昨年からずっと捜していたトルコの食文化と料理の本『Timeless Tastes--- Turkish Culinary Culture』(英語版)が、やっと手に入りました。
この本は、Divan Hotelの40創立周年を記念して出版されたもので、料理だけでなく、オスマン帝国時代を中心に、絵画に残された当時の食にまつわる生活文化が詳しく紹介されています。
昨年の光景とオーバーラップさせながら・・・・
アーレムダル村の結婚式での食事風景
取り皿無し。スプーンひとつで、真ん中に置かれた料理を、スープでさえもみんなで分けて食べます。
ここでも同じ。一つのちゃぶ台(?)を10人程度で囲んで大きなスプーンで食べています。
アヴドゥラさんのお宅にあった「ちゃぶ台セット」
こちらは木のスプーンです。これぐらいの大きさがあれば、スープもひとすくいでかなりあるでしょうけど・・・。
宴が始まると、このスプーンを2つ合わせてカスタネットのようにカチカチさせたんだそうです。
その他、トプカプ宮殿の厨房跡に飾られていた当時の食事風景の絵画も・・・。
こちらはちゃぶ台ではないですが、みんなのお膝に掛けられた一枚の長い布が興味深いです。
現地では、ちゃぶ台テーブルの下に引いた薄い布の下に膝を入れて、ナプキン代わりに、滴れこぼれる食べ物から洋服を防御していました。なんだか変則コタツ布団状態(笑)。
王宮では、きれいな織物がつかわれていたのかな・・・??
一昨年前、東京と京都であったトプカプ展の中にも、素晴らしい刺繍の生地があったけれど、「ナプキン(!)」でした。
食事や料理などの人の営みの記録というのは、案外文字には残されていないけれど、絵画には沢山描かれているもの。軍隊にも鍋部隊があったほどのオスマントルコなら尚更・・でしょうか。