2006年8月28日月曜日

『赤いバラソースの伝説』


COMO AGUA PARA CHOCOLATE
1992年 メキシコ映画
原作:ラウラ・エスキヴェル 
監督:アルフォンソ・アラウ
主演:ルミ・カヴァソス
この映画のキャッチコピーは「あなたはまいにち私をたべる」!(すごい・・) 。
主人公の女性ティタは、ある農家の末娘。末娘は結婚せず母親の世話をしなければならないという家訓により、相思相愛の相手ペドロとは結婚できない。ペドロは、少しでもティタの側にいるために、ティタの姉と結婚するという究極の選択をします。母親や姉妹家族らと暮らす大家族の農家の食事を作るティタ。料理上手なティタの料理はペドロへの思いを託す唯一の手段なのです。日々料理を作り、そんな暮らしをしているうちに、ティタは、料理を通して自分の気持ちを人に伝えることができるようになってくるのです。
彼女が作る料理を食べて、泣いたり官能的になったりする人々。
ある日、ティタは、ペドロからのバラの花束をソースに仕込み、『ショコラ』の晩餐の様子とオーバーラップします。
料理を作る人の気持ちが、そのまま料理に込められ、食べる人の中に入るということは、家庭の料理のパワーの不思議に通じるところがあるような気がするのですが、それをラテン的に具現化したようなようなところが何とも気に入ってしまいました。けっこうドロドロした話なのに、主演のルミ・カヴァソスの品とラテンのネアカさで、ほほえましくすら思えてくるのが乙です。
ちなみに、ペドロ役は、『ニュー・シネマ・パラダイス』のトト(青春時代)を演じたマルコ・レオナルディ。

それにしても、 晩餐に出てくるバラソース。チョコレートソースに仕込んでみましたが、どんな味なのでしょう??
バラの香りは、ジェラシーを押さえる働きがあるとか。ハーレムで、王様が女性達を侍らせて入浴するお風呂にバラの花弁が沢山入れられていたりするのは、我こそ寵愛を受けんと競う女性達の嫉妬心を鎮めるためだったとも・・・(!?)。

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