的でした。



2018年1月13日土曜日

鉄鍋

Before and After
2018年 料理教室がはじまります。
事始めは、庖丁研ぎに鉄鍋掃除。
家庭の火力だとちょっと時間がかかるけど、鍋を焼き切ってキンキンに。(写真はまだ8割・・)
鍋をゴタクにひっかけて、縁の焦げ付きを焼き切ります。

鉄鍋で料理すると、テフロンでは出せない香ばしさが加わり(きっと鉄分も加わり)、「たかが白菜炒め」が、メインディッシュを凌ぐ美味しさに。

年末に井桁シェフの飄香(ピャオシャン)でランチをしました。
その時のスープに、香ばしい白菜が♪
加える前に鍋で焼き付けて香ばしさをプラスする一手間がなされていたのでしょう。

香ばしさは、火を使う人類の専売特許。
鉄鍋を大いに活用して楽しみたいものです。

玉子焼きだって、鉄で焼くゾと、今年の意気込みです。オー!


(before)
(after)



(before)


(after)


2018年1月12日金曜日

鳳梨酥(フォンリースー)パイナップルケーキ


鳳梨酥は、台湾の郷土菓子。

本来は、他の多くの中華菓子同様、油脂はラードを使い、アンを包むというもの。
ラードを使うと、サクサク感が、「酥」(=サクサクの食感を現す語)の文字により相応しいものとなる気がするのです。脂の分子の大きさの違いからか、ザラッとしたサクサク感は、ラード独特の食感。沖縄のちんすこうも、サブレとは一線を画す個性がありますが、これもラードの仕業でしょう。
そして、アンには、台湾パイナップルと、冬瓜の砂糖漬けを煮たペーストを合わせたものが入ります。冬瓜が入ると、ねっとり感が出てグッと東洋的になる気がします。
皮のサクサクとの対比がお互いを引き立て合って、お饅頭でもなく、タルトでもない、いや、お饅頭でタルトな「中華菓子」なのです。


微熱山丘 (SunnyHills)の鳳梨酥(パイナップルケーキ)は、そんな従来のスタイルを一掃した新しいお菓子。
皮の油脂にはバターを使い、アンは台湾産のパインのみをたっぷり。(1ケに1/8ヶ分のパイナップルを使っているらしい)更に、形もレンガ型。
お皿に乗せると、用の東西を問わないのマルチぶりが実感できます。


私は、オーソドックスな鳳梨酥も大好き。
でも、こちらを頂くと、時代の流れを感じ、変化をゆったりと受け入れる気持ちにもなるのです。

そうそう、お茶。
台湾のお菓子には台湾茶??
「地元の料理には地元のお酒が良く合う」なーんて言ったりしますが、そう簡単ではなくなっているのがクローバル化の時代なのだ。

バターの繰り出すどうしようもない主張。
バター殿、アナタのアグレッシブさが、巻き起こす様々なお菓子の変革に、茶飲みババアの私めは、いつも悩まされておりまする。

SunnyHills青山店では、台湾烏龍茶と共にティーセットで出してくれますが、私は俄然、ダージリン1st フラッシュとペアリング。
「紅茶」と呼ぶには明るすぎる色だけど、明るくも冬の間のエネルギーが詰まった一番茶のパンチ(!)。この新・鳳梨酥をエスコートするに相応しいお茶だと思っています。



お皿:設楽 享良
猪口:崔 在皓(チェ・ジョホ)



2018年1月4日木曜日

あけまして おめでとうございます

2018年、ワンダフルな一年にしたいですねえ♪

今年も どうぞ宜しくお願い致します!