2020年6月16日火曜日

自家製ロースハム



ハム(ham)は、Hamstring(モモ肉のヒモの意)=モモの筋肉のこと。
モモ肉で作るからハム。
イタリアのプロシュート(prosciutto)もスペインのハモン(Jamon)、中国の金華ハム(金華火腿)も、太腿の大きな肉塊で作られる。
太モモは最も大きく最もよく使われている筋肉部位。
最もよく使われる筋肉だから、グリコーゲンを豊富に含んでいるのだ。
だから旨みがたっぷりなのだ。

グリコーゲンは、ブドウ糖分子が結合した形の多糖類。筋肉の収縮のためのエネルギー源。
体は、栄養分を肝臓や血液だけでなく筋肉にも蓄えている。いざというとき、空腹時(血液中に糖分が少ないとき)には、この糖が使われるわけで、いきなり皮下脂肪を分解してエネルギーが作られるわけではない。むかーし、運動生理学の授業でそんなことを勉強したのを微かに覚えていたので、昨今の「糖質制限食」というものが、どうもピンと来なかった。
足が攣れば「あらら、グリコーゲンが足りないのかしら?」なんて、思ったりしたけれど、足がつるのはカリウムやマグネシウムなどのミネラルバランス(イオンバランス)もあるようで、グリコーゲンの問題だけではないらしい。

齢50を過ぎるとコチラの話も気になるけれど、今日は、運動生理学の話ではなく、おいしいハムのお話です。

先の、豚 "ハムストリング” を使った正統なハムは、旨み食材の代表格。元々たっぷりグリコーゲンが含まれているところへ、醗酵の力を借りて旨み分を増量し、さらに水分を抜いてそれを凝縮してある。そう、肉食文化圏の「スルメ」なのです。
中国料理では、金華ハムは、専ら小さく刻まれて振りかけのようにトッピングされたり、スープを取ったり・・と、旨みエッセンスのように使われ、料理の美味しさを底上げする大切な役目を担っています。
ちなみに、香港バブルを感じさせるXO醬は、海の旨みが凝縮された干し貝柱とこの金華ハムのエキスを贅沢に詰め込んだ「これでもかソース」なのでした。

が!

上半分が均一の白い脂肪層で覆われたロースハムにすっかり馴染んでいる私たち。
ロース(背肉)なのにハム(モモ)なのか!??と、横文字表記だとおかしなことになってしまうけれど、ハムはもはや帰化した日本語なのだと思おう!
ハムは、旨みをしゃぶる「スルメ」でもなければ保存食でもなく、陰の立て役者でもなく、程良い塩加減でしっとりと低温調理された一品料理なのです。

だから、それを商品として店頭に並べるためには、当然添加物の助けが必要となってしまうのでしょう。ハムは添加物の宝庫なんて言われたりもします。

添加物を含まない美味しいハムを作りたい。
ミネラル塩とスパイスを擦り込んで、香味野菜を一緒にして、ほんのりスモーキーな香りは㊙のアイディアで(^_-)-☆

美味しい「ロースハム」が出来ました♪

パンに挟むもよし、サラダに加えるも良し。
でも、まずはそのまま召し上がれ。





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