2018年6月20日水曜日

季節の食仕事 〜奈良漬〜


叔母から受け継いだ奈良漬けづくり。
いつもお世話になっている方々へのプレゼントにしてきたのですが、今年はたってのリクエストで、教室でご紹介することになりました!

・・・とは言ってもですね。。。)))

ふた月掛かりの仕事をどうやって1日の教室でやるか!?

ああ、また下準備が大変な月になりそう。))

とほほ。。。

でも、これも今年のチャレンジ企画です。
教室の皆さんの面白がる顔を思い浮かべながら、漬物樽3つ分の下漬けを担当します!!

ちょっとイレギュラーな教室ですが、いつもの時間に始めていつもより多分少し早めに終わる(?)かと思います。
4.1Lの漬物容器ごとお持ち帰り。和定食(2017年度の奈良漬け付き)の賄い付きです(笑)。お楽しみに!



 日時:2018年 7月18日(水)、20日(土)10:30~14:00頃
 定員:各5名
 会費:容器代 800円を別途頂きます。

  ※この回は、新規の方はご参加頂けません。







季節の食仕事 〜梅ジャム〜



6月11日、入梅。

梅雨入りを意味する言葉ですが、梅仕事の始まりでもあります。

今年は梅は表の年。そして、梅のタイミングは例年より少し早めの印象です。
梅は追熟する果実。カリカリの青梅も、みるみる柔らかく黄色になってしまいます。
今年は、例年の梅仕事に加え、熟してフルーティーな梅で作る梅ジャムも作りました。

酸抜きの手間暇に、いっそ桜桃かアプリコットでいいのでは??と、思うこともありますが、梅ならではの何とも言えない芳香は、やはり梅でなければ出ません。
この香りを活かせる梅ジャムは、まさに「和ジャムの代表」だと思うのでアリマス。

教室で、皆で仕込んだものが、美味しいジャムになりました。来月、お渡しですよ〜♪





2018年6月14日木曜日

弾丸上海


6月9〜11日、弾丸上海へ。

蘇州滞在中の健脚5名と合流し、歩き、食べ、歩き、食べ・・・。

世はネット時代ですが、空気を感じるということの替え難い意味と説得力を、改めて痛感した次第です。健脚メンバーは、そのことを熟知している「足を運ぶ」世代。
私も、その末尾におります。

これまで、徒労もあります。失敗も、ちょっとコワイ経験も。
だから度胸が付くというものでもなく、怖さを知るほど恐がりに、心配性になる気もする。
でも、起こったことに、向き合う強さは身に付いている気がするなぁ)))。

今回は、仲間を得て、ある意味気楽な旅でした。

毎日1万2千歩ぐらい歩いたけどさ〜w。




2018年6月8日金曜日

食事会レビュー 〜フカヒレ七変化〜

6月2日「神田雲林 成毛幸雄シェフのエスプリを味わう会」

かつて、中国のミシュランの★は「(スープに使う)鶏の数」だったとか。贅沢にとったスープでお料理が決まるということから、仕入れる鶏の数でお店の格が決まったということです。
その醍醐味が、フカヒレなどの乾貨!
乾貨とは、乾物のこと。その中でも高級なのが、フカヒレ(魚翅)、なまこ(海参)、鮑、燕の巣/魚の浮き袋(魚肚)で、鮑参翅肚を四大乾貨とよばれています。 
フカヒレを筆頭に、なまこ、燕の巣、魚の浮き袋などは、それ自体はとても淡白な食材だけれども、美スープの味を滲ませて滲ませて、重ねていく手間暇で素晴らしいお料理になっていくーーーー。
スープが素晴らしいからこそ輝ける食材なのでした。いや、スープのお陰で高級食材たり得る食材なのでした。

旭屋出版『コースの構築〜人気シェフのコース料理の組み立て方〜』(2014年初版)の中でも、「あらゆる料理に用いるスープは、お店の味の根幹をなすもの。スープに力をいれていれば、おのずと他の部分にも力は抜けません」と語り、スープには、とことんこだわる成毛シェフ。「フカヒレを作るのは中国料理に携わる面白さの極み」なんてこともおっしゃっていたことがあります。
成毛シェフのフカヒレが、またはその他のお料理が美味しいのは必然のことなのだ!

そんな信条に基づく今回のお料理は・・・・
なんと、前菜12種、コースの品数は前菜を含む9種類!!
これら全部をココで解説すると、長い巻物のようになってしまうので、ピンポイントでいくつかご紹介しましょう。
開胃スープは、夏草花(冬虫夏草の人工栽培で生まれた茸)がトッピングされたスッポンの上湯*スープ。その後、青鮫のフカヒレを含む四大乾貨の極上スープ煮込み、活ワタリガニのお料理、キヌガサ茸、ヤクの膠、燕の巣の入った黄燜湯*ベースの一品・・と続き、メイン級のお料理が散りばめられて、なんとも豪華な印象です。

シメの和え麺だって、自家製全粒粉、シコシコです。
(今回は多人数ですので、麺がのびてしまわないように配慮され、和え麺でしたが、こちらのスープ麺も絶品です!)

そして3品を少しずつ盛り合わせたデザート!
この1つが「鍋蒸」と呼ばれる老四川の甜菜、麦焦がし。
レストランでは、まず見かけることがない一品です。

見た目は地味なのですが、これが「印象に残った」「美味しい!」と、ご参加の皆さんの♡をつかんでおりました。
お店のオリジナル、美味しい紹興酒のプリンと一緒に出てきましたが、コチラを言及する皆様。
こういう滋味を解する皆さんにご参加いただけて、本当に嬉しいです。

広い国土の中国、加えてグローバルになった食材・・・現代の中国料理の幅の広がりは、留まるところを知らないようにも見えますが、成毛シェフ、しっかりと、古典料理の滋味と共に中国料理らしさをご提示下さいました。


さて、今回の食事会のお料理の写真全てを・・とも思いましたが、今日はこれまで神田雲林さんでいただいたバラエティー豊かなフカヒレの姿を、羅列してみたいと思います。


四大乾貨の最上級スープで煮た家式(2018.6.2)
譚家式の黄燜湯で (2017.5)
蟹味噌が絡まるフカヒレ
蟹と松茸でステーキ仕立て 香ばしい!!

上海煮込み

トリュフと合わせて

左手前がフカヒレ(前菜)
フカヒレのお刺身〜(生ではありませんよ)

フカヒレのお料理は、神田雲林の折々の季節のコースに盛り込まれています。
機会があったら、是非コースをいただいてみてください♪


*上湯  丸鶏と鶏ミンチでじっくり煮出したスープをベースに更に手を加えた上級スープ

*黄燜湯  丸鶏、豚脛、鴨、鴨脂などからじっくりとったスープ