2007年6月30日土曜日

モロッコ人とスパイス



意外にも、モロッコ人はスパイシーな味が苦手!?。私の滞在先のご家庭の味が、スパイス控え目の味付けなのかと思っていましたが、どうもそうではないようです。

何軒かのお宅でご馳走になる機会に恵まれましたが、どこもさり気なくちょっと使っているだけ。それも、クミンやナツメグ、シナモンといった類。
コリアンダーは、葉っぱは使いますが、シードはあまり使っていません。
モロッコ人、インドカレーは苦手な人が多いそうです。

こちらで人気のモロッコ人料理研究家、シュミーシャの料理番組を見ていても、ドライフルーツと肉を合わせたものに、ちょっとナツメグやシナモンを使って春巻きの皮のようなパスティラに包んで焼いたり揚げたり・・・。

先日は、鶏レバーとドライイチジク、チキンとプラムの合体にほんのりスパイスを加えていました。レバーとイチジク・・・。それを合体させる魔法がスパイスなら、スバラシイですが、どんな味やら。

スパイスは専ら隠し味にセンシティブな利用・・・。
やたらとスパイスを効かせた料理は、食材そのものの美味しさを覆い隠してしまいますから、そういうことがあまり好きでは無いようです。

お菓子を見ていると、ナッツに花の香り(オレンジフラワーウォーター:香油や香水を作る工程でとれる)を加えてほんのり香り付けしたり、アーモンドの、杏仁豆腐のような香りを利用したりと、なかなか繊細・・・・。

唐辛子も、女性は殆ど苦手みたいです。胃ガンも少ないと聞きました。

異文化の食材や料理には保守的で、イタリアンやニンニクを効かせた料理も「イマイチ・・・」と、不評だとか。

今日は、私が餃子を作って食べてもらいました(もちろん、回教徒バージョンで、豚肉は使いません)が、タレを付けなくてもいいくらい具に味をしっかり付けた方がいいみたい。それから、北京風に茹で餃子にするより、焼き餃子の方が圧倒的に人気でした。
クリスピーなテクスチャーとオイルのグリーシーさがいいみたいです。
また、ベトナムの生春巻きよりも、やっぱり味を付けた具で揚げてあるものの方が好まれます。

一方で、お腹の痛いときはクミンを潰して飲んだり、タイムを煎じて飲んだり、薬用の使い方は幅広く、民間療法は根強い。

メディナの中央部にある薬局に足を運んでは、置いてあるハーブやスパイスについて説明してもらっています。


2007年6月29日金曜日

モロッコの魅力



アラブの国だけれど、中東とはちょっと違った流れの中で生きている。ヨーロッパやアフリカの影響を受けながらも独自の発展を遂げている国。それがモロッコ。

お祈りのエザーンが流れ、ラマダンがあり、犠牲祭があり、イスラムに厳格な国かと思えば、その実リカーショップもあればワインもビールも生産しているし、ラマダン開けには飽食(飢餓を味わうどころか、より食べるためにお腹を減らしているという感じ(笑))を満喫する。

生活用品は専ら中国製。中国製レベルのものなら、自国でもつくれそうなものだけど、製造業は全くダメっぽい国。(トレードで生きてきた民族だからなあ・・・)モノには定価がなく、言葉が操れないと、何も出来ない国。

口が達者で、のらりくらい、あーだ、こーだと会話には時間を惜しまず、手持ちのものを少しでも高く売ろうという粘り(粘りというより習性)、決して中国人みたいにムキになったり口論したりと戦闘ムードがなく、へらへらニコニコしながらことを運ぶしぶとさ、したたかさ・・・(と、私には見えるが、これも多分長い年月と風土で培った習性)。

言葉、読み書き。みんなどの程度理解しているのやら。フランス語、どのくらいわかってる?英語は殆どダメみたいだけど。それでも数字だけは、バッチリ言えたりして。「口八丁手八丁」という言葉がぴったり(笑)。

でも、どこか憎めない。それも彼らの処世術であり、この地中海性気候の暮らしのノウハウでもある。もっとも、ここに住んでいたら、そんな寛大なことはいってられないかもしれないですが。

料理。

専ら煮物とパン、セモリナ粉。

だだっ広い土地と乾いた空気と太陽と・・海、山、沙漠。

そんなモロッコだけれど、ヨーロッパ人は次々と押し寄せ、移り住む人も多数。

その魅力は??

品種改良されていない野菜。野菜の味が濃い(!)。旬がはっきりしている。
季節感が豊かなのです。
新鮮な肉、魚、野菜。(羊肉や鶏は、おろしたて! 鶏は生きたまま量り売りで、その場で処理してくれる)
そして、水(!)。

アトラスの雪解け水のお陰で、水は豊富だし、水道水も飲める(!)。
まあ、ちょっと硬質の味で、日本茶や紅茶を入れても美味しくはならないけれど、お腹を壊すことはない。
昔から灌漑設備が充実していて、農作物も豊富。

地球温暖化が進んで、アトラスに雪が降らなくなったら・・・・それを考えるとゾッとするけれども。

ここの人たちに「環境問題」という言葉はあるのか。

街角のゴミ捨て場には、生ゴミもカンもビニールもごっちゃまぜのゴミが・・・。

グロサリーショップ、よろずや、ファーマシー、スパイス屋、どこを見ても、分別とかカテゴリー別に整理するとかいうことは苦手そう。

洗濯石鹸と小麦粉のサックが、シャンプーとジャムが隣に置いてあったり、食用と薬用が、土産品と日常品が混在しておいてある。

この様子を見ていても「ゴミの分別は論外だろうな・・・」という気がする。

あまり遠目にとらえると、とりとめもなく、手に負えない国になってしまうから、私は、スパイスと食にフォーカスして、モロッコを楽しんでいます。

2007年6月28日木曜日

モロッコ style





7月を目前に、マラケシュもいよいよ夏真っ盛りになってきました。

日中表を歩くのが、かなり辛くなってきましたが、それは日本も同じかな。気温よりも日差しの強さで皮膚も目もやられそうです。肌を出している方が暑い・・・。

「ところ変われば、品かわるんです。」
昔、地理の先生が口癖のように言っていた言葉がリフレインする。
衣服、住居、道具・・・その全てに「なるほど・・・!」と、頷くだけの理由がある。

●甘いミントティー

サハラを縦断してきたキャラバン隊は、慢性的栄養失調だっただろうし、そんな時に、砂糖は最も即効性のある栄養剤。ミントは気分をスッキリしゃっきり気付け薬になったことでしょう。

砂漠地方の人たちは、特に甘いお茶を飲んでいるのだそう。そういえば、この前お茶をごちそうになったお店のおじさんも(写真左上)、ワルザザート(アトラスを超えてすぐの町)出身だと言ってた・・・。

●オイル

スキンケアは、専らオイル。

アルガンオイルといって、アーモンドのような実を付けるアルガンという木があり、その実からとるオイルは、オリーブオイルの3倍以上もビタミンEがあります。このオイルは、スキンケアにも料理にも使えますが、こちらでも大変高価で、コスメ用(ローストしていない)は100ccが2000円以上。

マラケシュから大西洋に向かって車を走らせると、乾いた大地にアルガンの木がボツボツと生えていて、放牧されている山羊が木に登って葉を食べている光景を見ることが出来ます。

アルガンがとれる地方出身の女性の肌が年齢の割に、シミもシワもなくて綺麗だったので、おおっ!?

これはアルガンオイル効果か!??・・・と思った次第。

今でも石臼で挽いてオイルをとっているところもあるそうで、その作業をしている女性は、手だけがとても綺麗なんだそうです。(仕事上、手にはオイルが馴染むけれど、自分用に使うことはないので顔のお手入れはしていないのでしょう。)

その他、軟膏類など、なんでもオイルベースが多いです。

(写真左下:60近く?にしてこのお肌!彼女は、アルガンがとれる地域から親戚を訪ねてマラケシュに来ているところ。)

●アイライン(コハル)

彫りの深い目鼻立ちにくっきりとしたアイライン、長いまつげ・・・。

エキゾチックな魅力に溢れたベルベルの女性のメイクにも、美の追究以外の効果が!

「コハル」という鉱物を潰して、黒いアイラインを作りますが、本格的には、これに更に薬草を加えて作るのだとか。これを、マツ毛の生えている内側にも塗り、バクテリア等から目を守っているという訳です。(写真左下)

沙漠の民の、砂埃から身を守る工夫。みんなまつげが長い(!)のも、身体が長い年月を経て気候に適応した結果かも。

マラケシュでも、時折砂嵐が吹き、目を開けていられない時があります。これじゃあコンタクトレンズは普及しないかな))))。

●アラビックコート:”ジャラバ”

砂嵐からも強い日差しからも身を守ってくれるのが、”ジャラバ”。

どんな格好をしていても、これを着れば、表に出られるし、ゆったりとしていてどんな服装の上にも着られる。

ジャラバと大きめのスカーフは、専ら化繊素材が多いのですが、その方が手入れが楽で誇りを吸ってもジャバジャバ洗えます。日本のように、汗でベトベトになることはあまりないので、化繊でも風が通ればOK。シワにもならない。

厳格なムスリムの女性は、バッチリ黒装束のジャラバに、目以外の顔も覆い、手袋までしていたりしますが、ジャラバは袖も大きくて長いので、手の甲も半分以上はカバーすることが出来る。

●家:モロッカンハウス

新市街や新しい住宅地の家の多くには地下室があります。

地下1階、地上2階に屋上付きというのが殆どで、家の中もタイルや石のフローリング・・・。

細かい砂埃が風と一緒に入ってくるので、タイルや大理石の床だと水を流してササーッと掃除ができるという訳です。家の中に水を流す!?・・・ちょっとビックリしましたが、水分は直ぐに乾くし合理的な掃除法なのかもしれません。

モロッコの家には沢山ベッドソファーが沢山。U字にソファーで囲って、歓談したり横になったりできる。

また冬は、3階や屋上、夏は地下室へ・・・。どの家も、大様に壁が厚く(外壁は30cmか50cm)、外が40度以上になっても快適(!)。さらに地下室にいくと、ひんやりしていてエアコン要らずです。

でも!!!

メディナ(旧市街)には、そんな家は少ないはず。

では、メディナの人たちは、どうしているのか?

その答えが、あの高い壁。見通しが悪く、視界も狭いし、風通しも悪いのでは・・・と思っていましたが、ああやって、太陽の光を遮っているのだということが分かりました。(写真右上:丁度正午頃。少し日が傾くと、影になります。)

日干し煉瓦やレンガが積まれた厚い壁の中は、案外涼しい!もちろん壁も厚い。

6月はまだ40度を超えることはないけれど、それでもかなり屋外は暑い。でもゴチャゴチャしたスークの中は、けっこう涼しかったなあ。

日が当たらない家・・・なんて、日本の感覚でいくとなんだかカビくさい不健康な感じがしますが、屋内ですら数時間で手絞りの洗濯物が、カラッカラに乾く気候なので、そんな心配はないのかな。そういえば、茸類は売ってない(笑)。日陰でも、椎茸栽培は難しいか??

(マラケシュ郊外の大型スーパーMETOROでイタリア産のポルチーニ(?)らしきもののドライが売ってましたけど)

ソーラー発電は多いに推奨すべきだと思うけど、取り付けにはお金がかかるので、普及率は今ひとつ。見渡すところ、屋上にはパラボラアンテナばかりです。(こちらはすごいマルチチャンネルなので大きなアンテナが沢山ついています。

新市街や新興住宅地には、屋上にセカンドキッチンがある家も多い。

プロパンガスにつなぐだけの簡単な作りのオーブンが置いてある。

村井玄斎の『食道楽』の中で出てくるおとわさんがブリキ屋に作らせていたオーブンも、きっとこんな感じだったろうなあ。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

●グズリヤ(写真右下)

6月19日にアップしたクスクスがもってあるお皿。

パンを捏ね皿。お菓子を作るのもこのお皿。ボウル代わり。クスクスの下ごしらえもこの皿の上で。

サラサラのクスクスに、オイルを加えて馴染ませ、蒸し器に入れて蓋をせずに蒸す。

(「クスクス鍋」という2段式の鍋があり、下でシチューを作り、その上にクスクスの入った蒸し器のパーツを乗せてシチューの水蒸気でジンワリと蒸す。)

何分かして、またクスクスをグズリアに開けて、塩水を打ちながら手でほぐす。これをまた蒸し器に戻して蒸す。この作業を3回繰り返して、パラパラで美味しいクスクスが出来上がる。

「昔はもっと大きいのをつかっていたんだよー」

マラケシュのメディナ育ちのFさん(50代)が、話してくれました。

グズリアは、タライ代わりに赤ちゃんを洗うときにもつかっていたし、ひっくり返して台所の食材などにかぶせて、猫から食べ物を守ったりしていたのだとか。

写真のサイズでも直径50cm。それより更に大きなグズリアは、相当重たくて、猫もお手上げでしょう。(猫、多いです!)

迷路のようなメディナの中の家々は、案外そんな合理的な道具で暮らしているのかも。

食事の際、取り皿はいりません。

大きなグズリアをみんなで囲んで、手でクスクスとシチューを上手く混ぜ合わせ、一口大のボウル状に丸めて食べるのです。クスクスの山が、四方八方から崩されていく。

無造作に見えるこの食べ方にも、一応マナーーーー自分の前から食べていき、遠くの具材を撮ったりしないーーがある。

こんなマナーのせいか否かは知らりませんが、料理もお菓子も放射状に並べられます。

2007年6月27日水曜日

モロッコの物価

元中央卸市場だった場所に、今も市が立つ。ここの野菜は、鮮度もよく、価格もリーゾナブルなものが多い。

モロッコの物価

モロッコの物価が高騰しているのには、びっくり。

「滞在費がかからない国」と思っていたのに、10年前と比べると、3倍ぐらい値上がりしている感じです。(不動産はその比どころではなさそう・・・)

<1DH(ディラハム)=15円>

卵(30ヶ入り)25DH

ぶどう、ピーチ、スモモ 10 - 20DH/kg

トマト(夏) 4DH/kg 

ジャガイモ4DH/kg

ハーブ類(ミント、マジョラム、セージ、ベルベナなど)1束1DH

国産ビール(33ml) 8DH

ハイネケン(33ml) 11DH

コロナビール1ビン 20DH

モエ・シャン・ドン(750ml) 470DH(ロゼは570DH)

リプトンのティーバック(25袋入) 10DH

モロッコのメーカーのティーバック(25袋入) 14DH

路上で売っている焼きトウモロコシ(夏) 1本2DH

名物、屋台のピュアオレンジジュース 1杯(180ccぐらい)3DH

グレープフルーツジュースは10DH

そして・・・ガソリン15DH/L(!)

こちらの感覚だと、日本で700円ぐらいで買っている感じ・・・。

これでは当分はロバ車やリヤカーはなくならない・・(!?)。いや、メディナ内は、リヤカーしか入れないところが多いから、リヤカーは永遠に無くならないかな(?)。

ワタシが滞在している新しい住宅地にも、朝夕リヤカーで洗剤などの日常品を行商に来ます。笛を吹いたり音楽を流したりということはせず、「ヘイッ」「ヘイッ」と、腹に力の入った声を5秒間隔ぐらいで出しながら歩いています。

鳥のさえずりと「ヘイッ」の声が目覚まし代わりの毎日。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

公務員の給料(郵便局員など)は、6,000DH/月ぐらいで、新市街のアパートが3LDKで6000DHぐらいからだというから、今モロッコではあちらこちらが価格破壊を起こしている状態のよう・・。

外国人が欲しがる野菜が出回るようになり、それはヨーロッパ人にとっては安い価格なのですが、地元の人間には、野菜にしては高く、手が出せない。こうして価格破壊が起こっていくのでしょう。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

あちらこちらの路上に座り込んでいる女性をよく見かけます。

あまり小綺麗にはしていないし、ホームレス(?)かと思っていたら、彼女らは、いわゆる「洗濯女」といわれる日雇い労働者なのだそうです。

住み込みでメイドを雇わなくても、こういう人たちをちょこちょこ雇って家の掃除や絨毯の洗濯などをさせるのだとか。仕事内容にもよりますが、大体日当100DHぐらいだそうです。

貧しい人たちは、そうやって日銭を稼いで、家に生活用品が何にもなくても、お鍋やすり鉢などを近所の持っている人に借りて生活できるのだそうです。

なんだか『わらしべ長者』(だっけ?)の話みたいです。

2007年6月26日火曜日

モロッコのお菓子



砂糖とナッツをふんだんに使ったお菓子たち。

材料は、砂糖、ナッツ(アーモンドとピーナッツ、ゴマがほとんど)、小麦粉に、卵が入ったり入らなかったり。

特に道具がなくても作れるものばかり。

モロッコのお菓子は、ナッツやナツメヤシ、ドライイチジクを使ったものが多いですが、ナッツ類は地元の人にとっては結構高価(アーモンド450円/250g, くるみは930円/500g)なので、お菓子は贅沢品。手作りする家庭が多く、それでも専らつくるのは、ナッツが入らないビスコッティや胡麻やスパイスを使ったものが多いです。ナッツは、皮を剥いたりローストしたり、すり潰したりと下ごしらえも大変。

写真はギリーズ(新市街)のパティスリーですが、スークの中にもお菓子屋さんがあって、アイテムは割と似ています。でもスーク内のお店は半分露天状態なので、ハエが・・!!?と思ったら、ミツハチ!!!。

ハチミツと砂糖、カラメルのシロップを掛けてあるお菓子にミツハチがたかっていました。奪われた蜜回収・・・といったところか(笑)。

2007年6月25日月曜日

国民病は糖尿病

国民病は糖尿病...と虫歯。


モロッコ人の甘党ぶりにはビックリ。

150cc程のティーグラスに角砂糖を入れて、それを一日何杯も飲むのだから、砂糖の消費量も相当なものでしょう。 お店に入ると「ミントティー飲む?」・・というより「(当然)飲むよねねね??」と、断れない雰囲気でお茶を入れてくれるのですが、これがもう甘い甘い。グラスを持つ手も、ベトベトしてきます。

コレ(写真上)、角砂糖(2kg)です。 これが巷の甘ーいお茶の源です。どこの街角の雑貨やさんにも当たり前のように置いてあります。これを割ってまるでオンザロックでもつくるかのように、大きな塊をティーポットに入れるのですから・・・。(※大抵は最初から砂糖を入れてしまいますので、甘さの加減は個人では不可能・涙)

昔からこのように砂糖をふんだんに使っていたのかどうか、知りたいところです。 砂糖を銀と交換していた時代のミントティーも、こんなに甘かったのかなぁ)))。

さて、シロップのようなお茶を頂きながら、買い物をするときは、のらりくらりと価格交渉です。

I will give you a democratic price. の決まり文句には、笑ってしまいますが、外国人にはだいたい倍位の値段を言うみたい。値段を言わずに「いくらなら買う?」ときも・・・。

会話にエネルギーを惜しまないモロッコ商人には、脱帽。(でも、値引き交渉には負けるもんか(笑)。)

2007年6月24日日曜日

Inside the souk




スーク の中の道は、メイン道路でも馬車がようよう通れる位の幅しかないので、自分がどの道を通っているのかがすぐ分からなくなります。・・が、とにかく迷ったら、メイン広場の方向を聞いてジグザグ進む。 迷うと、視界の狭さと立ちふさがる塀に、多少の焦燥感、威圧感を感じることもありますが、案外スラムのように危ない空気がないのと、人がみんなおっとりとしていて基本的には親切で、迷路もどこかで繋がっているので、最終的にはどうにかこうにか塀の外へ出ることができます。

2007年6月22日金曜日

モロッコおもしろ談

Photo: a Boutique in Medina



モロッコおもしろ談

その1)着メロ。みんなやっぱりアラビックミュージックなのだ。 ヘビ使いみたいにヒョロローーーという音が携帯から鳴るのには笑ってしまった。

その2)信号。何故か縦横どちらかにしか付いていない。 片方が止まれば、信号が変わった印(?)なのか、もう片方が動き出す・・・というシステム!? (当然、信号無視も多し)

その3)モロッコ人はフォークが苦手。 パスタを短く刻んでスプーンで食べる人多し。(要するにロングパスタをフォークで食べるというのが苦手らしい。)フォークを使い始めたのは、ここ5,6年のことだとか。今もクスクスは、手づかみで食べる人が多い。

その4)スイカの種が美味しい!? こちらの人はスイカの種を出しません。 「ナッツだ」というのが言い分。カリカリが美味しいと果肉と一緒に種もがりがり噛んで食べる。

その5)すっかりお馴染みのマラケシュのジャマ・エル・フナ広場。パフォーマンス化した水売りのおじさんも、最近はかなり手抜きで、昔ながらの民族衣装・・のはずが、足下は、何故か革靴。9時過ぎには、そのままのスタイルで家路につく姿を見かける。・・・「浜までは、海女も衣着るしぐれかな」でしょ!?

その6)アラビックコート=”ジャラバ”は、かなりラフな上着だが、厳格なムスリムの黒装束(マスク付き)の女性、下は実はジーンズだったのが、とても親近感を持った。

2007年6月21日木曜日

Cous Cous



-picture from last Friday-


金曜日はクスクスの日)))

金曜のお昼、滞在先のファミリーの親戚サイダさんの家でゆったりとした昼食。

日本のナベ料理のように、人が集まる時は大皿に山盛りのクスクスが定番のようです。

この日のクスクスは、人参とチキン、ひよこ豆を柔らかく煮込んだシチューとタマネギを飴色に炒めて黄色いレーズン(酸味が少ない)とシナモンを加えたものを乗せています。(タマネギには砂糖が入っていると思います!)

人参の甘さをシナモンが引き立て、なんともいえない美味しさです。 チキンと人参、豆の煮込みには、本来ならサフランを使うのですが、サフランはこちらでも高級品なので、専ら黄色い色粉が使われています。 (※ちなみに写真は1キロ半のクスクス!!)

この甘いクスクスには、ルブン(leben)というサワーミルクが付くのが定番だそうです。 ルブンは、少し醗酵が進んで酸っぱいヨーグルトのようなもので、何も加えずに飲みますが、コレ、マンゴージュースで割ったら、おいしいラッシーが出来そう・・・。

お昼にみんなでクスクスを突っつき、15分ほどのシエスタをした後、お手伝いさんにお茶の指示をして「ゆっくりしてってねー」と、再び職場に戻っていくサイダ。

モロッコでも、共働きの家庭が増えつつあり、家庭料理も、手を掛けない方向へと向かいつつあるようです。

2007年6月20日水曜日

タジン鍋 Tajine



街角の食堂で準備されているタジン。


タジンとは、この土鍋の名前でもあり、このナベで作る煮込み料理は全てタジンと呼ばれます。

とんがり帽子状の蓋の中を水分が循環する仕組みになっていて、加えた野菜の水分を上手く活用して調理します。 肉or魚+野菜類が基本。このナベは1-2人前用ですが、どの家庭にもこのふたまわり大きいタジンがあります。最近はガスの火にもかけられるタイプのものがあるけれど、巷に出回っているものは、炭火程度にのみ耐力。 この時期は、豆と肉の煮込みが美味しい(!)。 この鍋ごとデリバリーも・・・。 

2007年6月19日火曜日

Les koutoubia





クトゥビア メディナ(旧市街)の西にある高さ65mの塔。12世紀に、この塔(ミナレット)とモスクが建設されましたが、現在はモスク部分のみ。 10年前にマラケシュに来たときは丁度修復中でしたが、今回美しい姿を見せてくれました。 メディナ内で迷ったら、この塔を見上げて方角を確認・・・と思ったら、視界が狭すぎて案外見えない(苦笑)。

2007年6月18日月曜日

2007年6月14日木曜日

Jardin Majorelle Marrakech




壁から出ている配線もツルと一体化して・・・コレって意図teki!???

2007年6月13日水曜日

Jardin Majorelle Marrakech




10年ぶりのマラケシュ。そして、初めてのマラケシュの夏。

一周5-6キロの、日干し煉瓦の城壁で囲まれた旧市街メディナ(Medina)と、その西1.5kmに広がる新市街ギリーズ/Guelizがマラケシュの中心地。 薄煉瓦色の建物が連なり、ビターオレンジやオレンジ、椰子の木の街路樹がつづく。

この景色はさほど変わっていない気がするが、物価は急上昇中。フランス人を中心に、外国人ブローカーも沢山入ってきているという。 新市街には、アパルトメントやホテルが次々と建ち、ちょっとした建設ラッシュのようだ。

その外れにあるマジョレル庭園。 フランス人画家のマジョレルが造園、その後、イヴ・サンローランが所有している。ヨーロピアンのイメージする「モロッコスタイル」。真っ青な家、青、黄、緑のテラコッタ、サボテンガーデン・・・は、モロッコのまっさらな空と褐色の土壌に見事にマッチして美しい。 (このすぐ裏手に滞在しています。)