その香りは、コショウに通じる辛味に茗荷や新生姜のような爽快感とエキゾチック感がプラスされ、存在感がありながらも軽やか。
私はこのカルダモンというスパイスが大好き。
名前もいい。
カルダモン。
「(オレは)オレだもん♪」と言っているみたい。
「オレはオレさ」 “I yam(=amが鈍ってる) what I yam” とはポパイのセリフ。楽天的な感じでいながら、実は頼もしい。
そう、カルダモンは、お肉にもお魚にも野菜にも、そしてデザートにも使えるという頼もしさがあり、ブレンドされても、脇役使いでも、凛として確かな存在感を放つ。
このキャラ、男性でも女性でも魅力的ですが、スパイスワールドでは、コショウが王様でカルダモンが女王と言われています。
共に活用の幅では1,2を争いつつ、圧倒的パンチ力とお肉との強い絆に軍配があがり、コショウがキングに。カルダモンは、優しさとエレガンスでクイーンに…というところでしょうか。
中医薬の観点からは小豆蔲(ショウズク)と呼ばれ、お仲間の白豆蔲(ビャクズク)同様、「芳香化湿」(=香りの刺激で水分の代謝を促進)、「理気温中」(=気の巡りを促進し、お腹も温めてくれる)とされています。その揮発性の爽やかな香りが一役かっているということのようで、胃腸の機能性を気の流れ面からバックアップしてくれるという訳です。
その香りを活かすには、カリーの仕上げブレンドスパイス 「ガラムマサラ」然り、料理の終わりにパパッと振りかけるのが良さそう。でも、スーッと爽やかな部分を煮て飛ばしてしまい、残された甘い香りで料理の甘さを引き立てるなんて使い方もあるのです。
スパイスを加えて煮詰める牛乳デザートのクルフィや人参と牛乳とスパイスを煮詰めたガジャルハルワなどがそれです。
辛さとも甘味とも仲良くできるなんて、なんて社交的なスパイスなんでしょう♪
バランスのよさと親しみやすさで魅力的な “クイーン” です。
カルダモンがミルクの甘味を引き立てるデザート、クルフィ。
9月の料理教室に、登場予定です。
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