2017年10月11日水曜日

11月の料理教室



中高年のための洋食スタイル

お元気な高齢者にお会いすると、あやかりたい気持ちから、ついお好きな食べもの、よく召し上がるモノをお尋ねしてしまいます。
そして、健康的な和食好き、意外に、洋食好き、肉好きの方が多いのに驚きます。
消化器系が丈夫であるということも、お元気な方の共通点です。

お元気だからお肉が美味しくたべられるのか、お肉を食べるからお元気なのか・・・。
卵が先か、鶏が先か・・の議論になってしまいますが、中医学でも、「脾胃論」というのがあり、いかに脾胃が大事かを説いています。
脾胃は全ての根源「後天の精/本(もと)」をつくり、五行の中心とされているのだから、消化器系が丈夫であれば、外から入れる栄養を、しっかりと気、血、津液をつくることができ、元気でいられるのは、至極当然ともいえますねえ。))


2017年も、残すところあと2回となりました。
クリスマスやお正月のことが、頭をかすめはじめるこの時期、改めて洋食について、肉料理について検証しましょう、というのが11月の教室の趣旨です。

・・といいながら、いつものように「出来るだけ安心な食材を美味しく食べるのが一番よね〜〜!」というオチになりそうな気が今からしているのですが(^^;)。

薬膳の考え方の視点から、洋食を、よりヘルシーに頂く手法を考えてみました。



  お料理内容:

     ・野菜料理
     ・変わり春巻ポテト
     ・芙蓉豚アイスバインで作るテリーヌ
     ・プリッツエル
     ・杏仁温のデザート
     ・美味しいスパイスティー

     *五香粉ブレンドづくり(お持ち帰り)


  日時:11月15日(水)、18日(土)、19日(日) 10:30~14:30


2017年9月23日土曜日

10月の教室案内


◇ ◇ ◇ お知らせ ◇ ◇ ◇

10月のサロン教室は、撮影等私事都合のため、お休みです。
次回は、11月15日(水)、18日(土)、19日(日)10:30~14:30。

尚、NHKカルチャーは、通常通り、
10/11(水)昼、14日(金)夜を予定しております。


春夏秋冬(3カ月に1度)の福田公民館の薬膳教室は、
次回12月15日(金)10:00~13:00
こちらは、福田エリア以外の方もご参加可能(駐車場OK)です。



2017年9月9日土曜日

六花亭 マルセイバターサンド



六花亭のお菓子なのに、マルセイ「○成」。
このパッケージデザイン・・・。

あれ、なんで!? と思ったことのある方、きっといらっしゃいますよね。

マルセイ「○成」という認識ならまだ優秀で、ワタクシなんぞ、
「"マルセイ"バター」だと思っていた輩です(^^;).

何で南仏でバターなんだ〜〜!?

そりゃぁきっと、フランスには違いないし、フランスはほら、
バター、バター、バター!
・・・・の国だから。
 
ひと昔前によくあった、
なんでも「オシャレそうな外国の名前を使う」的
アプローチなのかと。。。


六花亭は、そんな風に思ってしまったことを心から恥ずかしくおもうようなスバラシイ会社でした。

そして、この「マルセイ」は、幕末〜明治の北海道開拓  移民結社「晩成社」の「成」からきている(!)。

バターではなく「バタ」であることにも時代背景を感じさせます。
ほら、西洋かぶれ=「バタくさい」の「バタ」ざます。

そう、このマルセイバターサンドは、北海道の歴史を染みこませた真面目〜な正統派のお菓子なのです。 

ロングラン商品の真の魅力とは!?
企業理念の大切さ等々、改めてしみじみ考えさせられます。))


7年も前に、糸井重里主宰の『ほぼ日新聞』が、こんな社長インタビューを載せていました。
https://www.1101.com/oshigoto/rokkatei/2010-04-15.html

きっと皆さん、既に知ってて「六花亭のお菓子」への厚い信頼が購買意欲に拍車をかけているのかもしれませんが、私のように遅咲きの方、歴史は気がついたときが「旬」です。
そして、なんども反芻されて、伝えられていくものです。

是非ご覧下さい♪




2017年9月6日水曜日

鍋巴(おこげ)


「お焦げ」と書くか、「鍋巴」と書くかで、おこげの何たるかが違ってくるが、鍋にこびりついたぱりぱりを指すなら、後者でなくちゃ。
巴=「こびりつく、へばりつく、くっつく」という意味の中国語。

かつては始末の心の一品だったであろうおこげ料理。
おこげ専用に、もち米を蒸して干して、揚げて・・・とくれば、すっかりハレの日のご馳走です。

おこげ作りの、ちょっとしたコツと揚げ方のコツを皆さんに♪


※ちなみに、「巴」の文字は、日本では物や物事が円形をえがくようにめぐるさまをあらわしているのだとか。 二つ合わさって、陰陽の記号にも。


2017年8月25日金曜日

9月の健美膳

猛暑の疲れが溜まっている頃と思います。
残暑はまだまだ続きそう・・・。

健美膳では、秋の足音に耳を澄ませて、体の中から秋仕度。
清熱、滋陰ーーー熱を取って、潤いを・・・。

 料理内容
 ・welcome drink     台湾茶花醋ドリンク
 ・皮蛋汁棒棒菜 〜ピータン入りディップソースとベジスティック
 ・タイ風ココナッツディップとおこげ
 ・ピータン豆腐和え
 ・茶粥とお漬け物の盛り合わせ
 ・胡瓜のデザート

 エッセンシャル食材:皮蛋 ココナッツミルク 他



  日時:2017年 9月 2日(土)、3日(日)、6日(水)10:30~14:30

2017年8月19日土曜日

アラック酒 = 阿刺吉酒

『薬膳の原典 飲膳正要』(忽思慧・著/金 世淋・訳)八坂書房

先般のオランダ茶会、お菓子の材料に「アラック酒」とあるのが気になりました。
アラック酒=ARAKとは、中近東のアラブの国、特にイラクやシリア、エジプトなどの伝統的な蒸留酒。なつめ椰子や葡萄の実などの糖度が高い果実から作られています。
とってもアルコールが強いのだけれど、独特の芳香があります。
このお酒とスパイスを加えたチョコレートは、なんともエキゾチックだったな〜。)))

ところで、イスラムではお酒は禁止されているはずなのに!と思われませんか?
禁止されているにもかかわらず、トルコではラク、ギリシャのウーゾ、モロッコでは無花果が原料の「マフィヤッ」というのがありましたし、各地で強いお酒があるようです。
そもそも、蒸留酒を世界中に広めたのはアラブ人。アルコールという言葉も、アラビア語のアランビックが語源なのも、アラブ人がこれを広めたところに寄るものでしょう。

蒸留技術の歴史は古く、ギリシャ〜メソポタミア辺りで紀元前ともいわれますが、醸造酒から蒸留酒を造る蒸留機が生まれたのは8世紀頃なのだとか。
中国に伝わったのは、13世紀、西域に及ぶ領土を支配した元の時代です。
モンゴル民族は、異民族の文化に寛容で、食文化の交流も盛んであったといいます。

丁度この頃記された食養生書『飲膳正要』(忽思慧/こつしけい著)に、アラック酒が載っていました!!

「阿刺吉酒」というのがそれです。
これがはじまりで、中国の白酒(パイチュウ)が生まれ、沖縄〜九州に伝わり、焼酎が生まれるのが14〜15世紀。この頃には、世界各地に強いお酒が出回っていたことになりますねえ。)))

ちなみに、阿刺吉酒の解説は・・・
「味甘辣、大熱、大毒あり。冷堅積を消す。寒気を去る。上等の酒を蒸留して阿刺吉酒にする。」とあります。
蒸留する前の醸造酒は何だったのでしょう??

これと並んでいろんな薬酒が載っていますが、酒は呑み過ぎると「有毒である」との見解は、この書にすでに書き下ろされています。

それはさておき、強いお酒の危なっかしさも早々に悟り、イスラムの教では規制されてしまったのですね。

ヨーロッパに伝わった方は、南仏のアブサンになったり、北欧のアクアビットになったり・・・。
共通して、水で割ると、白濁します。

モンゴルの馬乳酒の始まりも、コレなんだとか。
馬乳酒にご興味がある方、10月第2土日、広島西条の酒まつりへ行けば、おそらくグラスで頂くことができると思います。とーっても強いお酒です。)))
お気をつけあそばせ。





2017年8月3日木曜日

花茶 お花の香り 

説明を追加

茉莉花、忍冬、菊の花、玫塊花、金木犀(桂花)・・・
香りを楽しむお花のお茶。
良い香りはそのまま脳を刺激し、緊張を解き放ち、気と血を巡らせ、健康へと導いてくれるのです。その上、お花の花粉の鉄分やポリフェノールなど、ミネラル、ビタミン等も含まれているから嬉しい。

お花の香りを取り入れることが、健康に繋がっているなんて、何よりの自然からの贈り物。)))


ところで、最近芳香剤のつよい洗剤や柔軟剤が普及したせいか、ベランダからどこからともなく漂ってくる洗濯物の香り。。。
人工的な香りは少々強すぎる刺激に感じます。
お菓子にも香料の強いものが増えた・・・!
バターの香料、卵の香料、お出汁の香料まであります。

ストレス社会を生きる現代人は、香りへの欲求も増したのかも知れませんが、強い刺激にさらされ続け、本来自然が持つほのかな香りを感じ取ることが難しくなっていくのではないかとちょっと心配になります。 

 杏仁豆腐の自然な杏仁の香り・・・

 烏龍茶  鳳凰単ソウの醸し出す「蜜蘭香」・・・

 甘酒や日本酒の糀の香り・・・

 引き立ての出汁の香り・・・

そんなほのかな香りをキャッチできる健全な五感を維持することも養生と思う今日この頃です。