陶芸家 神山清子の作品 |
毎年毎年、毎日毎日、習慣(惰性?)のように朝ドラを見ています。
習慣や惰性になるのは、15分という時間のせいでしょうか。
土曜日の1週間の総集編でまとめて一気に見れば、それは「選んで」見ているドラマという認識になるのでしょうけれど、そういう見方だと見ていなかったかもしれないドラマもこれまで沢山あったような・・・。
そんな風だから、ドラマが終わるとすぐ忘れてしまっている。
これも15分というチカラの入らない時間故か?
現在放送中の「スカーレット」も、「戸田恵梨香さん、感じイイネ〜♪」なーんて、なんとなく見続けいる訳なのですが・・・・
後半、陶芸にフォーカスされてくると、なんだかいろいろ心を揺さぶられてきました。
「スカーレット」は、実在の陶芸作家・神山清子さんをモデルにしたお話ですが、このドラマに出てくる作品は、実は全て神山清子さんのものなのだそう(!)。
神山清子さんは「不浄の女は入るな」なんていわれたりすることもあった時代の、陶芸の世界における女性先駆者であり、古代信楽の自然釉をよみがえらせた陶芸家。
今日はその、天下無二の作品(本物!)数点が画面に映されて、ちょっと感動的でした。
(ちなみに夫・八郎さんの作品も、本物らしいです。)
素晴らしいですねえ)))
神山清子さんについての記事は、「スカーレット」をきっかけに沢山ネットに出ていますが、彼女の言葉で綴られている記事があったので、こちらにリンクを。
↓
https://fujinkoron.jp/articles/-/1179?page=2
彼女の作陶人生は、『火火』(田中裕子主演)という映画にもなっているようです。
波瀾万丈の人生を知ると、情念の炎ので焼かれたのかという思いもよぎりましたが、この茶碗は「無心」になれ「静」の時間を生んでくれそうな趣。
彼女は様々な思いを作品に昇華させたのかもしれません。
陶芸といえば、二十数年前、焼き物を見るのが楽しくて楽しくて・・・あちこちの工房を訪ねたり、大して上手くもないけど好きだった料理を盛る楽しみを膨らませ、器を買ってみたりしていた頃がありました。
思えばまだあの頃は、ある意味ブームでもあり、神山清子さんのような作家さんが追随をはじめていた時代だったのでしょう。
焼き物について「○○焼」という言い方から、土や釉薬、伝統の壁を越えた創作モノ、作家ものが注目される時代の始まりでもあったような。
ひょんなご縁で、ある作家さんのファンになって、工房にもよく邪魔をしておりました。
工房には、いろんなプロセスの製作途中の作品が、板に乗っかっておいてあり、散らかっているような整理されているような・・・。
(朝ドラの工房みたいにすっきり整然としているのなんてありえない〜と思ってしまうのですが、ま、これは撮影用ですから仕方ないですね。)
その作家さんやお仲間を、我が家にご招待して食事会をしたとき、その作家さんが、
「真紀さんのお料理にはエスプリがある」と言って下さって、なんだかよく分からないけど無性に嬉しかった。)))
その場の盛り上がりで、料理教室などすることになってしまって、なんちゃって料理教室の始まりでした。
その作家さんはもう他界されましたが、神山清子さんと同い年(!)。
65歳に成られた頃でしたでしょうか。県の功労賞を受賞されたときは「"奨励賞"が欲しかった」なんておっしゃって。モノ作りでは30,40歳ではまだまだひよっこ・・・とでもおっしゃりたかったのかも。
我が家の玄関には、その作家さんの、エネルギーに満ちた50代頃の作品を飾っていますが、今も日々チカラを授かります。
モノ作りはその時代を映し出します。
二十数年前は、ズッシリと力強い器が多かったし、そんなのに惹かれていました。
ちょっとした不自由さを楽しむといったような、それがゆとりなのだというような・・・。また、一見不自由なようで、包容力があり優しい。
確かに、そんな時代だったような気がします。遊び心に溢れていました。溢れるエネルギーを、さてどう致しましょうという感じで。
令和の時代、どんな作品が生まれるのでしょう??
「スカーレット」の喜美子(神山清子)さんのように、溢れるエネルギーの化身のような作品に、会いたいねえ。))
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