2015年12月23日水曜日

ゴパン



ご飯(黒米・紅米)をそのまま練り込んだゴパン。ハード系に仕上げました。
パンらしさを損ねない仕上がりです。
(NHK教室用)

2015年12月20日日曜日

はじっこで


フルーツケーキ。20日を経て、いい感じに熟成しています♡
冷蔵庫でギュッとシメてからスライス。

毎年私の口には「はじっこ」でアリマス・・・。
今年のファーストフラッシュを濃いめに淹れて、いただきます。



ノンアルコールシャンパンで


この頃のノンアルコール、ビールもシャンパンも、よくできています(!)
今回イベントで使用したのは、ベルギーのもの(グラン・ヴァンで買いました)。私が知る中ではもっとも辛口。葡萄果汁とグレープフルーツ果汁25%の炭酸という代物なんですが・・・開栓時のポン!という音も、一丁前でした(笑)。

でも、シャンパンは、グラスの中にしばらく細く立ち上る泡が妙であり趣なのだ。
泡立ちだけは、醗酵からくるそれにはかないませんね。

近い内に飲み直すとしましょう。





2015年12月14日月曜日

クリスマスのお支度



11月末、恒例、クリスマスプディング風フルーツケーキを焼きました。
最低10日は寝かせないと、目指す全体がねっとり「ドライフルーツの羊羹」状態にはならないのであります。
私のイメージするフルーツケーキは「ドライフルーツ入り」ではなく、ドライフルーツを食べる為のケーキなのだ。

濃い出来上がりなので、5㎝四角ぐらいの小さめの型で焼き、薄くカットして頂きます。
なんとか12月頭の料理教室に間に合わせ、皆さんに一切れずつ。)))
残りは更に熟成を重ねています。


ところで、クリスマスのお菓子。
所変われば品変わる。

クリームを塗りたくった柔らかいケーキを頂くのは、日本ぐらいで、欧米では保存食の名残を感じるシックなお菓子が多いようで・・・。

●シュトーレン stollen(独)
お馴染みシュトレーン:キリストのゆりかごを模ったなんて、いわれていますが、ドライフルーツとバターをイースト生地に練り込んで作られます。クリスマス前から少しずつスライスして食べるもの。その歴史は14世紀に遡るのだとか。長期保存型のパン(お菓子?)。パンかお菓子か論争の代表格ですが、お菓子屋さんよりパン屋さんで見かけることの方が多いですね。

●クグロフ Kouglof(仏)
形は違うけどこれにちょっと似た感じのクグロフは、ドイツとフランスの国境に近いフランス・アルザス地方やオーストリア、スイスで食べられるイースト菓子。名前はフランス語・・・なんですね。陶器の型で焼くと、熱伝導が違うのでしょう。表面の焼き色の感じがなんとも・・なんとも美味しい!

●パネットーネ panettone
クグロフのイタリア版ともいえるのが、パネットーネ。アドヴェント(待降節)になると家庭で作られる伝統菓子。パネットーネ菌を用い、日持ちがいい。


そして、ルーツを探るとこれらのヨーロッパ菓子よりももっと古いかもしれないのが、レープクーヘンにパン・デピス。

中国(宋)からモンゴル〜十字軍を介してヨーロッパ各地に広まったといわれるお菓子です。
「パン・デピスの道はシルクロードと同じぐらい重要」とは、最も著名な食文化史の第一人者マグロンヌ・トゥーサン=サマの著書にある言葉。
小麦粉と蜂蜜、重曹からできるシンプルな滋養食だったミー・キン(ミー・コン)が、当時勢力を増し領土を広げていたモンゴル軍の手に渡り、トルコ〜東ヨーロッパの諸民族、ヨーロッパへと広がっていき、様々に姿形を変えて根付いているお菓子。
途中から、スパイスも加わり特色のあるものに。
食文化の伝播の面白さが凝縮しているようなお菓子なのです。
以下、ミー・キンが、パンデピスに至る中で、生まれたお菓子を揚げてみます。

●レープクーヘン Lebkuchen(独)
ボーロのような、クッキーのような・・・お菓子の家は、この生地で作られます。
 
●スペキュラースspeculaas/speculoos
オランダやベルギーでニコラオスの日(オランダでは12月5日、ベルギーでは6日)に食べられていたクッキーの一種。ニコラオスは、サンタクロースのオリジナルですから、これもやはりクリスマス菓子ということに。
味、ほとんどレープクーヘンと変わらない(笑)。お隣ですものね。

ジンジャーマンなんかもこれらから派生しているお菓子のようです。
また、そのスウェーデン版が ペッパーカーカ /pepparkaka。


●パン・デピス    Pain d'epice
終着点で、パン・デピスに。すっかりフランス、ブルゴーニュ地方ディジョンの伝統菓子という確固たる地位を維持していますが、このお菓子が生まれた13世紀頃は、まだフランスではなく、ブルゴーニュ公国です。ディジョンはその首都だったところです。フランドル地方、東ローマ帝国の時代です。当時の宮殿は今、美術館になっています。町全体が映画のセットみたいだったのを思い出します。

●ボーロ・レイ Bolo Rei(ポルトガル)
これは、珍しくスパイス味ではありませんが・・・海路から伝わった??
あまりに素朴な材料で、どこでも生まれそうなお菓子なので、もはやルーツ云々とうんちくを語るには足らぬ代物かもしれませんが、なんだかロマンを感じます。

いずれにしても、パン・デピスに似たお菓子は名を変え姿を変え、いろんなところに存在するのです。


こうやって見ていると、異色を放っているのが、イギリスの「クリスマスプディング」ではないでしょうか?

●クリスマスプディング
 先ず、蒸し料理(菓子)であること。たっぷりの洋酒漬けドライフルーツと油脂(牛脂)やパンくずを何時間も蒸して、羊羹のようにしてしまうのですから、なんとも大胆不敵な輩です。そして、何年も保存できる!!
蒸して、中の酸素を完全に抜いちゃうんでしょうね。)))


最後にスペインのポルボロン。
●ポルボロン   Polvoron
 こちらもなかなか古いお菓子です。7世紀のペルシャのお菓子が起源とか。スペインはアンダルシア地方発祥のお菓子です。実はあんまりクリスマスを感じさせないお菓子なのですが、バターの代わりにラードが使われていて、スペイン異端審問の時代に隠れユダヤ教徒やイスラム教徒を見つけるための踏み絵的な役割をしたという説もあるらしいのですが、信憑性のほどは如何に??
ポルボロンのポルボは、粉、ちり、ホコリを意味する語。粉雪のような口溶けが特長のお菓子なので、ほろっと溶ける食感をこう表現したのでしょう。


中世。食糧を維持して生きるのが大変だったんだな〜〜〜と、クリスマスのお料理を見るだけでもひしひし伝わってきます。


お菓子ですっかりヨーロッパ旅行した気分になりました。
さて、熟成を得たフルーツケーキを薄〜く切って、美味しい紅茶をいれましょうか。

(実は私、クリスマスはケーキだけ。お祝いはしないのでアリマス。)




2015年12月12日土曜日

「薬膳事始め---基礎会」

2016年 最初の教室は、「基礎会」。

料理が上手になりたくて、レパートリーを増やしたくていらっしゃる方、薬膳・健康食に関心をもっていらっしゃる方、お料理屋さんでは味わえないひと味違ったお料理を堪能したい方・・・・長く通って下さる方々、新規の生徒さん・・・和気藹々の教室ですが、だんだん複式学級ぶりも極まってきました。
そこで来年からは、半期に一度、薬膳の基礎理論をキャッチアップできるような機会を設けることにしました。

集中講義のような詰め込みではなく、毎回の料理教室で出てくる表現やお料理へのアプローチが理解できるよう、薬膳の、中医学の見地を養う時間です。
いろんな画像もご覧頂きながら、真的薬膳 & 雑学的薬膳 両方から攻めていきますよ♪

レクチャー後には、チャングムワールドの薬膳スウィーツを作って、温まるティータイムもあります。

お楽しみに!!


日時:2016年 1月16日(土) 13:00~16:00




 ※通常のお料理教室は、2月から始まります。







2015年12月7日月曜日

車エビ ぴちぴち



お正月食材のひとつ、海老。
曲がった腰と長い髭を老人に見立て、「海の老人」と・・・。
古の人の観察力、想像力が凝縮した漢字。漢字の国に生まれてよかったな)))なんて、薬膳を勉強するようになってから思うことが多くなりました。

海の老人の姿からか、海老もしっかり老化予防の食材なのであります。自然界は、形にメッセージを込めて、私達に伝えているのかな。

プリプリって、こういうのを言うのね。
そう思えるぴちぴち海老でした。

海老は野菜室ぐらいが居心地がいいらしい。南国の生き物だものね。

海老は補腎壮陽、温の食べもの。
肝腎要食の食材にエントリーです(^_−)−☆