2018年5月7日月曜日

シネマンマ映画談『ダンガル きっと、つよくなる』



昨年の『ライオン 25年目のただいま』につづき、早くも今年のベストになりそうな予感のする映画です。

「ダンガル」とはレスリングという意味だそうで、娘達に自分の夢を託した熱血パパと娘の大奮闘物語。実は、吉田沙保里選手とも一戦交えた縁あるインドの代表選手の実話(!)。
スポ根系という印象よりも、親子愛いっぱい、笑いあり涙ありの映画という感じで、レスリングファンでなくても楽しめるいい映画でした。

物語はさておき、インド映画でいつも気になるのは、食事のシーンや、生活環境の映像、食に関係する台詞など。
この映画では、熱血パパが、娘達を鍛えるにあたって、タンパク質を摂らせるために「チキン料理」をつくらさせようとするのですが、いつもは従順なお母さんが「台所が穢れる!」と、猛烈に抵抗するシーン。
このパパの甥っ子が選手強化合宿所に付いていけとせがむシーンで言う「おじさんのために野菜料理を作るよ」の台詞。

このパパは、いやこの家庭は「ベジタリアン」だったのか!??

インドのスポーツ界で、しばしば宗教やカーストが障壁になることは聞いていましたが、「ベジ」では体作りに限界があるでしょうね。)))

それから、娘たちを鍛え上げるにあたり、禁止した食べもの。

1.あまいもの
2.油っこいもの
3.スパイス

思えば、これら抜きにインドは語れないほどこれらはインドらしいw
特に3は、インド人として骨抜きにされそうですw。

1,2は体脂肪率をあげてしまいそうで筋肉増強の妨げになりそうですから、なんとなく理解できます。では、3のスパイスは、何故禁止されたのでしょうか?

・体温が上がりトレーニング継続の障害になる?
・刺激物である?
・ドーピングにひっかかる成分がある?? 

インドのスポーツ選手は、世界水準で戦える体作りの為に、食の禁忌を破って、体作りに励んでいるのでしょうか?

ちょっと具体的に踏み込んで考えてみると、実に知らないことばかりのインドですが、私達には計り知れない数々の社会背景がさり気なく盛り込まれているところも、この映画、いえ、インド映画の魅力となっていると思います。







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