2019年12月15日日曜日

竹爐山房


「中国料理の極意とは、自然界の“気”を料理に注入すること。そして「五行思想」を読み解いて、あらゆる意味で料理の“中庸、平性、つまりバランス”を意識して守ること。」

そう語っておられた山本豊シェフのお店「竹爐山房」が、12月14日をもって閉店となりました。山本シェフには、味の原点、薬膳の基本、そして中国料理の魅力を沢山教えて頂きました。薬膳師の勉強を共にした同期と合格祝をしたのも竹爐山房でした。
あの時は、大きな「桃包(タオパオ)」を作って下さったり、清代に袁枚(えんばい)が記した中国料理バイブル『隋園食単』の訳本(昭和50年初版)にも掲載されている「燻煨肉」や、西太后の美容食「核桃酪」、揚州千絲など、宮廷に取り入れられた庶民の味などいろいろ作って頂きました。10年前のことです。

歴史の中の中国料理、そして進化する料理という視点に心が躍り、益々中国料理に魅了されたものです。
薬膳のベースに、スープと粥を置くようになったのも、山本シェフの影響です。
写真は、「上湯(シャンタン)」。お店にうかがうといつも「スープは(コースの中に)ありますよ」と言われても別に一杯お願いして頂いておりました。

これからも、教えて頂いたエッセンスを大切に、料理に向き合いたいと思います。

2016年3月の食事会@竹爐山房の模様(NHKカルチャー&サロン教室合同開催)
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