2008年10月31日金曜日

ヨークシャープディング





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お菓子を作るとき、卵のチカラにいつも感服する。

スポンジケーキ。電動のビーターも無い時代に、よくもメレンゲというものを作り出したもの。
プリンはもちろん、カスタードクリームやアングレーズソース、パンのつや出しにも・・・。
また、油脂と混ざって乳化したりと、調理科学が凝縮したような食材たまごちゃん。

そしてーっ。
このヨークシャープディング!

卵と牛乳と小麦粉を混ぜ合わせて型に流し込みオーブンで焼だけ。
イギリスでは、ローストビーフなどに添えられて、グレビーソースを付けて食べるけど、肉汁よりチーズ味かカスタード味で食べたいきがします。
シュークリームに通じるものを感じますが、シュークリームとヨークシャープディング、どちらが先に生まれたのでしょう??

カスタードクリームを作って膨らんでできた空洞にドポッと乗せて食べてみました。





2008年10月25日土曜日

シナモンロール ”シナボン”




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懐かしの味、"シナボン"。

フィラデルフィアのダウンタウン、マーケットストリートにあるモール内に"Cinnabon(シナボン)"というシナモンロール屋さんがあり、写真のシナボンの2倍以上のすごいボリュームの大きなシナモンロールを売っていました。

大きさもさることながら、アイシングがまたた~っぷり掛かっていて、さらに小さなカップに追加で掛けるアイシングを付けてくれるのです。

1ケ=1200cal というのが売り(?)か否かはしりませんが、そう明記されていたが印象に強く残っています。

時々買って食べては、胃袋のアメリカナイズぶりの尺度としていた一品です。

卵とバターたっぷりの、生地自体が濃厚な巷のそれとは異なり、生地が意外にあっさりとしたパン生地であること、そしてシナモンの量がほんとにたっぷりなことが気に入っていました。

上からかけたアイシングがロールの間にもしみ込み、中のシナモンと混ざり合ってシナモンアイシング化してしまうぐらいのたっぷりのシナモンに、そして「甘いものはとことん甘い」アメリカンテイストに、カルチャーショックにも似た感慨を覚えたものでした。

「シナボン」は、一時NYCのペンシルバニアステーション構内でも売られていましたので、ご存知の方の方が多いかもしれません。

いや~思い出の味故、思わず語ってしまいました。あしからず。

ともあれ、風が冷たく感じるセンチメンタルな秋など、たまらなく食べたくなり縮小版のシナボンを作るのでした。




2008年9月27日土曜日

きくらげ





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木耳(きくらげ)とは、よくいったもんだ・・・。

直径5センチほどのプルンとした国産生きくらげを入手。

中華鍋で炒めると、キュッキュッと音を立てる。

生き締めにしているみたいでちょっと気が引けるが、生ならではの食感でもって味わうと、もうそんなことはすっかり忘れてしまう。

植物性にかわ質というから、いかにもお肌に良さそうな気がするけれど、お肌によいのはむしろ白きくらげで、黒い方は、血液サラサラ効果と便秘にグーなのだそうである。

中国産木耳から農薬基準値の2倍が検出されて以降、国産木耳の需要もググッとアップしたようで、生は奄美大島などで生産量を上げているようだ。




2008年9月11日木曜日

コロッケ





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コロッケは、家庭料理の中でも、食卓にはよくのぼる割に意外と台所自給率が低い料理のひとつだと思う。

お芋をふかして、肉野菜を炒めて、丸めて、衣付けて揚げて・・・・。
揚げ油だって、たっぷりの油で揚げないと、パン粉の衣がふかっといかない。
この行程を、他の副菜を作りながら進行するわけだから、手間はもちろん、台所は作業場狭しで大変。)))

我が家でも、めったに作らないお総菜のひとつ。

手間暇意外にも理由がある。なかなか「これぞコロッケ!」というものが出来上がらないのだ。

祖母の料理で育ったワタシにとってやはり祖母のコロッケが「ザ・コロッケ」です。巷で売られているコロッケより少々具の肉と野菜が多かったせいか、ほくほくというよりホワッとした食感で、形もおはぎ型。甘辛い肉じゃが風の味付けで、あまりソースを必要としなかった。

あのコロッケを再び・・・と、何度かチャレンジしては、ほわっとした食感の硬さでは、揚げる行程でくずれたりして、失望と共にだんだん離れていた一品である。

久々に、奮起して作りました。
成功率を上げる為に、気持ちジャガイモの量を増やして、おはぎ型ではなく俵でチャレンジ。俵型にすると、なんだかエビクリームコロッケみたいですが、これは最近もうひとつなつかしい味になりつつある、尾道のお総菜屋さんのコロッケの影響。具にはなんと甘からの蛯子が入っている(!)。玉葱と蛯子にハウス(?)の塩コショウ・・・みたいな味付けなのに、なんとも妙に美味しい!

祖母のコロッケとこのコロッケの共通点は「少し柔らかめ」というところかもしれない。

これにはやっぱりウスターソースをたっぷり掛けたい気分。

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英国ウスター市、リーアンドペリンズのウスターソースは、白州次郎さんがイギリスでの学生時代からずっと卓上から切らさなかったとか。
ナガノウスターソースも美味しいですよ♪
(株式会社ナガノトマトNU/長野県松本市芳川村井町233)

ちなみに、付け添えキャベツは、キャベツと青シソを一緒に千切りにしたもの。

これも祖母の味。




2008年8月21日木曜日

「知る」ってなんだ?

『チャンスがやってくる15の習慣』という本に、「人生の価値は何を知っているかではなく、何をしたかで決まります」という言葉がありました。

古新聞を整理していると、『忘却の力』の書評に「何でも知っているバカがいる」・・・「知的メタボリックに陥るな」等という下り。

「知る」って言葉の幅は人それぞれでしょうけれど、実践して熟成させて、「知る」に繋げていきたいなぁ〜。)))



2008年8月15日金曜日

井戸跡


トルコ--コンヤからチャタルホユックに向かう途中で、古い井戸の跡を見かけました。

なんだか今ひとつ機能的でない気がしたのだけれど、映画『アラビアのロレンス』のあるシーン、ネフド砂漠を横断した後に20日ぶりの水の恵みを受けた井戸---が、これそっくり(!)で、なんだか感激してしまいました。

長細い石(ここにあったのは後にコンクリートで固められたものでしたが)に注がれた水を、羊たちが囲んだんでしょうか。)))

2008年8月14日木曜日

『アラビアのロレンス』

シネ “マンマ” 番外編

この映画、子供の頃に観た記憶がある。淡々とした映画だった記憶があるが、あの頃は、この映画のスゴさがまだよく分からなかった。

遊牧民って、具体的にどんな人たちなんだ???

トルコ旅行の余韻から、『アラビアのロレンス』には、遊牧民の形容詞ともいえる砂漠の民ベドウィンが出てくるので、どれどれ・・・とレンタルで借りてきた次第。

今更ストーリーを語るのも野暮なので、それは省略。

ほんの100年前の話(実話! ロレンスの自伝が原作)なのに、日本人が一番疎い地域と時代。類に漏れず、オスマントルコの位置づけやアラブ部族については知識不足な私。地図や歴史資料集を片手に映画の展開を追いました。

砂漠を行き来する英知をもつベドウィン。戦争も陸海戦術だった時代には、重要な役割を果たしていたのでした。

ベドウィンの部族長のような者が力を付け、支配勢力を強め、カリスマ性を帯び、ビンラディンみたいなリーダーになっていったのかな〜))。

『~ロレンス』以降の世界、その後の100年、中東、そして世界は、知っての通りである。