2007年8月27日月曜日

『レミーの美味しいレストラン』



ミツバチ、カエル、豚の番犬、魚の大冒険、馬がしゃべる・・・動物の目線で人間の世界を描いたり、奇想天外な設定は、これまでにも数多くある。
が!
キッチンにネズミ・・・ネズミがシェフに!??
パリの一流レストラン、グストーを舞台に、厨房の仕組みや組織、パリのレストラン界の厳しさをユーモラスに織り込みながら、ネズミのレミーがシェフの夢を叶えていく物語。
ネズミは、ヒトの食べるものなら大体なんでも食べられるし、人間の生活空間にもすっかり馴染んでいる・・・といえば、まあ確かにそうなのだけれど。
素晴らしい五感をもち料理が大好きなネズミのレミーにとって、唯一の壁は、体の大きさ。それが、ひょんなことから見習いシェフのリングイニとの出会いで越えられる壁となってしまったからもう大変。ヒトの目を盗んでリングイニが台無しにしたスープの味を修正したレミーは、リングイニとコンビを組むことに。二人の生み出す料理は次々とグストーの新メニューとして話題を呼ぶことになる。料理評論家や衛生局のお役人も出てきて、クライマックスは・・・・。
ラタトゥユ。
南仏の家庭料理、野菜の炒め煮。Rat and Tattoo・・・なんてダジャレはさておき、レミーの作ったラタトゥユが、評論家の舌に、幼い頃の母の味を甦らせた。スープにはじまり、ラタトゥユで迎えるクライマックスは、厳しく華やかな料理の世界に、ほっと温かな風を吹き込むかのよう。
この映画、お勧め度200%です!
http://www.youtube.com/watch?v=O-8T1IxQAzA

http://www.disney.co.jp/movies/remy/flash/

2007年8月25日土曜日

冬瓜

暑い日がつづきます。
ここへ来て力尽き果てそうな今日この頃。

水っぽいものばかりが欲しくなって、お腹がチャポチャポし始めてしまった・・・。
いかん。これで胃が鈍ると、夏バテになってしまう。

こんな時は、西瓜は、いかにも水分増量でチャポチャポに輪を掛けてしまいそうですが、実は西瓜はとてもいいのだそうです(!)。

夏の瓜・・・冬瓜、南瓜、西瓜、糸瓜、ニガウリ、胡瓜・・・全て、湿を取る働きが有るのでした。

さて、冬瓜。冬の瓜と書くけれど、夏に収穫される(冬まで保存がきくから冬瓜という)。
この冬瓜は、夏バテにスバラシイ効果を上げてくれるそうなのです。
果肉はもちろん、皮は「五皮飲」という漢方薬になり、利尿作用を促進してくれ、体内にこもる湿を取り除く働きがあるのだそうだ。さらに、冬瓜の種は「冬瓜子」という生薬。化膿性疾患(おできなど)に、大変よいのだとか。ハトムギや大黄と一緒に煎じてディトックス漢方薬。

冬瓜は、捨てるところのない優れ野菜だった!

ついでに、ヘチマも夏のお役立ち瓜科植物。ヘチマの実は、冬瓜と同じように清熱、利尿、化膿、鎮咳、去痰などの効能がある。また、おなじみのヘチマ水は、肌の火照りをとってくれる夏のローション。
(繊維はタワシになって、汗と垢を落としてくれるし。)

瓜に頼るにはあまりに猛暑な今日この頃ですが、ささやかな努力と工夫。
・・・という訳で、今日は冬瓜入りトムヤンクンといきましょーか。

   
〔写真:冬瓜にはトゲがある!! 畑から取れたての冬瓜の表面〕




2007年8月3日金曜日

ポルボロン

ポルボロン(ポルボローネス)という、スペインアンダルシアの伝統菓子をいただきました。
粉砂糖、アーモンドパウダー、小麦粉、バターにシナモンなどで香り付けしただけの素朴な焼き菓子。

材料からすると、さっくりクッキーかな?と思われるだろうけれど、このお菓子の特徴は、小麦粉をきなこのようにから煎りしてから混ぜ合わせてあるところ。
その一手間で、このお菓子の、ほろっ、ふわっ、と口の中で落雁が溶けていくような食感が生まれる。なんとも美味しく楽しいお菓子だ。

ナッツ、お砂糖、小麦・・・これ以上シンプルにしようがないくらいのシンプルさ。
飽きない美味しさです。