2009年4月11日土曜日

『しあわせのかおり』

中国料理がテーマの映画と聞いて、いてもたまらず見に行きました。

金沢の漁師町。料理人の王さん(藤竜也)が、この店の全てを切り盛りする小さな中国料理店「小上海飯店」。
人気の定食も、王さんが一人で全行程を作っているのですが、ココの定食の内容がいいんです(!)。
肉料理がメーンの「山定食」と、海鮮料理がメーンの「海定食」。
ちょっとボリュームがあるけれど、野菜もたっぷり、鶏の挽肉で取ったスープもが付いて、食べるほどにヘルシーな印象。この定食ならこれなら毎日食べられそう・・・。
定食のお料理がスクリーンに映される度、毎日通い詰めるこの店の常連と、多いに気持ちを重ねるのでありました。

シングルマザーの貴子(中谷美紀)も、すっかり王さんの料理の虜になって通い詰める始末なのですが・・・。

ある日、王さんが脳梗塞で倒れ、後遺症でお店が続けられない状態に・・・。そして貴子は、王さんに弟子入りし、王さんの味を受け継ぐことを決意するが・・・・・。

・・・というストーリー展開を知らされたら、そりゃあ料理修業のシーンに期待するでしょ。

ましてや、この映画の料理指導をした木章さんは、キャリア45年の名点心師。
茂木手さんの「差し替えの手」を楽しみに、映画館に足を運んだのでした。

でも、この部分への期待は、少々ハズレでした。

ジュッ!という高温の鍋の音と共に映し出されるのは、料理や手さばきではなく名優の藤竜也であり中谷美紀のお顔のどアップなのでした(涙)。

・・・ということで、料理人の方々からすると、諸々かなり突っ込まれそうな映画なのかも知れませんが、「秘伝」「技を盗む」なんて言葉が最もしっかり根付いていそうな中国料理界、ここは、あしからず・・・ということか。

紹興酒の町、紹興でのシーンには、昨今の中国関連ニュースに辟易しているヒトも、中国へ旅したくなるかも!? 




0 件のコメント:

コメントを投稿