2022年2月4日金曜日

ちりめん山椒


ちりめん山椒。

ちりめんは瀬戸内、山椒も他所。(和歌山、高知etc.)
なのに何故、京都のお顔をしているのだろう。
そして何故名前が織物の名前なのか。

 
「ちりめん(じゃこ)」は、ごく小さな魚を平らに広げて干した様子が、細かなしわをもつ絹織物のちりめん(縮緬)を広げたように見えることから、この呼び名が生まれたらしい。(wikipediaより)
そして「じゃこ」は、雑魚(ざこ)の訛り。

ちりめんじゃこ=縮緬雑魚。

「雑魚」とよばれるこの子達の未来はカタクチイワシであった。
まだ鬼を祓う匂いもないウイヤツ。

瀬戸内 音戸ちりめん、京都にしてやられてなるものか!
……と、つい気合いが入る。

  * * * * * 


さて、「ちりめん」の難を逃れ大きく成長できた鰯は、節分に、その焼く臭気で鬼を追っ払ってくれるらしい。
とげとげの柊の枝に焼いたイワシの頭を刺して玄関にかざるのだが、流石にこちらは実践している家を見かけたことがないw。
節分の柊鰯は、平安時代からの風習らしい。尖ったモノや臭いものは魔除けになるとされ、雛祭でも菱餅が、その役割を担っている。

季節の節目を告げたとはいえ、まだまだ油断ならない寒さ。
今日的には、イワシのDHA, EPAで血液サラサラにして血流をお助けしようじゃないか、なーんて解釈もできるが、落語「目黒の秋刀魚」しかり、高貴な方々は、このようなお魚は召し上がらなかったことでしょうから、庶民の儀式なのかなー??  

伝承料理研究家の奥村彪生先生、教えてくださーい。


ともあれ、栄養価の高い鰯は、今も昔も無病息災に直結デス。



メモ
縮緬の技法は安土桃山時代の天正年間に、中国から堺に伝来し、京都の西陣に伝わり江戸中期には銘品になります(京丹後ちりめん)。『水戸黄門でもお馴染み、新潟の越後ちりめんも知られています。
ちりめん(じゃこ)という呼び方は主に関西エリアで、東京では「しらす」とよばれます。


 

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