2018年3月4日日曜日
母乳が出ない? 薬膳対策
昨日は、広島駅からほど近い二葉公民館で、一日薬膳講座でした。
40〜80代(!)の幅広い年齢層での料理教室。
温茶の試飲、じっくり取ったスープベースの試飲。
調理は、子育ても孫育ても経験済みの、ベテラン主婦の皆さんが大奮闘で、手際よく進み・・・完成した料理の試食へ。
薬膳は、食べてこそ!
自分の体の声を聞いてこそ!
このころをモットーにしているワタシの教室では、試食タイムは一番大事にしたい時間です。
教室の後で、母子保健訪問指導員をなさっている方が質問に来られました。
おっぱいが出にくい母さんに、何か食事のアドバイスができないかとのこと。
若いお母さん、昨今の母乳神話もあってか、母乳が十分に出ないことを大層悩んでいるようです。
母乳は「血液」なので、血流をよくするよう、温まるものを飲むように進めたりしているそうなのですが・・・。
血液そのものが不足している状態だと、いくら血流を良くしても、流れる血が少ないのだから、母乳の出に変化がないのでは?
中医学では、血液検査で貧血ではなくても(=血中成分には問題無くても)体内の血液量が少ない状態=「血虚」という考え方があります。
妊娠中から出産で、相当の体力を消耗しているところへ授乳ですから、新しく血を作る力が残っていないという状態かもしれません。
「乳血同源」=母乳は、気(エネルギー)と血が変化したもの。
気血の両方が不足している状態(気血両虚)である可能性が高い。
まずはお母さんの体力回復です。
そして、お乳がでないことを悩むことをやめよう!
ストレスは、血を蓄える肝に直結しているのですから。かつ、血流にも影響します。
中国では、産後に亀を食べる。
韓国では、産後にワカメスープ。
日本では、「お団子を食べるとお乳がよくでる」なーんていいます。
これらを薬膳的に検証してみると・・・
亀=コラーゲン、養血補陰=血液と体液の補充と、筋骨強化をお助け。そして補気!
ワカメ=造血のお助けをする葉酸や、ヨウ素の補給(韓国はお肉は元々よく食べているからねw)プラス、血をキレイニしてくれる。
お団子=補気か・・・!? 血を作るためのエネルギー補充が第一ということかな。小豆餡が一緒だと尚イイですが。
亀、すごく効きそうだけど、日本では難しい・・(^^;)。
代わりに、今の時期なら2月の教室で紹介したスパイシーな羊肉なんてどうでしょう。
羊肉は、血液増加とエネルギー代謝UPの必須アミノ酸 L-カルニチン多、温効果も高く、疲労回復に最適です。加えて、漢方薬の十全大補湯入りスープなんて飲んだらグーだと思うなあ。今日の豆苗のスープもいいです。
亀でなくても、血を作る食べものと、エネルギーを補充できる食べものをしっかり食べて、気分よく過ごすことを心掛けよう!
最後の「気分良く過ごす」。“言うは易し” ですよね。
「悩むな」といわれて「ハイ、悩むの止めます」とはいかない・・・。悩みって、忘れよう、考えまいと思っても、頭を支配してしまうもの。
簡単ではないけれど、始めの一歩、まずは気=エネルギーを補うところから始めよう!
ほら、自転車だって、最初の一こぎが一番重たい。まずは踏み出さねば。
そうしていると、少しずつ心が楽観的になれるのではないかと思います。
辛いことがあったら、まずはごはんを食べる。
これは昔から、おばあちゃん、おっかさんが、事情を尋ねるより、まずは何か食べさせる・・って、よくやってたこと。
お腹を満たして、脳にも栄養が行き渡ってから、お悩み解決対策です。
焦らず、少しずつでも確実に栄養を取っていくことを考えましょう!
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