2007年1月16日火曜日

奥出雲葡萄園のワイン

市内のレストランの催し、奥出雲ワイナリー長安部紀夫さんを迎えてのワイン会に参加しました。

奥出雲葡萄園は、1990年創業。有機あるいは低農薬栽培で風土に根ざした農業を志すワイナリーです。

昨年ワイナリーを訪れた時は、その衛生管理の徹底降りと緻密な仕事ぶりに感嘆したものです。とても日本的なワイナリー。さて、そのお味は???

本日のワインは6種類。
1)2005 奥出雲ワイン シャルドネ 
2)2005 奥出雲 ワイン シャルドネ・アンウディッド
3)NV 奥出雲ワイン 白  
4)NV 奥出雲ワイン ロゼ 
5)2005 奥出雲ワイン カベルネ・ソーヴィニョン
6)2005 奥出雲ワイン 小公子

シャルドネは、樽熟成のものと、樽を使わないで造られたタイプ2種。同じブドウを使ったワインが、樽の有無で色も味わいもこんなにも違うということに、改めて驚きました。樽熟成の1)は、ちょっとブドウが樽に負けてるような気もしなくもなかったけれど、それなりの味わい。

3つ目の白は、ホワイトベガールというヤマブドウ交配品種。ヤマブドウは黒葡萄なので、色もちょっと紫のニュアンスが感じられます。香りは、とてもフルーティーで、ソーヴィニョン・ブランを思わせる青リンゴの香り。酸もしっかり感じられます。山ぶどうは酸の強い葡萄なのだとか。これを飲んだ後、再びシャルドネアンウディッドに戻ると、なんだか薄くて物足りない感じがしてしまいました。けっこう華やかで、和食に合わせやすそうな辛口。

ロゼ。
なんでも、このロゼの誕生は、カベルネの不出来にあったとか。着色のわるかったカベルネを、無理に技術を駆使して「赤」に仕上げるのではなく、ロゼに仕込んでみたところ、国産ワインコンクールで銀メダルを獲得するほどの出来になったというから面白い。「完璧を目指すのではなく、最善を目指す」。自然派、共生をポリシーにしている奥出雲葡萄園らしい個性が生まれたというわけです。
しっかりとした醸造の基礎の元にこの柔軟な取り組みがあることが、個性を生む鍵なのかもしれません。試飲会等で、よくピノ・ノワールのロゼを飲みましたが、美味しいモノに当たった試しがありません(涙)。まあ、そもそも高級品種をロゼにしようというのだから、よっぽどブドウの出来が悪かったんでしょうが・・・。鉄臭さが目立つものばかりでした。その印象があったので、このロゼは私に取ってはかなりポイントが高いように思いました。安部さん曰く「缶からでてくるドロップの苺味」。確かに、ボジョレーっぽい味を感じます。
ロゼが生まれてしまうくらいだから、やっぱりカベルネはイマイチだったけど(笑)。まあそれも、カベルネがかくあるべしというイメージを持ってしまっているから故。タンニンに弱い人にはこんなカベルネもよしかな。

小公子。
渋みは決して強くないけれど、濃い!なんでも、こちらの葡萄品種は、中央アジアのカラコルム地方が原産のブドウと山ぶどうを交配しているのだとか。山ぶどうは、糖度が23-24%まで行きながらも熟しても酸が落ちないのが特徴で、濃いけどしっかりしたバランスのよい味わい。名前から、つい紹興酒を思い浮かべてしまった私は、香りが「陶陶酒」に感じてしまいました。

恐るべし、先入観。

お料理も、思いっきりフレンチな食材にもかかわらず、あっさり仕立てのソース。油脂のとろみではなくコラーゲン質によるとろみが舌にも美容と健康にも嬉しい一品。豚足のファルス。ワインの重さとバランスを考えてのことでしょうか。

いやぁ~))))参りました。

おまけ:親会社の木次乳業さん。ここの低温殺菌牛乳はおいしい!
最近牛乳はあまりのまないけど、ここのはちょっと安心感がある。さほど高くもないし。クロテッドクリームやサワークリームも造っています。




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