写真は、昨日のNHKカルチャーでご紹介したゴーヤ寒天入りフルーツポンチ。
ゴーヤ寒天には少々苦みと青臭さがあるのですが、暑さたけなわの時にはなんともウマイ一品です。(今期は腸活がテーマなので、甘味は全てオリゴ糖シロップをベースにしました。)
33℃越えの正午過ぎ、皆さん、湯気が立ちそうな様子で会場にご到着。
皆一様に美味しく感じたようでした。
五行、五味では、夏は、苦み・・・に相当しますが、ゴーヤを食べるとそのことに偽りなしと、膝を叩きたくなります。
高校野球の選手達には、ゴーヤ寒天ではなく、沖縄仕込みの「ゴーヤしりしり」(ゴーヤのすり下ろし汁を加えたジュース)をゴクッゴクッといかせてあげたいところ。咽の渇きがスーッと引くぞ〜♪
ところで、苦いものを食べたわけでもないのに、口の中がやたら苦く感じる時、それは熱がこもっている状態(熱証)であるサインかもしれません。
「ゴーヤが美味しい〜♪」というのとは違って、本来苦くないはずのものを苦く感じたりするのです。
例えば、蛍の歌じゃないけど、水が苦いと感じたりするのです。
ついでに、口が甘い、粘るのは、湿熱。
味を感じないのは、脾胃気虚(消化器のエネルギー不足)。
味覚は、体調によって左右されるということです。
同じレシピで料理しても、味が違って感じたりすることがあるのは、調味料など素材そのものの味が変わったりすることに帰因することも多少あろうかと思いますが、たぶんその殆どは体調のせいでしょう。
味の絶対値がある舌をもつには、体調管理が万全でなくてはなりませぬ(!)。
だから料理人が健康であることは、とっても大事だと思います。
余談ですが、祖母が昔、お腹が痛くなったとき、「もぅ〜苦るとも、苦るとも・・・」と訴えていたのを覚えています。
「苦る」とは、一般には、苦々しく思うこと、不愉快な様子をさすらしいですが、広島弁では、ズキズキ痛いとか、鈍痛とか、体の中が痛む時の、痛みの表現に使います。
私の語彙にはない言葉なのですが、なんとなく口が苦い時に「苦る」と言う言葉が頭に浮かびます。でもこの使い方は間違いですね。
また、胃薬にも苦いものがけっこうあります。
「熊胆(ゆうたん)」なんて漢方薬は、熊の胆汁を配合したお薬で、その代表。他の動物の胆汁を配合しているものもあるようです。
「センブリ」も苦いお薬。「当薬」=「当にお薬とすべし」とも呼ばれています。
「良薬口に苦し」なんて言葉は、こんなお薬から生まれた言葉かも知れません。
苦みのあるものには、体を冷やすモノが多々あるので、今の時期にはとかくプラスも多いけれど、冷えが原因の疾病には、気を付けましょう。
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