魚・魚・魚
お寿司の話になったので、スウェーデンのお魚について語りたい。市場では、豊富な種類の魚が出回っており、マリネや薫製などの魚の加工品も沢山売られている。ちょうど夏のこの時期は、カレイやヒラメなども沢山出回っているようだ。「左ヒラメに右カレイ」・・とすると、この巨大なのはカレイ!?日本のお魚図鑑にあるものとは比較にならない大きさ・・・。その横にはサバがある。いずれもなかなかの大振りだ。それから小イワシ。これは万国共通サイズ。スウェーデンで最も一般的に食べられている魚は、サーモン、タラ、ニシン等々。ニシンは、クリーミーなマリネソースに漬け込まれたものが日常的に食べられているそうで、マリネソースも、いろいろなバリエーションがあり、魚屋さんで扱っていたりする。
【写真上】写真上は右から、カレー風味、マスタード味・・・ニンニク風味やシェリー風味のものもある。
ニシンは漁場によってSillまたは、Strommingと呼ばれており、stillは、Kalmarsund(カルマル海峡)以南でとれるニシンのこと、Strommingは、バルト海のニシンだそうだ。
このStrommingを発酵・貯蔵させた"Surstromming" という食べ物があるそうだ。これは北部の人が食べるらしいが、想像するに、塩辛かカピ(海老を発酵させたもので、タイ料理に使われる他、類似のものでキムチ造りに使うものがあるし、魚醤なども発酵のプロセスを踏んだ食品)のようなものであろう。かなり臭いらしいが「日本人なら大抵の人が食べることができると思う」とMさん。味覚は慣れと訓練。納豆、塩辛等で鍛えた舌ならではということであろうか。熟成チーズで鍛えられたフランス人もイケるのではないかと思うが、食感が加わると・・??スウェーデンの人は、小エビもよく食べるそうだ。北海で捕れた小エビをすぐに塩ゆでしたものが、冷凍で沢山出回っている。また、この日の夜行ったイタリアンレストランでは、「イカを切らしたので海老をつかいました」と、小エビが沢山入ったパスタを持ってきてくれた。あれはひょっとしたら冷凍食品だったかも・・・。ちょっとしょっぱかった。
スウェーデンでは、あまりイカやタコは食されないらしい。Mさんによるとウニも食べないとのこと。だんだん寿司ネタが減ってきた・・・。やはりストックホルムの寿司屋には入るまい。また、貝はストックホルムではあまり無いらしいのだが、西海岸(ヨーテボリあたり)では、ムール貝が食べられるとか。また、季節限定(秋~冬)で、ロブスターやザリガニ(夏)もよく食べられるそうだ。
この辺の話を聞くと、ここではやっぱりイタリアン?と思ってしまうではないか。ストックホルムでもイタリアンは大人気。あちらこちらで本当に沢山のイタリアンレストランがある。
世界で一番愛されている料理はイタリアンか!?
ニシンのマリネを試食しては「このしろやままかりの美味しさには叶わないな」とつぶやき、寿司屋をのぞいては「ネタは日本のに限る!」、イタリアンも「やっぱり素材よね」などと、魚介になると、ついふるさと自慢したくなる。ひょんなところで、自分の中に眠っている郷土愛(?)が首をもたげていることに気づき、つらつらと思っては、ひとり苦笑してしまうのだった。
★この日記は、別途サイトでアップ予定の旅レポートの一部なので、本ブログ上では《○○の写真》などとなっているところがあり、一部、本文と一致しない場合がありますのでご了承ください。また、文中のスウェーデン語は、全て英語式の表記に代えて表記している為、スウェーデン語が正確に表せていないところが多々ありますこと、ご了承ください。
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