2009年3月3日火曜日

よみがえる黄金文明展

~ブルガリアに眠る古代トラキアの秘宝~
於・広島県立美術館

四半世紀以上も経つと、昔学んだ歴史もどんどん塗り替えられる。

世界史の教科書の最初に出てくる四大文明も・・・・・21世紀の発見により、また変わりつつあるのですね。ひゃ~。)))(太陽系の配列も変わったし・・・)

歴史では、とかく欧米視点の歴史認識に支配されていて、学校の教科書など、南米の歴史がまるで16世紀頃からはじまったかのような印象さえ与える。そんな視点の教科書で世界史を学んだ頃は、世界の繋がりがイマイチ、イマニ、ピンと来なかったのだが、民族的視点からの世界、そして中央アジアを起点にみることによって、この頃やっと釈然としてきた気がする。

トラキア人の黄金文明が地理上のブルガリア中南部辺りにあり、10世紀頃まで栄えていたという事実。十字軍の遠征は、その実当時世界最高レベルだったアラブ文化の物品技術を求めての盗賊沙汰だったともいう。トラキアの黄金も狙われたんだろうなあ)))。歴史の教科書に反映されるのはいつになるのか??

メルカトル図法の世界地図で見ると、北欧とバルカン半島がグッと近いのにもハッとした。

ケルト人はBC300年代にはバルカンに侵入している。その後、ゲルマン民族の移動、そしてスラブ人が入って来ており、まさに”文化の十字路”。

文字を残さなかった民族なので、神話や他国による歴史書の一部にしか残っていないそうだが、その意義の大きさは、じんわり伝わってくる。

好戦的、身軽で強力な騎馬隊・・・体にフィットする防具から想像する体型・・・浮かび上がってくるのは遊牧民族。

興亡の世界史シリーズ02『スキタイと匈奴 遊牧の文明』(講談社)にも、そっくりの黄金の発掘品が掲載されている(!)。

ちなみに、現在のブルガリア人は、トラキア人の末裔ではないそうですが、トルコのおとなりさんもなかなか興味深い。




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