2008年7月14日月曜日

カッパドキア





人間て、たくまし~~~。

思わずステップの広大な大地にため息がでます。こんなところをずーっと旅して来た人、ここに定住して暮らした古の人々に思いを馳せると、生きることへの執念すら感じます。

トルコのアナトリア高原の中央部、カッパドキア。柔らかい火山岩の浸食・風化でできた奇妙奇天烈な岩の林と大地が広がっています。

ヒッタイト時代から、東西交易ルートの要であり諸民族の興亡の地。
この地を更に特別なものにしているのは、この岩岩を彫ってできた集落や教会。
カイマルクの地下都市は、アリの巣のように、地下へ地下へと張り巡らされた洞窟住居があります。
紀元前からヒッタイト人が暮らしていたそうですが、その後アナトリアは西半分が西ローマ帝国の支配下に置かれ、キリスト教徒の大弾圧が行われた時期(3世紀後半~4世紀初頭)には、多くのキリスト教徒達が迫害をのがれてこの地に移り住み、隠れ住んだのだそうです。
4世紀末には、ローマ帝国がキリスト教を国教としたため、"隠れキリシタン" のこの集落は、転じてキリスト教徒達の格好の修行の地となったのでした。その後もアラブやペルシャなど、勢力の興亡により、再び地下に隠れ住む生活になったりを繰り返し・・・。

紀元前から20世紀までの長~い間に掘り進められた洞窟は、最も深いところでは、地下8階、100m以上もあるそうな。

島根の石見銀山では、発掘する労働者は、蝋燭1本を頼りに長時間洞窟内に留まることが精神的に大変な恐怖感、ストレスであったため、香木を持って入り、香りで癒しながら作業を進めたといいますが、この洞窟は、銀山とは比較にならないほど深く、込みいっています。
さらに、いつ敵の襲撃にあるかわからない恐怖感と隣り合わせで暮らしていたかと思うと、その精神状態たるや、はかりしれません。

いやはや・・・カッパドキア、圧巻!

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