2007年10月1日月曜日

モロッコのお菓子(1)




脳みそも醗酵してしまったかのような日々が去り、秋))))。スポーツの秋、読書の秋、文化の秋・・・。

私にとっては、料理の秋。料理は読む、動く、食べるの3拍子そろっている訳です。

今日はモロッコで教えてもらったお菓子たちの試作♪

手持ちのメモや資料を基に、配合を組み立てているところです。

本のレシピには、「1ティースプーン」とか「1スープスプーン」とか「1グラス」という表現がフランス語でならんでいて、クエスチョンいっぱい。1ティースプーンとは、その名の如くティースプーンサイズなのですが、要するに小さじ1杯(5cc)位。スープスプーンというのは、いわゆる「テーブルスプーン」ということで考えると大さじ1杯(15cc) 。
しかーし、1グラスって???

グラスといえば、ミントティーを入れるあのティーグラスのことかというところまでは何とか察しがつくけれど、なにせ造りが造りなので同じ型のグラスでも微妙にサイズが違い、軽量にも誤差がでるのです。

それにしても、これは最も簡単だ・・・と、タカを括っていた「コリシラット」という焼き菓子に、こう苦戦させられるとは・・・。

コリシラットは、おじゃましたサイダさんのお宅で、お手伝いさんが作ったものをご馳走になり、すっかり気に入ってしまった一品。カンパンとクッキー、ビスケットを足して3で割ったような、素朴な焼菓子。シンプルなだけに食感が大切なのです。

ゴマとオレンジフラワーウォーター、スパイスのコンビネーションが美味しさの要。
全ての材料が噛みしめたときにお口の中で融合するほどよい硬さを目指して・・・・。

レシピを書き留めたメモには「小麦粉2キロとサラダオイル500ccに、砂糖が・・・・」とある。いきなり、1単位が大きすぎやしませんか(苦笑)。


そういえば、このお手伝いさん、読み書きが出来ないっていってました。
いつも手加減でつくっておられるのです。

何はともあれ、2,3回配合を変えている内に、現地で戴いたのにかなり近い代物が出来上がりました。これからモロッコのお菓子を再現するのは、思っていた以上に大変な作業になりそうです。

2007年9月18日火曜日

葡萄:キャンベル

子供の頃、病気になると、季節を問わず「ぶどうが食べたい」・・・と悲壮な声を上げていたらしい話を、この時期実家に帰るといつも聞かされます。

昭和40年代、水疱瘡の病の床で1月に食べた葡萄は、確かしなびたマスカット。当時、「青いぶどう」と呼んでいた。

ぶどうといえば、その「青いぶどう」か、種なしぶどう(デラウエア)、黒いぶどう(キャンベル?)ぐらいだったような気がする。(巨峰はあった??)

それが今、ピオーネ、甲斐路、ネオ・マスカット、ロザリオ、レディースフィンガー、パラディ、種なし、種あり、皮も食べられるタイプ等々、いろんな葡萄が出回って、葡萄好きには目移りしてしまう。
外国品種の掛け合わせ等々まあ葡萄の種類が多いのは留意することではないのだろうけれど、ひとつ、とても気になることがある。

キャンベルが見当たらないのだ。

あの、ほどよく酸味、甘味、渋みがあって、つまんでいるうちに爪の間まで黒くなってしまうようなびががトロッとたっぷり皮の内側に付いているキャンベル。種だって、さほど大きくない実の中に3つ4つ入っていて、野生的だった。

マスカット、大好きなんだけど、白の後には赤も戴きたいわ))と、ワインじゃないが、黒いぶどうも食べたいのです。
ピオーネ、巨峰ほど大粒でも高級でもないのでいい。(だって私の脳には葡萄は「つまむ」ものとインプットされているのだから。)

先日、偶然通りかかった果物屋さんで、キャンベルの名残濃い小振りの葡萄の房を発見(!)。

車を路肩に止めて、いそいそと駆け寄った。

久しぶりに味わうキャンベル(風)の味は、子供時代の記憶を甦らせる。

「おにいちゃん、食べるの速すぎるよー」

兄は種を出さない主義で、ツルツルとお猿のごとくのみこんでいき、葡萄の房はみるみる茎だけに・・・。

そこへいくと、皮を手で剥き剥きしないといけないマスカットは、猿の・・・もとい、兄の敬遠しがちな品種だったので、いまでもいただくときにいささか心の余裕がある気がする。(今では皮ごと食べれる「青いぶどう」も出ているから手強いが、当時のものは皮に結構渋みがあって硬かったのだ。)

でも、キャンベルは、焼き肉と並んで、せわしく食べる家庭内競争のシンボルだった。

久々に手にしたキャンベル(らしき葡萄)を、ゆったりと口に運べる喜びを噛みしめる・・・脳裏によぎる猿兄妹の想い出がちょっと邪魔だけどさ。




2007年8月27日月曜日

『レミーの美味しいレストラン』



ミツバチ、カエル、豚の番犬、魚の大冒険、馬がしゃべる・・・動物の目線で人間の世界を描いたり、奇想天外な設定は、これまでにも数多くある。
が!
キッチンにネズミ・・・ネズミがシェフに!??
パリの一流レストラン、グストーを舞台に、厨房の仕組みや組織、パリのレストラン界の厳しさをユーモラスに織り込みながら、ネズミのレミーがシェフの夢を叶えていく物語。
ネズミは、ヒトの食べるものなら大体なんでも食べられるし、人間の生活空間にもすっかり馴染んでいる・・・といえば、まあ確かにそうなのだけれど。
素晴らしい五感をもち料理が大好きなネズミのレミーにとって、唯一の壁は、体の大きさ。それが、ひょんなことから見習いシェフのリングイニとの出会いで越えられる壁となってしまったからもう大変。ヒトの目を盗んでリングイニが台無しにしたスープの味を修正したレミーは、リングイニとコンビを組むことに。二人の生み出す料理は次々とグストーの新メニューとして話題を呼ぶことになる。料理評論家や衛生局のお役人も出てきて、クライマックスは・・・・。
ラタトゥユ。
南仏の家庭料理、野菜の炒め煮。Rat and Tattoo・・・なんてダジャレはさておき、レミーの作ったラタトゥユが、評論家の舌に、幼い頃の母の味を甦らせた。スープにはじまり、ラタトゥユで迎えるクライマックスは、厳しく華やかな料理の世界に、ほっと温かな風を吹き込むかのよう。
この映画、お勧め度200%です!
http://www.youtube.com/watch?v=O-8T1IxQAzA

http://www.disney.co.jp/movies/remy/flash/

2007年8月25日土曜日

冬瓜

暑い日がつづきます。
ここへ来て力尽き果てそうな今日この頃。

水っぽいものばかりが欲しくなって、お腹がチャポチャポし始めてしまった・・・。
いかん。これで胃が鈍ると、夏バテになってしまう。

こんな時は、西瓜は、いかにも水分増量でチャポチャポに輪を掛けてしまいそうですが、実は西瓜はとてもいいのだそうです(!)。

夏の瓜・・・冬瓜、南瓜、西瓜、糸瓜、ニガウリ、胡瓜・・・全て、湿を取る働きが有るのでした。

さて、冬瓜。冬の瓜と書くけれど、夏に収穫される(冬まで保存がきくから冬瓜という)。
この冬瓜は、夏バテにスバラシイ効果を上げてくれるそうなのです。
果肉はもちろん、皮は「五皮飲」という漢方薬になり、利尿作用を促進してくれ、体内にこもる湿を取り除く働きがあるのだそうだ。さらに、冬瓜の種は「冬瓜子」という生薬。化膿性疾患(おできなど)に、大変よいのだとか。ハトムギや大黄と一緒に煎じてディトックス漢方薬。

冬瓜は、捨てるところのない優れ野菜だった!

ついでに、ヘチマも夏のお役立ち瓜科植物。ヘチマの実は、冬瓜と同じように清熱、利尿、化膿、鎮咳、去痰などの効能がある。また、おなじみのヘチマ水は、肌の火照りをとってくれる夏のローション。
(繊維はタワシになって、汗と垢を落としてくれるし。)

瓜に頼るにはあまりに猛暑な今日この頃ですが、ささやかな努力と工夫。
・・・という訳で、今日は冬瓜入りトムヤンクンといきましょーか。

   
〔写真:冬瓜にはトゲがある!! 畑から取れたての冬瓜の表面〕




2007年8月3日金曜日

ポルボロン

ポルボロン(ポルボローネス)という、スペインアンダルシアの伝統菓子をいただきました。
粉砂糖、アーモンドパウダー、小麦粉、バターにシナモンなどで香り付けしただけの素朴な焼き菓子。

材料からすると、さっくりクッキーかな?と思われるだろうけれど、このお菓子の特徴は、小麦粉をきなこのようにから煎りしてから混ぜ合わせてあるところ。
その一手間で、このお菓子の、ほろっ、ふわっ、と口の中で落雁が溶けていくような食感が生まれる。なんとも美味しく楽しいお菓子だ。

ナッツ、お砂糖、小麦・・・これ以上シンプルにしようがないくらいのシンプルさ。
飽きない美味しさです。




2007年7月24日火曜日

アルガンオイル(1)


【アルガンツリー(マラケシュからエッサウィラへ向かう道中にて撮影)】
アルガンは、モロッコの南西部にしか生息ない木。

その木の実から取れるのが、アルガンオイルです。

木の実100キロで1リットルしかとれないといえば、その貴重さがよく分かるかと思いますが、石臼で10時間ぐらいかけて挽くのだとか。
オリーブ大の種を割り、その中にあるアーモンドのような仁をそのまま挽いたのがピュアオイル。主にコスメに使われます。
ローストしてから挽くとピュアオイルよりオイルが抽出し易いそうですが、こちらは主に食用として使われます。

こうして取れたオイルは、オリーブオイルの3倍ものビタミンEを含み、かつアルガンの木はその植生故正真正銘のオーガニックであること等から、大変重宝され、大半は、ドイツやフランスへ輸出されてしまい、地元の方も、自分の肌のお手入れに使うことは少ないそうです。
でも、アルガンナッツを挽いて絞る作業を手がける女性達のその手は・・・シミひとつなく美しい!!

市販されているものは、ごまかしモノが多いため、農家を訪ねて挽いてもらうのが確実なんだそうです。
いいモノを手に入れるのには、お金もですが、それ以上に手間暇を掛けなければならないのですね。ホンモノを知らなければ、まやかし品も見抜けないのであります。
楽をしていい物だけを手に入れようったって、ここではそうはいかないのですね。

アルガンの木の葉は、山羊の大好物。木にのぼって(!)ムシャムシャ食べていました。

こんな食事をしている山羊のお乳は・・お肉は・・・イベリコ豚みたくリノール酸いっぱいの脂肪分を含んでいるので高級品だそうですよ。

2007年7月22日日曜日

アルガンオイル(2)アムルー







さて、アルガンオイル(ローストタイプ)の風味は???

ほんのりと香ばしくナッツィーな香りですが、ヘーゼルナッツやピーナッツのようなはっきりとしたナッツ香と異なりちょっと上品で控え目な感じです。

これを使ったお料理を一品ご紹介します。
アムルーAmlouといって、パンに付けるトロトロのディップです。

材料は、皮むきアーモンド 450g、シナモン 小さじ1/2、蜂蜜 300cc、アルガンオイル200cc。

サラダオイルで軽く炒ったアーモンドをペースト状にし、シナモン、蜂蜜、アルガンオイルを加えて混ぜ合わせるというもの。ハチミツは、ラベンダーやオレンジ、タイムの蜜が専ら使われています。

一度トライしましたが、アーモンドのロースト加減やペーストにする行程が微妙です。

アーモンドの油が分離しないように、そして全ての材料が一体化してトロリと仕上がるには何かコツがありそう・・・。これから試行錯誤やってみたいものです。

このアムルーに、アラビアパンを付けながらいただきます。
ハイカロリーなのですが、何ともいえない上品さと滑らかさが、幸せ感をよぶ一品です。