2009年8月6日木曜日

マカオ & 香港(4)



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干物、漬け物もいろいろ・・・。

いりこ出汁の味噌汁にメザシも付けて、日本の朝飯ならココでも直ぐに作れそう。

が! 漬け物は・・・・。

かなり保存性重視(!?)。かなりの塩分で、かなり脱水済みのご様子。

大陸育ちの薬膳の先生が「胃ガンの原因は(”塩分の高い食べ物”と言わず専ら)漬け物です!」とおっしゃっていた意味はコレか・・・。

軽く洗い流すかそのままを刻んで食べている日本のそれとは別物と考えた方がいいかもしれない。

保存食としては、干し野菜も充実していて、タア菜のような葉物も百合根も、乾物屋で豆やスルメと一緒に並んでいる。百合根は、潤肺止咳などで漢方薬にも使われる素材で広東省が主産地だ。




2009年8月5日水曜日

マカオ & 香港(3)

ーーーー西洋か東洋か??

これまでの2枚の写真からすると、そんな言葉が出てきそう。

しかーし! 市場を見れば、ココは大陸?広東か?・・・豚肉ののれんが下がる、チャイナ横丁。

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【マカオ半島北部の屋内市場:紅街市(ホンガイシー)豚肉売り場にて】

ワンフロアーに肉屋がまとめられているが、肉は鶏と豚ばかり。羊や牛が無いのは、回教徒が少ないからかな?

紅街市(ホンガイシー)は「庶民の台所」・・・と言いかけて、待てよ、行くとこ歩くとこ、やたらと食べ物が溢れているから「ココが台所!」なんて言えないのである。

でも、肉屋や魚屋がこれだけ並んでいるのは、やっぱり市場ならでは。

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コレは鶏肉屋さん。
左手前の烏骨鶏、本当に真っ黒でござんす。

生きたモノしか買わないという中国人の市場だけあって、すぐ後ろにはケージがあり、コッコ、コッコと鳴いているのを、一羽ずつ目の前でシメていく。

値段に殆ど差が無いのに少し驚いた。中国では、烏骨鶏と地鶏は同じ扱いなのだとか。

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鯉(に煮た淡水魚?)は、生きたまま中華包丁でグサリ。半身をえぐり取られ、浮き袋がプックリ膨れたままを並べてある。

コレは活きの良さをアピールする為だそうだ。

高級食材の浮き袋=乾物で「魚肚(ユィドウ)」といわれるものは、この種ではなくイシモチ科のもので、色が白く厚みがあり、油が乗っていて異種のものなのだとか。

にかわ質が豊富で、漢方薬としても使われるらしい。精力増強効果があり、肺を強くするのだとか。
グロい光景も、鶏や魚ぐらいなら、すっかり慣れっこになってしまった。

内臓も、無駄なく利用する。
砂肝は、塩漬けにして干し肉になるし、鶏の腸も、開いてキレイに掃除され「ホルモン」(・・と呼ぶのだろうか?)として売られる。

同じアジア人でも、肝をしっかり食べている民は「肉食人」を感じさせる。
この細々とした処理の様子を見ていて、初めて「肝入り」なんて言葉の意味が解った気がした。




2009年8月4日火曜日

マカオ & 香港(2)





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ポルトガルが居住権を持って以来400年の街並み。地中海カラーの洋館と漢字のコンビネーションが、マカオチック。

パステルカラーの明るい色調が建物の年代を不明にしている気がする。

小さな漁村だったにちがいないこの島は、その立地条件諸々から、海のシルクロードの橋渡し的役割を担ってきた。

私などやっと飛行機とフェリーで来たのに、ココには随分昔から日本人が往き来したり生活を移したりもしていたのだ。

島の海岸縁一等地を覆うように建つテーマパークのようなカジノ群は、そのような感慨を台無しにしているようにも思えるが、足裏マッサージのおばさん達の雑談の内容は「昨日のカジノ」談。数千円でちょこっと遊んでちょこっとお小遣い稼ぎするようなノリで娯楽として楽しんでいる趣がある。

ああ、麻雀文化の土壌なんだなあ~と思う。

下町ムードのここのおばさんたちとはちょっと一線を画すが、ふと昔みた映画を思い出した。

『ジョイ・ラック・クラブ』(1993年)アメリカLAの中国系移民の物語だが、いつものように麻雀台を囲んであつまる女性たちの秘められた苦悩がパイをカチャカチャかき回す音にかき消されるようで、何気ないルーティーンの中からにじみ出てくる女たちの心の変化が印象的な映画だった。

マカオも、折々に難民が流れ込んだお土地柄。

おっとり見えても、ここに暮らす人々のご先祖には、様々な物語があったことでしょう。

数奇な歴史と重ね合わせつつ、カラフルな「歴史地区」街を歩く。




2009年8月3日月曜日

マカオ & 香港 の風~




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【マカオのランドマーク 聖ポール天主堂跡】
 

書棚でホコリを被っていた香港&マカオのガイドブックは'97年版。
タイパ島とコロアネ島がまだ二つの島のまま)))。
今は、埋め立てられた部分がコタイ地区と呼ばれ、カジノタウンとして開かれつつある。

10年前から「行こうかなぁ~」と思いながら、何となくご縁がなかったマカオに、先日やっと行けマシタ。
この頃、旅って不思議だなと思う。どんなに綿密にプランを立てて準備をしていても、急に行けなくなったりすることもあるのに、呼び寄せられているかのように、あれよあれよと、この前まで思いも寄らなかったところへ行けることもある。

知人のTさんは、よく"そうねえ、お呼びがあったら(行こうかしら)ね・・” といういい方をなさるのだけれど、このスタンスがなかなかいいなあ~と思い、ワタシもこの頃は、意志の下の強引さをちょっと小脇に置いて、出来るだけ吹いてくる風に乗るふうにしている。

そんな風にしていると、エネルギーも効率よく循環するし、風にも自分の気持ちにも素直に気付くことが出来るように感じる。

ちょっとしたご縁とマイルのお陰でトントン拍子に出掛けたマカオ&香港。

ささやかな思いを乗せた小舟の帆にもちゃんと風が吹いて、思ったところへ導いてくれた。




2009年6月17日水曜日

黒豆えんどう





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先月のことですが、鹿児島の伯父が作っている豆が届きました。「黒豆えんどう: 御飯と炊いたら、赤飯のようになります」と、チラシの裏に書いたメモ付き。

正式な名前は別にあるのかもしれませんが、見た目、味、共にえんどうそのもの。強いて言えば、濃いえんどう・・・といった感じです。

豌豆が栄養いっぱいで、あふれんばかりのミネラルが思わず色に滲み出てしまった!・・・という風貌ではありませんか。

早速御飯に入れて炊いてみました。
ほら!こんな感じです。



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伯父の暮らす辺りでは何でもない料理なのかもしれませんが、なんだかとてもご馳走のような気分でいただきました。何てったって、”豆赤飯”・・ですもん。

ところで、豆類の多くには、蒸し暑い時期のだるさの原因ともなる湿邪=体内に余分な湿(水分)が溜まるーーーを、排泄させる働きがあるのだそうです。

自然とは、賢くできているもので、豆が実る時期と蒸し暑い季節が上手く重なっているではありませんか。
旬の食べ物をたべることの大切さ、痛感します。

ちなみに、豆の食べ方には要注意。小豆や豌豆も、砂糖で甘く煮ると、砂糖の湿を引き寄せる作用で、除湿効果は打ち消されます。夏場に甘いものばかり食べていると、むくみが出るのもこんなところに原因があるかもしれません。

それにしても、豆を甘く味付けして食べるのは、アジア人だけなのですよね。何ででしょう??




2009年6月4日木曜日

レイシ談:『死諫之医』


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先日店先で茘枝を見かけました。
ライチだっけ?レイシだっけ??・・と、名前もおぼつかないこの中国果実、原産地は中国南部~インドシナ半島で旬は、今(!)、6,7月。
ちなみに、「ライチ」は英語読みで「Litchi」と書くからみたい。
楊貴妃の好物で何よりこの果物を有名にしているようですが、唐代の名将玄宗帝の寵愛を受けた楊貴妃の美貌が、このレイシだったかどうかは定かではありません。
レイシについて知っているのは、これ以上も以下でもなかった。
この本を読むまでは。

『死諫之医』(しかんのい)
医師で漢方薬剤師でもある劉大器氏の著書。
唐代の玄宗帝を取り巻く人々と玄宗帝の、欲望の病(糖尿病)をテーマにした小説で、実在の名医、孫思ばく(そんしばく:バクの字がJIS企画にないのでひらがなでごめんなさい)やその弟子孟言先(もうせん:言片に先で一字)が登場します。糖尿病になった玄宗帝に、様々な薬膳と漢方薬の処方を施すプロセスが後半3分の1を占める物語なのだけど、玄宗帝が、糖尿病になるきっかっけが、なんと、レイシを有名にした楊貴妃なのであります。

この小説によれば、楊貴妃は、蜀(現在の四川省)出身のちょっとぽっちゃり系の色白美人で、なかなかの大食漢でもあったようである。
お国を超えて嫁した姫君が故郷故国の味を所望することで、その国の食文化に少なからず影響を与えるという話はよく聞かれますが、楊貴妃もまた、自分の郷里の料理ーーー豊富な食材と調理技術の匠により「見た目より味で勝負!」といった食文化をもつ四川料理ーーーを求めたため、それまでの上品で華やかな宮中御膳坊が一新されてしまったといいます。
若い妃を娶った玄宗帝が、初老ともいえる年齢にして色と美食に目覚めたからこれ大変。また、決して政治的野心の持ち主でもグルメでもなかった妃だったそうですが、玄宗帝にねだる「ささやかな」我が儘は、政権を揺るがす大事へと繋がっていきます。
レイシは、南国の果物。しかも日持ちがしない。当時の長安でレイシを手に入れるのは殆ど不可能なことだでしたが、「レイシが食べたい・・・!」この楊貴妃のシンプルな願いに応えるべく、玄宗帝は、戦乱などの緊急時の為に確保しておかなくてはいけないはずの軍道を使って運ばせることにしたのでした。
乾燥した長安の地で、故郷で慣れ親しんだみずみずしいフルーツ、レイシを切望した楊貴妃の気持ちも分からないではないけれど、ねだった相手は、不可能を可能にしてしまう専制の世の権力者。軍道機能しない機をみはからって反乱軍が発起し、政権がひっくり返る大事へと至る・・・。
楊貴妃は、軍の兵士達らからの怒りを買い、玄宗帝の側近により賜死させられます。

レイシは、楊貴妃を死に至らしめた果物でもあったのでした。
あ~~~~。
古の悲劇に思いを馳せながら、レイシをひとつ・・・。
ああ、やっぱり美味しい・・・。
ちなみに、レイシは、温性で、補脾養血、生津止渇。つまり、体を温め、お腹にも優しく、気を満たし、潤いを与える効能がある食材。
たしかに、美容に良い食べ物・・・・でしたた。乾いた地、長安の玄宗帝の目に留まるだけのみずみずしさと豊満さを備えた楊貴妃の美貌の素だったかも知れない??。

2009年5月24日日曜日

古典料理の滋味

竹爐山房の山本シェフのご協力により、国際薬膳師合格祝いを兼ねた中国古典料理を味わう会が実現しました。

食べ物の持つ氣を取り込むことが、健康の根本であると山本シェフ。
食べ物の氣が最も盛んなのは、やはり旬の野菜たちや新鮮な食材。

さらに、清朝までの宮廷料理というのは、食医に管理された「医食同源」に基づくものであったことから、あまねく薬膳に通じるとして、清朝までの宮廷料理にならう「ホウ膳」(人偏に方と書いて「ホウ」)=「御膳房:皇帝の厨房を倣う」という意味)と言うそう---のお料理を、作って下さいました。

石垣島より届いた新鮮な中国野菜もいろいろに、滋味あふれるお料理の数々に、目から鱗を落としながら舌鼓を打ちつつ食べ進みます。

その中でも、特に歓声が上がった一品「燻火畏(火片に畏)肉(シュンウェイロウ)」は、ブリア・サバランの『美味礼讃』の中国版とも言われる『随園食單』にある200年前のレシピに基づくお料理。


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柔らかく煮込んだ豚の皮付き三枚肉をハスの葉にくるんで燻し焼きにした一品。お肉に滲みた香辛料と蓮の葉の香りがふわ〜っとお口に広がり、何とも言えません・・・。

また、赤児のような肌だったと言われる西太后が、美容のために毎日のように飲んでいたと言われる「胡桃酪」(くるみ汁粉)。


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手間暇の掛かる一品だけに、特別にリクエストして作っていただきました。

滑らかな舌触りと自然で優しい甘さ・・・「酪」という文字が宛がわれていることに思わず頷いてしまいました。 

食材の流通の自由と料理人達の柔軟な発想で、様々な食文化が交差し、垣根を越えた新しいお料理が次々と生まれている昨今ではありますが、長い年月守られてきた味の意味するところの大きさもまた、何かしら感じ入るものがありました。