2007年7月1日日曜日

モロッコ:食(1)




これ(左上のフック)はなんでしょう?


屋上(こちらの家は、ボックス型でたいてい屋上があり物干し場などにつかわれている)の一角、どこの家でもたいていこのようなフックがついています。

これは、ムスリムの宗教的行事、メシュイ(犠牲祭)の羊を裁くときに使うフックです。
頸動脈を切り、血を抜いて、このフックにつるして裁いていくのだそうです。
羊は内蔵から足まで無駄なく食されます。 
一家で1匹。
集合住宅住まいの人は、実家にかえったり一族の誰かのお宅で一緒にやるそうです。
「『かわいそう・・・』なんて言わないこと。」
モロッコ人のFさんが言います。
「みんな命を食べているね。当然のこと。肉でも野菜でも、無駄にせず感謝して食べるだけだよ。」
市場にいけば、ハエを追い払いながら羊肉を売っています。
各部位に切り分けた肉と、足先、頭も並べられています。足先と頭は、皮付き。
茹でて毛をきれいに取り、煮込むと、豚足のような最高のゼラチン質が出る。
頭も同様に・・・。また、脳みそは、白子のようなあっさりとした味で人気の部位らしい。(私はまだたべていません。)スーパーの肉コーナーでは、毛付きのものはありませんが、脳みそや心臓、モツ肉ももちろん売られています。(心臓や脳みそは、人気の食材みたいで、夕方にはほとんど売り切れていました。)

野菜も肉も、食材を素のままの状態で購入する暮らし。

大変だけど、大切なことかもしれません。

写真右下:頭の煮込み。手前の白っぽいのが脳みそ。(at Jama El Funa)

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