2020年8月25日火曜日

茗荷

茗荷を食べるとバカになる!?

バカはバカでも「物忘れ」「物覚えが悪い」類のバカらしい。
お釈迦さまに頂戴した名前が覚えられなかった弟子に、その由来があるといいます。弟子のチューラパンタカ(周利槃特/陀伽(しゅりはんどく/だか)は、授かった名前がどうしても覚えられなくて、名札まで作ってもらってぶら下げていたそう。文字通り、生涯その名(茗)前を「荷」なって苦労したことが由来とか。
この弟子のお墓には茗荷が芽を出したとさ。

この夏、久しぶりに読み返したくなって大人買いした手塚治虫の『ブッタ』。
(昔、親戚のお家にあったのを読んだのですよ)
紀元前5世紀のインド東北部。シャカ族の国の皇子ガウタマ・シッダールタが悟りを開きブッタとなり人々を導き亡くなるまでの、一生の物語。現在のネパール国境付近からガンジス川流域はブッタの祖国を飲み込んだコーサラ国やマガダ国があったところで、ブッタが悟りを開いたブッタガヤ(ビハール州)はかつてのマガダ国領土。
緯度でいえば、台湾と同じ位で熱帯〜亜熱帯だが、山岳地だったり、内陸だったり・・・気候は単純ではなかったことでしょう。茗荷だって生えていたかも知れない(!?)。

茗荷。
なにやら日本語らしからぬ響きと思えてきました。
茗荷はショウガ科の多年草。
インド〜東アジア原産でもあるショウガは、英語でジンジャー(ginger) 。 [gingerは、サンスクリット語の [sringaveram] に由来する。
http://gogen-allguide.com/si/ginger.html
和食の薬味としても欠かせない茗荷ですが、まさかサンスクリット語のお顔をもっていたりして??

周知の通り、釈迦も如来も菩薩も阿弥陀も、皆サンスクリット語の発音を漢字に置き換えたものだ。なかなか絶妙な宛がわれ方で、サンスクリット語であることを忘れてしまいそうになるが、その響きには、なんともいえないエキゾティシズムがある。


『ブッタ』全巻。三分の二ほど読み進んだけれど、まだ名前が覚えられない弟子は出てこない。

インドの母国語ともいえるサンスクリット語も、インドの大学では第二外国語なのだとか。読める人も書ける人も非常に少ないと聞く。インドのことを学ぶのにも英語が公用語のようになっていることに、労しい歴史を彷彿させる。

おっと、冥加・・じゃなかった、茗荷の話でした。
薬膳では、辛温解表といって、葛根湯の葛根などと同じような効能ーー発汗により外感風寒の邪気を払うーーをもちます。微量ながら、針葉樹によく含まれる香成分 α-ピネンやゲラニオールを含み、これには抗菌作用、免疫機能賦活作用も確認されている他、集中力を助ける働きもある。
これら成分から鑑みると、茗荷はむしろ「もの覚えが良くなる」食べ物ではないか(!)。

素麺に、冷や奴、浅漬けに柴漬け、サラダにも茗荷・・・茗荷を沢山食べたから、いろいろ忘れたw ・・・という言い訳は、もう使えないデスね。。))

この夏も沢山食べたな〜♪

ツクツクボウシも鳴き、秋の気配もし始めたが、食欲維持のためにも、まだこの爽やかな香りの助けを借りたいところ。

あ、なんのかんのいっても、茗荷には年中お世話になってるんですけどね〜♥





『ブッタ』に描かれている風景





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