2015年11月27日金曜日

油条(ヨウティャオ)



本日のNHKカルチャーのテーマは「お粥」です。
お粥とスープは、食の基本、薬膳の基本と銘打って、取り上げた次第ですが・・・

揚げパンが薬膳に加えられていいものか・・・と、お叱りを受けそう。

でも、中国の粥文化、中国式朝食(朝の点心「早点」)には、欠かせない位置付けではないかと。

揚げたてでないとこの美味しさが伝わらないところが、難関ではあるのですが、夜のクラスなので、時間を逆算してお出かけ前にホイホイ揚げて行きました。

油条(ヨウティャオ)。
「日本人は外国のものを取り入れるのが上手いのに、どうして油条を作って売り出さないのだろう。中国に留学している日本人学生は、みんな油条が大好きで、いつも競って買いに行くのに」。
筧久美子氏の著書『中国の食卓』(1993 年)は冒頭、油条についてのこんな話から始まっています。油条は、中国の方が日本に来ると、恋しくなる食べものなんだそうです。

この揚げパンの食べ方は、①うどんに放り込まれる天かすの如く、ちぎって(切って)トロトロのお粥に加える、②焼餅(パン)に挟む のが定番とされます。

「主食に主食が挟まれている!」と日本のポテトサンドに驚く欧米人よ、どうだ!?その上を行く代物があるのだわよ。
なんてったって、①御飯にパン、②パンにパンという直球なのですから。

炭水化物が悪者扱いされがちな昨今の日本では、ひんしゅくを買いそうです。)))

でも、お料理というのは、常に食文化と共にあるもの。
でなければ、料理は「えさ」になってしまいます。

ですから、やっぱりお粥は油条と共に供したい♡
お粥スープをズズズーとすすり、熱々でぷかぷかの揚げパンを頬ばる。
熱い夏も、寒い冬も、一日のはじまりにこんな朝食をいただくと、なんだか今日も頑張れそう・・・♪そんな中国の朝に思いを馳せるひとときに。

日本人には、味噌汁と御飯という最強の「あさげ」があることも、誇りに思えてくることでしょう。


20世紀、人類史上初の飽食の時代に突入し、新たな課題が目白押しですが、それは食べもののせいではありません。私達の生活の有り様が問題なのです。
運動不足、睡眠不足、はては、栄養不足なんてこともささやかれている昨今です。

古から受け継がれてきた食文化を温めつづけることで、何が「不足」なのかが見えてくるきがしています。過去にはもどれないけど、人間の叡智、食にも多いに発揮されたし。

おっと、油条のお話でした。
お粥+揚げパンの朝食には、豆腐漿(豆乳)や粥菜(漬物や簡単な総菜)が付きます!!
主食を中心とした、ちゃんとした定食になっているじゃありません!?

しかもこんなメニューが外食で頂けるなんて、なんとも有り難い限りです。

老若男女が働く時代、生活の根本である飲食の在り方もサポート体制が無いと大変です。





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