2007年5月21日月曜日

スフォリアテッラ パイ生地のロマン


ナポリのお菓子、スフォリアテッラ(Sfogliatella)。

スフォリアテッラとは「何枚も重ねた」の意だとか。イタリア版ミルフィーユといったところかな。
パイ生地モノのお菓子に弱いワタシ、デパートのイタリアンフェアでつい買ってしまった。
この手のお菓子、薄い皮にかぶりつくときの食感がなんともいえない。
でも、このスフォリアテッラは、どうやって成形してあるのかが妙に気になり、ガブリといかずに ”分解” してみることにした。
な・・・なんと、この薄い皮、リボン状の生地が渦巻き状になっているではないか。
ちなみに中は、チーズ生地。チーズ生地に薄い生地を巻き付けたコロネのような感じ。・・・スゴイ!





2007年5月20日日曜日

ドクダミ (十薬)




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ドクダミの花が咲き始めました。

ドクダミといえば、ドクダミ茶など、民間薬としてお馴染みですが、ドクダミを薬用に使うには、花が咲いている時の葉っぱであることが大切なのだそうです。

名前に「ドク」と付くから、子供の頃は、てっきり毒草なのだと思っていたけれど、天日干した葉っぱを煎じたものを、皮膚病や虫さされに使ったり、内服すると、利尿、整腸に有効らしい。

また、生の葉っぱを冷蔵庫に入れておくと、消臭効果もきたいできるといいます。(なんだか邪魔っけそうだけど・苦笑)

さすがは別名「十薬(重薬)」!

そんなありがたい植物ですが、地下茎でどんどん増える生命力の強い野草なのでプランターで栽培しているという話はあんまり聞かないですね。

5ガツ下旬から梅雨時に咲く白い花も、芳香のいい花ではありませんしね。

・・・が、昨年、八重咲のどくだみを根付きで一輪もらって、花がなかなか愛らしいので、ついついプランターに植えてしまいました。ちなみに、八重咲が見つかったのは、わりと最近のことなのだとか。

冬が来て、生きているやら死んでいるやら分からないまま、取りあえず水だけは撒きつづけていたら、いつの間にか地下でしっかり根を張り、春になると、長方形のプランター一杯に新芽を出し、今、次々に花が咲き始めました。

どうです!?可愛いでしょ。

それにしても、花が咲いて、やっと雑草で無くなったような・・・・。




2007年5月12日土曜日

京都: 原了郭の黒七味


原了郭は、祇園の香煎と薬味の老舗。創業元禄16年(1703年)。店名が、創業者の名前である。

創業者原儀左衛門(了郭)が、漢方名医・山脇先生のもとで香煎の処方を学んで開業したという。

漢方医が処方・・・!?と、ちょっと不思議に思うかも知れないが、「薬味」というぐらいですもの。香辛料は、薬という扱いなのだ。

先の清浄歓喜団(お香が入っています)もそうだが、香は邪気払いという縁起だけでなく、本当に病状を回復させるチカラがあるらしい。

効能が、消化器官を通して血液に入り働いていくだけではなく、嗅覚が脳に送るサインたるや、どうしてなかなかのもののようだ。「芳香性胃腸薬」なんていうのも、香が働いて効能となっている部分が多分にある胃薬である。

先日、アロマセラピーなどにつかうエッセンシャルオイルの「オリバナム」の香りを嗅ぐと、しゃっくりが止まると聞いて「まさかぁ」と思ったけど、気になったので買ってきて試してみたら、効いてしまって(!!)、香りの効能への認識をすっかり改めちゃった。

おっと、のっけから話しが思いっきり脱線してしまったが、今日は原了郭の黒七味がスバラシイ!という話がしたかったのだ。

うどん・そばに振りかけてももちろんいいけれど、なんだかお肉に使いたくなるこの香り。

焼き鳥はもちろん、豚・羊肉もいけそう・・・。

唐辛子、麻の実、白ゴマ、黒胡麻、山椒の粉、けしの実に青海苔・・・材料は巷の七味と変わらない。

だのに、何故黒い!?何なのこの香り!??

香り高さの秘密は、唐辛子の赤色が隠れるほど手もみをして仕上げる行程にあるようだ。

パウダー状ではなく、どこか少ししっとり感がある。

同封のしおりには、「ムニエル、フライ・・・・トマトソース」にと書いてある。山椒と唐辛子の利いた和風アラビアータなんてのも面白そう。

GWが開けてもなかなか締まらない気と心を、原了郭・黒七味の香りとピリリでシャキッとシメたい今日この頃。




2007年5月11日金曜日

京都: 和菓子


京都の楽しみ。そりゃぁ~やっぱり和菓子。

五条坂から八坂神社への道すがら、亀屋清永に立ち寄り、昨年末にブログで紹介した「清浄歓喜団」と、くるみ入り黒糖羊羹「月影」を購入。
本店が意外にこじんまりと慎ましやかな店構えだったり、GW中でも、定休日はきっちり休んでいたりするところが、いかにも京都の老舗らしい。デパ地下で華やかにやっているのとはまたひと味違って、そそられます。

・・・といいつつも、京都のデパ地下の和菓子屋は、アンテナショップとして色濃く、地方ではなかなか見られない生菓子の取り扱いなど、品揃えが面白い(!)。案外、最初にデパ地下で一通りチェックして本店を訪ねるというのも一考かもしれないと思う今日この頃。

今回デパ地下でちょっとそそられたのは、(有)紫竹庵の大徳寺納豆を使ったお菓子「松韻」は、ほのかに塩味が利いて、味噌味っぽいのにやぼったくない。

甘味と塩味の絶妙なバランスと、メレンゲと黒砂糖のユニークな食感。お饅頭と呼ぶべきが、砂糖菓子と呼ぶべきか・・・ジャパニーズマカロンとでも呼びたい一品だ。見た目も、形状が松ぼっくりで、可愛い。気取った感じがないのになかなか上品である。
これには、そば茶で立てたお抹茶ぐらいが合いそう・・・。
おいしいお茶を入れようかって気にさせてくれるのも、趣あるお菓子のチカラ。




2007年4月4日水曜日



桜満開。まだ花見らしい花見もしていないのですが、先日漢方のクラスで桜談になり、なかなか面白かったので、ちょっとそのお話を。

桜には、数十種類あるそうだが、私達が一般的によく花見で見ている桜はソメイヨシノという種の桜。
ソメイヨシノは、早いうちから花が付き、色づきもよいことから、広くあちこちに植林されています。このソメイヨシノはエドヒガンと大島桜の交配品種なのだそうです。

エドヒガンは、別名しだれ桜ともいい、花は小さくてピンク色が濃い。一方、大島桜は、花が大きくて白っぽいのが特徴で、桜餅に使う葉っぱは、この大島桜の方らしいのです。

葉っぱを塩漬けにして醗酵させると、葉に含まれる香り成分のクマリン配糖体を出す。私達が楽しむホワッと薫る桜餅の香りは、クマリンなのだとか。

このクマリン配糖体のアロマで癒し効果が・・・あるかどうかは定かではないが、桜もまた、桜皮(おうひ)を、漢方薬として江戸時代の民間療法として使われていたそうです。細身の山桜の樹皮を煎じて、魚の中毒、腫れ物、解熱、排膿、咳止め等に使われていたそうで、現在でも、桜皮のエキス製剤は、鎮咳去痰薬(ブロチン)として臨床に用いられているそう。咳止めなら、既にいろいろな薬があるから、あえて桜皮を使うこともない気がしますが、桜にロマンを感じる日本人には、高貴薬の気分かも??

薬効の話はさておき、とても気になることが一つ。

エドヒガンは、寿命が樹齢300-400年、大島桜は150-200年。ところが、ソメイヨシノは、60-70年なのだとか。

広島の平和公園に咲き乱れる桜の殆どはソメイヨシノ。戦後60年を過ぎ、そろそろ植え替え時期が来ているのかも・・・。いろんな意味で、これから10年は節目の年になりそう!??




余談その1:

関東では桜を庭に植えないそうで、以前広島に昭和天皇が訪問された時、庭に桜が植えてある家を、不思議そうにご覧になったというエピソードがある。桜は虫が尽きやすい上、横に広がって成長するため、庭先には不向きとされたのか・・実際のところ、私もよく知らないが、西日本では、まま見られる光景のようだ。

余談その2:

北海道旅行から帰ってきた友人によると、北海道の人は花見の習慣が無い(!!?)のだとか。

北海道の桜は、雪深い気候に適応してか枝を張らないので「木の下で・・・」というイメージそのものが希薄なのだという。北海道の桜は重たい雪が乗っからないよう、スリムに成長しているらしい。

余談その3:

さくらんぼ・・は桜の実。正確には、セイヨウミザクラの実。ヤマザクラやソメイヨシノの実は苦くて食用にならない・・・ということですが、アメリカンチェリーと山形のサクランボの違いは??? 調べてみます。




2007年3月28日水曜日

『マリー・アントワネット』

何を今更・・・・と、思ったけど、やっぱり観てしまった。
ソフィア・コッポラの描く「マリー・アントワネット」。
ソフィア自身が「教科書に出てくるマリー・アントワネットを撮る意味はない」と語っている通り、映画は、政治ナシ、血なまぐささナシで一人の女性と宮廷生活を、ポップな音楽に乗せて足早に描いている。
日本人にとっては「ベルサイユのばら」のお陰(!)で、フランス革命の頃のフランスには馴染みが深い。マリー・アントワネットが、無邪気でおしゃまな少女だったこと、その浪費ぶり、フェルゼン、ポリニャック夫人の人物像等々については、日本人のほとんどが確固なイメージを持っていることだろう。
が!!
マリー・アントワネット役のキルスティン・ダンストは、この映画に出演が決まる前は、マリー・アントワネットのことを知らなかった(!)らしい。(これが、アメリカ人の歴史意識なのか??)
でも、ソフィア・コッポラが描きたかったのは、特殊な人生を歩んだ女性の中にもある普遍的な部分だから、それでよかった・・いや、その方がよかったのかもしれない。観ている方が、マリーの感覚や心のひだを、オーバーラップさせて感じ取れる程に現代的で「当時の現代っ子」マリーであればいい。そう納得させられるに十分な配役だった。
ソフィア・コッポラは、セピア色ではなくマカロン色のベルサイユを完成させた。
音楽のセンスがいい! スージー&ザ・バンシーズ, バウ・ワウ・ワウ, ザ・ストロークス, レディオ・デプト等々・・・。
私がこの映画で期待していたもののひとつは・・・お菓子!
マリーアントワネットがフランスに持ち込んだと言われるオーストリアのお菓子「クグロフ」は出てこなかったが、ケーキ! ケーキ!! ケーキ!!! 、シャンパン! シャンパン!! シャンパン!!! の嵐には目を奪われた。
どのシーンにも必ずといっていいほど素晴らしいお菓子が登場する。パリの老舗、ラデュレが担当したという。
ベルサイユのデコレーションにも埋もれないゴージャスでいて愛らしいお菓子達には、思わず顔がほころぶ。
(ちなみに「パンがないのならお菓子を食べればいいじゃないの」という有名な言葉は、マリー・アントワネットではなくルイ15世の娘(ルイ16世の叔母)であるヴィクトワール内親王がかつての飢饉のときに言った言葉だそうだが。)
フレンチの食事マナーも、マリー・アントワネットが辟易させられた細やかな慣習と規律も、ルイ14世によって確立されたものらしいから、食事のシーンにも興味津々。
そして、マリー・アントワネットが、ベルサイユに押し寄せた民衆にバルコニーからしたお辞儀。
優雅で気品あふれていたというお辞儀ーーーー。
映画は、マリー・アントワネットとルイ16世がベルサイユを離れるところで終わる。
バステューユもギロチンも描かない。フランス革命の話ではないから。