2018年10月28日日曜日

インド旅行のお供

10月中旬、インドに出掛けました。
インドといえば、よく「お腹大丈夫?」と心配されます。
「屋台モノを食べたらヤバイ」とか、「家庭料理ヤバイ」とか、インドの何が悪いと思うてか、ホテル以外の食べ物は皆あたると思ってる輩もいらっしゃるようで。
あらゆるものが川に流される、その川で沐浴(!)という驚異から、水が悪いところというイメージも強いのでしょう。確かにお水には気を付けなくちゃ。

ひどいのになると、仕事で仕方なく出掛けて行った方が、カロリーメイトだけで過ごしたなんて話も!??
あ〜〜なんともったいない!だって・・・

インドは美味しいのだ!!

そのことを改めて実感する今回の旅でした。
「インド、美味しい談」はまたいずれ。
今日は、ちょっと要注意な所への旅行に私が持参している代物をご紹介します。

「ミラノン」。
ムラサキオモトの抽出液ドリンクです。
ツユクサ科ムラサキオモト属の多肉植物。中国では、民間療法としてムラサキオモトの葉5〜20gを煎じて胃腸疾患の治療薬として使われてきたもので、日本でも戦中戦後に食中毒や疫痢などのお薬として使われていたようです。近年のO-157の時にも、コレが重宝されたといいます。
要は、体内に入ってしまった悪さをするものを、排出するのを助ける働きがあるのです。

人間の体は、不適正と判断したものは、自然に対外に排出しようとする能力を持っているので、大抵は菌が排出できたらおさまります。その排出作業をお手伝してくれるという、そんな備えがミラノンです。
いつもひと箱(10本入り)をスーツケースに偲ばせて出掛けますが、幸い旅先でお世話になったことは、まだありません。

漢方薬局さんでは、よく解毒効果のある「五行草」を薦められますが、赤痢やO-157に活躍した実績を買い、私はコレです。


さて、インドの何が悪いのか−?
その代表格は、きっとコレ!!

屋台やちょっとした飲食店に配達される氷屋さんの氷。
近づいてみてみると・・・

あ〜ばっちい。
一体どんな水から出来てるんだ〜〜〜っ!!


子供の頃、おんもで遊んでてあまりに咽が渇き、クーラーの室外機のお水も飲んだことがある私です(あの水は苦かった!)が、それでもお腹を壊したりはしませんでした。
でも、この氷には、流石にちょっと引きまする。。。。

インドのお料理は火が通っているものがほとんどで、大抵大丈夫ですが、付け添えのピクルスとか、悪い水でチャチャッと洗っただけの器、そして刃モノを使って切った野菜果物にも、リスクがあります。
ラッシーやジュースも、ひょっとしたらこの氷を加えて冷やしてあったりするかもしれないので、目の前で作るプロセスが確認出来るもの以外はパス。

後は自分の免疫力(≒腸の善玉菌の量)と、思っております。
出発前は、毎日納豆、ヨーグルト、キムチをはじめ、醗酵食の摂取に心掛け、善玉菌を増強しておいたつもりです(^^)V。快適な旅の為にも、腸内環境整備は欠かせません。
これからは、腸のことにフォーカスして、いろいろ勉強してみようと考えています。

腸を元気にして、楽しい旅をしましょう!!

●ムラサキオモト
 効能:食中毒・腹痛・下痢・腸カタル・腸チフス・赤痢・消化不良・嘔吐・小児緑便等

●五行草茶(スベリヒユ/馬歯莧)
 性味/帰経:寒・酸/大腸・肝 清熱解毒 涼血止血 
 効用:肝臓病 腫れ物、ニキビ、痔、イボ、タムシなど。


★ミラノン:アンプル20ml中 
     ビストール(ムラサキオモト有効成分)19.8ml
     原生薬換算量 3.5g
    メキシコ原産のムラサキオモトの葉より抽出した有効成分を含有する止瀉整腸薬。
 主成分の植物性色素成分アントシアニジン配糖体は、強い殺菌作用があり、
 細菌性の下痢や食中毒に速やかに作用する。
 適応:急性&慢性腸カタル、腸内異常醗酵、熱性下痢(赤痢・疫痢)、
    乳児の消化不良(緑便)等。

   


2018年10月24日水曜日

11月の料理教室



11月は、年末を意識した集いの為のお料理で展開予定です。
「藤井ベーカリー」では、我が家のオリジナル、ふんわりライ麦とスパイス香るブラウンブレッド、黒米のアントシアニン入りのパンを。そしてヨークシャープディングを簡単でヘルシーなスウィーツに変え、ご紹介します。
紅茶も、いろんな国籍と種類でお楽しみいただきます。

「集いの食」では、フルーティーなあまから味をご紹介。
このレシピは私の20年来のもの。身近な食材でできる演出を♪
 

 11月 7日(水) ※この回は、10月の繰り越しです。
  ・するする蒸しスープ
  ・野菜料理
  ・蒸肉豆腐
  ・黒米の花巻
  ・デザート
   ★満席につき、キャンセル待ちにて受付中です。


 11月10日(土) 、11日(日)
  「集いの食」
  ・人参と栗のグラッセ
  ・納豆チーズのオードブル
  ・チキンマーマレード
  ・柚子茶カクテル
  ・温の美味しいお茶



11月17日(土) 大人食堂  11:00~15:00 
   ・10,11日に同じ




2018年10月7日日曜日

スパイス講座



先日、成人病予防協会さんからの依頼で、スパイス1日講座をさせて頂きました。
1日で、スパイスの何をどれだけお伝えするか・・・!

スパイスは、性質が強いものが多く、だからこそ古代からお薬として重用されてきました。
でも、お薬だからこそ、アプリケーションは慎重に。
また、薬の効力としても使われている芳香や色、姿には、それ以上の魅力(魔力?)があり、古よりしばしば神事にも神事にも使われてきたのです。

テーマに悩みましたが、健康管理士の方々が対象ですから、スパイスのお薬としての一面と、健康的な活用法をご紹介することにしました。

そして何より、粉になる前の姿に触れて頂こう!

カレーだけでないスパイスの、さり気ない脇役ぶりを楽しんで頂こうという趣向で、3時間、スパイスの香りに浸って頂きました。

香りが誘う神秘の世界、効能にポッとする体。

自分が居る時代を再認識する上でも、ひとつの指標としてスパイスは面白い切り口だと思います。

ご参加頂いた皆様の食卓に、更なる彩りを添えられたなら、幸いです。






2018年9月26日水曜日

ジブリ展で思ったこと

会期の終盤、ジブリ展(於・広島県立美術館)に行ってきました。
ファンタジーモノが必ずしも好みではなく、「ジブリ作品ならなんでも♥」という訳ではないのですが、「アルプスの少女ハイジ」「フランダースの犬」(当時、宮崎駿さん高畑勲さん在席の日本アニメーションの作品)など、あの絵の温もりで育った私には、やっぱり見なくちゃすまない展示会なのでした。

会場では、手書きの制作スケジュール表や映画のキャッチコピーが決まるまでの鈴木敏夫氏と糸井重里氏との、手書きファックスのやり取りをはじめ、舞台裏のあれこれが、私世代の大人たちを惹き付けておりました。

「生きろ」「生きて」「生きねば」「生きよう」・・・多くの作品のコピーに度々出てくる「生きる」の五段活用。

ジブリヒストリーを一気に垣間見ると、戦前生まれの二人の巨匠(監督)の根底にあるものが滲み出してくる気がします。
そして、それらを戦後生まれ(団塊)の糸井重里氏と鈴木敏夫氏が、もがきながら拾い上げる感じ。))

どの世代にとっても「永遠の名作」たり得るジブリ作品の数々ですが、作者の生きた時代もしっかりと汲み取りたいところです。

『もののけ姫』の、落選になったコピーに「神はなつかない」というのがありました。
自然への畏敬の念が、こんなシンプルな言葉に(!)。
落選だったけれど、なんかグッときました。糸井さん、流石。
(ちなみに、決定コピーは「生きろ。」でした。)

話題作『火垂るの墓』のポスターも、今回初めてじっくり観賞。

『火垂るの墓』が『蛍の墓』ではないこと、B-29から降る焼夷弾が描かれているこのポスターが明確に表しています。高畑監督は、ふわりとした美しさの中にドキッとすることを込める天才。この映画のコピーは、「4歳と14歳で生きようと思った」でした。でも、高畑さんには、もう一つの思いがあったようです。それは、このインタビューで顕著です。http://asita-wadai.com/seita-721   この時代のリアリティーを知らなければなかなか理解できないところかもしれませんが、今の物差しで、過去に起こったことを測ることはできないということを、改めて痛感させる作品です。
いろいろなことをこなす為に必要な学びに押され、歴史観を踏まえて考えることがおざなりになりがちな昨今ですが、時代をおもんばかりながらエッセンスを捉えることの大切さを改めて考えさせられます。

映画でも、絵画でも、小説でも、そして料理でも、きっとそうだと思います。

時代時代に注目された料理研究家がテーマにしてきたことは、その時代の映し鏡のようです。薬膳や漢方もきっとそう。健康不安や暮らしの中の違和感が、模索の中から導き出している一つのツールなのでしょう。
巻き戻すだけでは答えは出てきません。科学が紐解く説得力と共に、追いかけたいと思います。

とにかく最初から最後まで大混雑の人気展示会でしたが、こういうプロセスを見せてくれるものって、いいねー。)))
考えさせられました。



2018年9月24日月曜日

10月の料理教室




10月。私がもっとも心地よいと感じるのは、生まれ月だからかも知れま
せん。人は生まれた季節が一年で一番調子が良いものらしいのです。反対に、裏側(12カ月を一周としたとき、裏にくる月、または季節)は、バランスを崩しやすい時期なのだとか。科学的根拠はありませんが、身近な人達に尋ねると、大体当たるので、統計的にはあってるかもしれない(!)と思っていますw。
心地よい季節ですが、特に春生まれの方は、秋の養生を念入りになさって下さいませ〜)))。

さて、(たぶん私は)絶好調であるはずの10月は、6月の食事会で神田雲林の成毛シェフが作って下さったお料理を幾つか取り入れて、点心薬膳に仕立てます。

お天気がよければ、ベランダにキリムでも敷いて、日向ぼっこしながら頂きたいところです。

10月3日(水)  
※あと2席  
この水曜日は一ヶ月ずれている関係で9月の内容と同じモノがあります。
  ・霊芝入り補気養生スープ
  ・老北京・白菜の和え物
  ・雲白肉(片)
  ・ごはん(プラスα)
  ・紹興酒風味のプリン
  ・温の美味しいお茶


 10月13日(土)※あと2席  、14日(日)

  ・干貝柱のお出汁するする蒸しスープ
  ・老北京の白菜の和え物
  ・蒸し肉豆腐
  ・黒米の花巻
  ・紹興酒風味のプリン
  ・温の美味しいお茶



10月26日(金) 大人食堂  18:00~21:00 
 ※満席 キャンセル待ち受付   ・干貝柱のお出汁するする蒸しスープ
  ・老北京の白菜の和え物
  ・蒸し肉豆腐
  ・ごはん(プラスαがあります)
  ・紹興酒プリン
  ・温の美味しいお茶


尚、NHKカルチャー広島「暮らしの薬膳」秋冬講座(第2水曜日 12:30~  ) は、10月開講♪
引き続き、一汁一菜の薬膳と美味しいお茶で、展開予定です。


2018年9月16日日曜日

参鶏湯 サムゲタン


立派な朝鮮人参♡をいただき、サムゲタンを作りました。
サムゲタンは、韓国では、土用入りの日に食べたりする夏の食べもの。
体が温まる食材ばかりを使うので、ちょっと意外でしょうが、どんなときも試練の時候には精の付くモノを!という意気込みなのでしょう。

人参は、気を持ち上げる働きが強いので、高血圧の方やのぼせのある方は、控えた方がよい生薬。気を降下する働きのある大根を加えるなど、一工夫をプラスするよいかもしれません。

夏に長時間煮込む料理は、作り手にとってはあまり喜ばしくはないけれど、やってみると、人参の芳香に殊の外癒され、いい感じ♪
コンソメに加えるブーケガルニが如く!人参は、ハーブの如し!・・なのデス。

教室でご紹介するのは・・・やっぱり、秋以降にしたいけどさ(笑)。

・・・といいつつ、美味しいモノは早く伝えたいので、9月のNHKカルチャー教室に登場させました。食べる先から皆さん「体が温まるぅ〜」「暑くなった〜」と連呼w。
夏にスッキリと汗がかける料理というのもいいもののかもしれません。

デザートには、クールダウン出来るモノがありがたいかもw。







2018年9月15日土曜日

9月の料理教室2





ずっとずっと昔に習った「雲白肉(または雲白肉片)」という名のお料理。
豚バラの煮豚を薄くスライスして並べた様子を「空に浮かぶ雲のようだ」と、描写したことが、名前の由来といいます。こんな名付けをするなんて、江南あたりで隠遁暮らしの元官僚の詩人とか、そんなインテリかな?♪ 
「雲のよう」なのだから、もっと脂の多い部位で作るものなのかも知れませんが、今日は赤味が多いバラブロックか肩ロースブロックで作りました。

潤い薬膳なら、スパイシーは「禁」ですが、ままま、そこは堅いこと言わずにやっぱり美味しくして食べてほしい〜。