2006年3月15日水曜日

柿木村の有機野菜


" 時代に流されないようしていたら、時代の先の方にいました”

通勤路にこんなコピーの看板を見つけて、ずっと通る度に気になっていたのですが、今日、やっと立ち寄ることができました。

そこは、柿木村の有機野菜を扱う「産直館」。

柿木村は、山口県と島根県の県境に位置していて、江戸時代、参勤交代や交易で、山陰と山陽をむすぶ交通路だったところ。110余年、行政区域を一度も変えることなく現在に至る、日本で1番古い歴史を持つ村なのだそうです。

ある意味、戦後取り残された村だったのかもしれませんが、自給自足の精神から、当たり前に有機栽培を続けてきた・・・。売るためではなく、自分が健康に生きるために作るのですから、自然にそうしていたのだといいます。もっとも、戦後には近代的な暮らしの為に、売り物としての農業をいう声もあったようですが、オイルショックで消費生活のもろさが路程されたことを機に、村を挙げて本格的「自給」=「有機農業」に取り組んできた村なのでした。

農家は、自分たちが食べる用と出荷用を分けて作っていることは、よく聞かれますが、無農薬栽培というのは、地域全体で取り組まなければ出来ないことだとも聞きます。

考えてみれば「こっちの畑で農薬が撒かれたら、あっちの畑に移動しましょ」と、虫さんたちも、引っ越してしまうだけ。また、土壌に染みこむ水にも境などない---。

まあ、虫といってもバッタばかりではありませんから(笑)この話は一端にすぎませんが、完全有機というのは、土壌から種からの取り組みで、なかなか大変なことのようです。農業の大変さは、やったことのない者が軽々しく語ることではないので有機についてはこの辺でおしまいにします。

さて、「産直館」の野菜ですが、2年以上農薬も化学肥料も使用せず栽培する畑で育てた野菜(V1)、農薬も化学肥料も使わずに育てた野菜(V2)、化学肥料を使わず最低限の農薬使用(V3)と、記号が付けられています。柿の木村といえども何から何まで完全100%無農薬・有機って訳ではないのですね。

店頭には、フキノトウ、菜の花、葱、玉葱、人参、水菜、ほうれん草などの野菜のほか、番茶や天日干しのしいたけ、きなこ、米、豆腐などが並びます。

お店の方が「根菜や葱は、特に味がちがいますよー。特に、葱やタマネギは、分かりますよー」とおっしゃるので、まずは人参、玉葱をカゴに入れました。

お米。そういえば、柿の木村は、美しい棚田でも有名な所でした。時折食卓に玄米ご飯を取り入れている私としては、R1のお米を玄米で頂きたい!(農薬は、お米の胚芽のところに溜まるんです!ひえ~))。)

持ち帰った人参の土を洗い流します。
皮ごと調理したいので、さらにタワシで表面をゴシゴシ・・・。
およよ、これが人参のにおい!? ゴボウにも似た土の香りが漂うではありませんか。いやぁ、違うものですねえ。

「食卓に並ぶ食べものは、その人の未来である」と、周時代からの食医の本にはあるそうです。
食べるものをあなどるなかれ。
食への意識は、あなたの未来を変える!?

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