2007年6月29日金曜日

モロッコの魅力



アラブの国だけれど、中東とはちょっと違った流れの中で生きている。ヨーロッパやアフリカの影響を受けながらも独自の発展を遂げている国。それがモロッコ。

お祈りのエザーンが流れ、ラマダンがあり、犠牲祭があり、イスラムに厳格な国かと思えば、その実リカーショップもあればワインもビールも生産しているし、ラマダン開けには飽食(飢餓を味わうどころか、より食べるためにお腹を減らしているという感じ(笑))を満喫する。

生活用品は専ら中国製。中国製レベルのものなら、自国でもつくれそうなものだけど、製造業は全くダメっぽい国。(トレードで生きてきた民族だからなあ・・・)モノには定価がなく、言葉が操れないと、何も出来ない国。

口が達者で、のらりくらい、あーだ、こーだと会話には時間を惜しまず、手持ちのものを少しでも高く売ろうという粘り(粘りというより習性)、決して中国人みたいにムキになったり口論したりと戦闘ムードがなく、へらへらニコニコしながらことを運ぶしぶとさ、したたかさ・・・(と、私には見えるが、これも多分長い年月と風土で培った習性)。

言葉、読み書き。みんなどの程度理解しているのやら。フランス語、どのくらいわかってる?英語は殆どダメみたいだけど。それでも数字だけは、バッチリ言えたりして。「口八丁手八丁」という言葉がぴったり(笑)。

でも、どこか憎めない。それも彼らの処世術であり、この地中海性気候の暮らしのノウハウでもある。もっとも、ここに住んでいたら、そんな寛大なことはいってられないかもしれないですが。

料理。

専ら煮物とパン、セモリナ粉。

だだっ広い土地と乾いた空気と太陽と・・海、山、沙漠。

そんなモロッコだけれど、ヨーロッパ人は次々と押し寄せ、移り住む人も多数。

その魅力は??

品種改良されていない野菜。野菜の味が濃い(!)。旬がはっきりしている。
季節感が豊かなのです。
新鮮な肉、魚、野菜。(羊肉や鶏は、おろしたて! 鶏は生きたまま量り売りで、その場で処理してくれる)
そして、水(!)。

アトラスの雪解け水のお陰で、水は豊富だし、水道水も飲める(!)。
まあ、ちょっと硬質の味で、日本茶や紅茶を入れても美味しくはならないけれど、お腹を壊すことはない。
昔から灌漑設備が充実していて、農作物も豊富。

地球温暖化が進んで、アトラスに雪が降らなくなったら・・・・それを考えるとゾッとするけれども。

ここの人たちに「環境問題」という言葉はあるのか。

街角のゴミ捨て場には、生ゴミもカンもビニールもごっちゃまぜのゴミが・・・。

グロサリーショップ、よろずや、ファーマシー、スパイス屋、どこを見ても、分別とかカテゴリー別に整理するとかいうことは苦手そう。

洗濯石鹸と小麦粉のサックが、シャンプーとジャムが隣に置いてあったり、食用と薬用が、土産品と日常品が混在しておいてある。

この様子を見ていても「ゴミの分別は論外だろうな・・・」という気がする。

あまり遠目にとらえると、とりとめもなく、手に負えない国になってしまうから、私は、スパイスと食にフォーカスして、モロッコを楽しんでいます。

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