泡菜擅子(パオツァイタンズ)
老四川瓢香にて撮影
何やら、中国と韓国の間で、キムチの起源を巡って論争になっているらしい。
火付け役は、中国の人気Youtuber李子柒さんによる投稿。
<#(ハッシュタグ)中国の食べ物>で「キムチ」がUPされているのです。
youtubeも、人口14億の国でヒットすると、白も黒、黒も白になりかねないから、その影響力は侮れませんねえ。)))真実が多数決で決められては、研究者にはたまったものではないでしょう。
何をキムチとして論争を起こしているのか??
見ればYoutubeのそれは、真っ赤な唐辛子入り。
中国側が<中国は、1500年前から云々・・・>と主張しているところからすると、唐辛子が使われるようになる以前からのお漬けもの文化について言及しているようです。
「塩漬けなんて・・・どこの国にもあるじゃないか」と言いたくなる。
中南米原産お唐辛子が世界に広がったのは16世紀以降。
これが唐辛子入りのものについてならこの論争、着地点がありそうなのだけれど、中国が議論の俎上に載せてきたのは「泡菜(パオサイ)」。塩と香辛料、酒を加えた水床で作るお漬けもの。
泡菜は、日本で言えば、糠を使わないぬか漬けのようなもので、乳酸発酵させる一手間で、旨みを増した状態にし、そのままでも、また料理に使ったりする。インゲンなどを泡菜にして炒めると、それはそれは美味しい一品に(!)。
泡菜は、泡菜擅子(パオツァイタンズ)という漬物壺【写真】で作ります。
野菜が豊富な四川省独特のものなのだそうですが、中国各地で使われているみたいです。
キムチの語源は「沈菜(チムチェ)」、または「鹹菜(ハムチェ)」とか。
「沈菜」と「泡菜」。確かに似ています。
陸続きのお隣だし、元漢字を共有していた国同士だもの。
発酵食は温暖な南方が得意とするところ。日本でも、ぬか漬け文化は北九州が盛んです。
もちろん、影響を受けてもいるかもしれないけれど
日本の味噌や醬油だって、あぶない、あぶない。
「味噌は中国のものです」なーんて言われたら・・・やっぱり暴れますw
物事の本質は、お漬けものでは無く、国家間の言いがかりのネタに漬物文化を引き出したようなところが大いにありそう。
こういうことは「諸説あり」でくくるとして、美味しさを共有しようではないか。
せっかくだから、この機会に、赤いキムチに欠かせない、唐辛子のルーツをたどってみるとしましょう。
「諸説」が気になる方はコチラをどうぞ♪
↓
<つづく>
0 件のコメント:
コメントを投稿